戦争奇譚

榛翔

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冒頭

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ストーリーキャラ

飛衛ヒエイ
春流ハルナ


☆本編☆

 こんにちの日本は比較的に平和で人々が互いに励まし合いながら、ここまで生きてきた。それは突如として、人々の平和・象徴さえも奇麗に消え去った。人々から笑顔が生きる勇気が一瞬にして終焉へと向かえた。熱風を浴びて焦げる体、熱風を浴びてもなお死にきれぬ体、水分を求めて川に落ちて死んでいく様を上空から戦闘機ソレラはみていた。1941年上空に巨大な雲が発生しそこから名状しがたいそれらが現れた。呼吸をすることもなければ意志さえも持たない。
 
 隣国との争いに謎の敵との争い。それらは、ただ我々人類を殺しに来ているのだけは・・・幼き僕にも理解することができた。

 15歳の誕生日を迎えたと同時に日本海軍に入隊することを決意し、横須賀海兵学校へと赴いた。まずは、入隊訓練。それは苦になることもなく無事に合格できたがその後に、知らない上官から教訓を習い、上官の部屋を掃除させられるなどとにかく大変だった。同輩からはなぜか嫌われてしまった僕は。誰とも、言葉を交わすことなく2年の月日が過ぎ去った。戦いに行く者は出撃をし、本部に残るものは残った。僕にも出撃許可がおりた。後方支援という形で、戦艦「榛名」に搭乗した。榛名は、金剛型3番艦である。幸運艦であることは以前から、分かっていた。以前と言ってしまうと疑問に感じるだろうが。

「僕はここの時代の住民ヒトではない」

 僕は、永遠ゼロ世紀生まれだ。どうして、こうなったのかは僕にも分からない。ただ、僕がこの時代に送られたのだ。そのとき、僕が思ったのは・・・魂が反応したんだと。魂は死者の心や生きている人間から抜け出したイメージが印象深い僕はこの時代の誰かが、僕を呼んでいると考えた。そのとき・・・ある人物の名前が頭に浮かんだ。

 君は、今どこで何をしているの?春流…
 
 君は僕のことを覚えているのだろうか…
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