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「まあ…グレース様だわ…フォンテーヌ伯爵とご一緒よ…ご夫婦とても仲が良ろしいのね。お二人ともとてもお幸せそうだわ。…やはり噂なんてあてにはならないわね…」
「まあ…本当に…あのフォンテーヌ伯爵が…微笑んでらっしゃるだなんて…」
時折、このような声がちらほらと聞こえてまいります。
「グレース...すまなかった。君にはつらい思いをさせてしまっていたんだな…」
「イライジャ様…もう終わった話ですので…あっ…」
あっという間に、エスコートしている反対の手が私の腰に回ってきて、ふわりと抱きしめられておりました。
「まぁっ…フォンテーヌ伯爵ったらあんなところで…羨ましいわね…グレース様のことをあんなに大事になさっておられるだなんて…」
「情熱的だわ...グレース様が羨ましいわ…私の夫なんて今頃愛人のところよ…はぁっ…まさかあのフォンテーヌ伯爵があんな方だなんて…よっぽどグレース様がお大事なのね…」
「そうね…でもわかるわ。グレース様って素敵な方だもの...」
花々が咲き乱れる王立植物園の真ん中で抱擁する私たち夫婦に、周囲の方々が生暖かい目を向けているのを感じます。
「イライジャ様ったら…」
「…ああ…すまないこんなところで。柄にもなく…その…早く噂を払しょくするにはこうするのが一番だと思ってだな…その…違う、だって仕方ないだろう?君があまりにも可愛いからだな…」
耳まで真っ赤にして言い訳をしていらっしゃる旦那様が愛おしくてなりません。
「ふふふっ…」
「愛してるよグレース...」
性懲りもなく真っ赤な顔をしたイライジャ様に触れるだけの口づけをおくられたのでした。
ーーーー
「お帰りなさいませ、旦那様、奥様。」
ディナーをレストランで頂いてから帰宅したのは深夜に近い時間でした。
「疲れさせてしまっただろうか、グレース?その…今日はたのしかっただろうか?」
「とても楽しかったです、ありがとうございます。イライジャ様…」
「ああ、そうか。良かった…じゃあ…お休みグレース」
「疲れておりませんので…いつものように私に触れて下さいませんか…イライジャ様…」
「ああ…グレース...ありがとう…愛してるよ…」
今日も旦那様が私に触れて下さいます。それが本当に嬉しくて愛おしくてたまらないのです。
大きな体に私を包み込むようにしてくださる旦那様の腕の中で一つに重なり、互いの想いを伝えることが出来るのはなんてしあわせなことなのでしょう。
ゆっくりと、朝になってから目覚め、旦那様と一緒に朝食を頂ける日々が続いております。
「グレース、もう食べないのかい?」
「食欲がなくて…うっ…」
「グレース?!大変だ!」
吐き気が急に襲ってきて、苦しそうにする私の周りでは旦那様はじめ使用人の皆が大慌てで動き回っております。
それから寝台に寝かされた私の手を心配した旦那様がぎゅっと握り締めて寄り添ってくれております。
「おめでとうございます、ご懐妊です。二か月といったところでしょう。」
「それはほんとうかっ!グレース!!!なんてことだっ…ああっ…グレースッ!!」
ギュッと私を抱きしめる旦那様に私も腕を回して喜びを分かち合いました。
「まあ…本当に…あのフォンテーヌ伯爵が…微笑んでらっしゃるだなんて…」
時折、このような声がちらほらと聞こえてまいります。
「グレース...すまなかった。君にはつらい思いをさせてしまっていたんだな…」
「イライジャ様…もう終わった話ですので…あっ…」
あっという間に、エスコートしている反対の手が私の腰に回ってきて、ふわりと抱きしめられておりました。
「まぁっ…フォンテーヌ伯爵ったらあんなところで…羨ましいわね…グレース様のことをあんなに大事になさっておられるだなんて…」
「情熱的だわ...グレース様が羨ましいわ…私の夫なんて今頃愛人のところよ…はぁっ…まさかあのフォンテーヌ伯爵があんな方だなんて…よっぽどグレース様がお大事なのね…」
「そうね…でもわかるわ。グレース様って素敵な方だもの...」
花々が咲き乱れる王立植物園の真ん中で抱擁する私たち夫婦に、周囲の方々が生暖かい目を向けているのを感じます。
「イライジャ様ったら…」
「…ああ…すまないこんなところで。柄にもなく…その…早く噂を払しょくするにはこうするのが一番だと思ってだな…その…違う、だって仕方ないだろう?君があまりにも可愛いからだな…」
耳まで真っ赤にして言い訳をしていらっしゃる旦那様が愛おしくてなりません。
「ふふふっ…」
「愛してるよグレース...」
性懲りもなく真っ赤な顔をしたイライジャ様に触れるだけの口づけをおくられたのでした。
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「お帰りなさいませ、旦那様、奥様。」
ディナーをレストランで頂いてから帰宅したのは深夜に近い時間でした。
「疲れさせてしまっただろうか、グレース?その…今日はたのしかっただろうか?」
「とても楽しかったです、ありがとうございます。イライジャ様…」
「ああ、そうか。良かった…じゃあ…お休みグレース」
「疲れておりませんので…いつものように私に触れて下さいませんか…イライジャ様…」
「ああ…グレース...ありがとう…愛してるよ…」
今日も旦那様が私に触れて下さいます。それが本当に嬉しくて愛おしくてたまらないのです。
大きな体に私を包み込むようにしてくださる旦那様の腕の中で一つに重なり、互いの想いを伝えることが出来るのはなんてしあわせなことなのでしょう。
ゆっくりと、朝になってから目覚め、旦那様と一緒に朝食を頂ける日々が続いております。
「グレース、もう食べないのかい?」
「食欲がなくて…うっ…」
「グレース?!大変だ!」
吐き気が急に襲ってきて、苦しそうにする私の周りでは旦那様はじめ使用人の皆が大慌てで動き回っております。
それから寝台に寝かされた私の手を心配した旦那様がぎゅっと握り締めて寄り添ってくれております。
「おめでとうございます、ご懐妊です。二か月といったところでしょう。」
「それはほんとうかっ!グレース!!!なんてことだっ…ああっ…グレースッ!!」
ギュッと私を抱きしめる旦那様に私も腕を回して喜びを分かち合いました。
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