TSしたダンジョン配信者は無自覚で無双する〜かわいい見た目と超絶スキルで美少女をイレギュラーから救いバズりの嵐を生む〜

マグローK

文字の大きさ
10 / 60

第10話 うわさされてる?

しおりを挟む
「ついたー!」

 初撃無効みたいなスキルがあったので発動させておいた。
 他にも色々ありそうだったが、とりあえずこれだけは発動させた。
 そのおかげか、あれ以上誰かに絡まれることもなく家までたどり着くことができた。
 玄関先に倒れ込んで寝そうなほどだがなんとか持ちこたえる。
 精神の疲れで体が重い。が、必死に体をひきづって、ソファで倒れ込む。

「ああー!」

 ソファでも十分に柔らかい。
 このまま眠りについてしまいそうだが、めくれ上がったスカートをなんとなく叩いて戻す。もう考えたくない。
 まだまだやっておくべきことはあるが、正直色々ありすぎて限界だ。
 疲労への耐性もつくといいが、今日はもう疲れすぎた。




「はっ!」

 顔に光が当たったのを感じ、顔を起こすと外が明るい。
 結局ソファで寝てしまったようだ。

「んんー!」

 変な姿勢で寝てしまって身体中が、意外と痛くないな。
 これも共通スキルのおかげか。

 まあ、その代わり寝て起きても、見た目も服装も変わっていない。
 このままでは、ダンジョン受付のバイトか何かだと思われそうだ。

「顔洗お」

 寝起きの女子が現れた。
 いや、俺だ。

 やっぱり美少女だ。ほっぺた引っ張ってみても美少女だわ。
 なんかニヤニヤしちゃうけど、俺だ……。笑うと余計かわいい。

 だが、俺だ。

「……キャハッ! うぉおえぇぇぇ!」

 ダメだ。

 見た目も声もかわいいのに、自分がやってるとなんかもう精神的に色々とダメージがでかい。

 きっと、俺以外のかわいい子がやっているからいいんだろう。勉強になった。

「ふざけてないで準備しよ……」

 背が小さくなっただけで、何かと不便なのは生活でも同じだった。
 届いていたはずのところに微妙に手が届かなかったり、若干距離感がずれて手が届かなかったり、見え方が違っていてやっぱり手が届かなかったりで、慣れるのが大変そうだ。

 あと、服が未だ借り物なのでなんかシワにしてしまったことが気になる。
 それに、女性からすればかわいい制服なのかもしれないが、俺からすれば落ち着かない服装でとにかく大変だ!

「あ、女子の制服も持ってないな……」

 当たり前だ!

 まあ、制服は制服だし今まで通り着ていこう。俺はそもそもが男だしな。うんうん。
 さすがにそれ以外の服で行くわけにもいかないし。
 今回もベルトでウエストを誤魔化すが、袖やら裾やらはまくって誤魔化す。さすがに、制服を引きちぎるわけにはいかない……。
「さて、出るか!」



 なんだか見られてるな……。

 人通りがある場所に行くだけでこれって、女子って大変だな、本当に。
 男だった時は、こんなに気にならなかった視線が、気になるとは。

 いや、服装的に引いている人が大多数なのだろう……今の格好は目立つよな。

 さっさと行こう。



「……お、おはよう」

「お、おはよう」

 教室に入っても、なんか遠巻きに見られている気がする。
 キャラでもないのに、入るのに気が引けて近くの人にあいさつしちゃったけど、どうしよう。

 気まずい。

「はあ……」

 探索者って、いいことばかりでもないんだな。
 それは俺とか骨折の人くらいか。

 あ、そういえばアイテムどうしよう。
 って、今はそんなことより今日の授業どうしようだよな……。

「おは、よう……」

「おはよう。桃山くん」

「えっと……そこ、高梨くんの席だよ? それにきみ女子だよね? 制服違うし、サイズ合ってないし……」

「ここが俺の席だってことは知ってるよ」

「え?」

「制服は……ない」

「え、でも……あれ、その顔、どこかで……」

 なんかじっと顔をのぞき込もうとしてくるが、正直あんまし見られたくない。

 背格好だけで女子だってバレてる。いや、声のせいもあるか。何にしても、今の格好は目立つ。

 なんと説明したらいいのかもわからないし、でも、嘘はついてないし……。
 なんかピンときたみたいな反応されてるんだけど、俺、指名手配犯にでもなったのか?

「みんな、おっはよー!」

「おお! いいのん! 大丈夫だった?」

「もっちろん」

「昨日は大変だったな」

「まあ、ダンジョンに行ってたらあれくらいあるよ……あれ、高梨くん様子変じゃない?」

「あ、ああ。そうみたい」

「ふーん? 高梨くん、具合悪いの?」

 とてもまあ、周りが見えていることだ。
 伊井野さんはやってくるなり、教室の雰囲気を察知したらしい。
 今は声も高いのだ。低く低く。
 伊井野さんは接触しているから、余計に顔を見せないように窓際を向きながら……。

「あ、ああ。少しね」

「……!」

 どんな反応してるのか見えないけど、どうでしょう。

「ちょっといいかな」

 人をかき分け、なぜか伊井野さんは俺へと近づいてくる。
 なぜか、なぜか。

「ねえ、高梨くん。お顔、見せてくれない?」

「いや、俺の顔なんて見ても仕方ないよ」

「えー。見たいなわたし、高梨くんのかわいいお顔」

「え、なんで知って……。あ」

「ふふっ。やっぱり」

「ハッタリか!」

「まあねー」

 ニヤリと笑う伊井野さんはなんだかとても楽しそうだ。
 そして、俺の顔を見たクラスメイトたちが途端にざわざわし出した。

「あれ、そうだよね?」
「やっぱり高梨くんが!?」

「来て」

「ちょっと?」

 敵意なく手を引かれ、俺は簡単に伊井野さんに教室を連れ出されてしまった。

「い、伊井野!? 隣は……。いや、今からはじま」

「先生、クラスメイトが大変なので早退します。こっちは高梨くんです」

「お、おお……。たかなし……」

「ちょ、ちょっと伊井野さん?」

「いいからいいから」

 簡単に事情を説明すると伊井野さんは先生の反応を見るでもなく、そそくさと通り過ぎた。
 正直、観察してわかる程度のことしか知らなかったけど、意外と強引なのか?

「たかなし? 高梨!?」

 ドサドサッと持っていた資料を落とす音が聞こえてくるが、伊井野さんは気にすることも止まることもなく歩き続けた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

処理中です...