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合格発表日からあれよあれよという間に入学式をむかえた。
その間に、卒業式がありクラスメートとの別れがあった。
春休みに入るとカイトの知らないところでユウタとの同棲が決まっていた。
「え、俺一人暮らしできるよ!」
「カイトには無理」
「あんたには絶対無理」
ユウタとカイトの母は口をそろえて否定した。
「お、こことか大学から近くてよくないか?」
「うぅ…夢の一人暮らしが…」
「何言ってんだよ。カイト、家事出来ないクセに。それに一緒に住んだら家賃も光熱費も得だぞ」
「それはそうなんだけど…」
カイトは大学四年間もユウタから離れることはできないだと悟ったのだった。
しかし二人暮らしは案外、快適だった。
家事の苦手なカイトのために大半のことはユウタがやってくれる。
カイトも申し訳程度に掃除や食事のあとの片づけ、洗濯、ゴミ出しなど簡単なことをやるようになった。
…
入学して二か月、だいぶ大学生活にも慣れてきた。
サークルにも入り充実している。
「ユウタはサークルでも爆モテだよなぁ」
なぜ同じサークルに入ってしまったのだろう。
カイトは首を傾げたが、カイトが入ったサークルに後からユウタが入ってきたのでしょうがないとカイトは納得していた。
ユウタとしてはカイトがサークルを決めるのを待ってから入ったのでただの確信犯である。
二人とも学部が違うので教養以外の授業ではなかなか一緒になることがない。
授業以外、サークルでも家でも顔を合わせる生活だがカイトはユウタと過ごす時間を苦痛に感じることはなかった。
ユウタとしては天国だったが。
「なぁ俺バイト始めようと思うんだけど」
バイトアプリをスクロールしながらある日の夕食の後、カイトが言った。
「いいと思うよ。どんなバイトしたいの?」
「うぅ~ん、今悩んでる」
「俺は塾講師やってるよ」
「え、いつの間に!?」
ユウタは実は春休みのうちからバイトを始めていた。
カイトと今後も快適に同棲生活を送るために資金が必要だと考え、準備していたからだ。
「春休みから。俺はカイトは接客が向いてると思うな」
「接客かぁ…」
ファーストフードやカフェ、アパレルなど接客といっても様々な業種があって目移りしてしまう。
余談ではあるが、カイトは居酒屋のバイトを始めたがあまりに過酷だったため二か月でやめて、その後は長らく近所のコンビニでバイトをするのだった。
ユウタは卒業するまで塾講師を続けて、それなりに昇格していたようだ。
…
「ひぃ、レポート終わらねぇ…」
「俺も…」
二人で徹夜でレポートを書き上げることもあった。
ゼミに所属してからカイトは大学に泊まり込むこともあった。
ユウタはその時、寝る前に絶対に電話をかけさせて本当にカイトが大学にいるのかを確かめさせ、なんなら次の日の早朝、朝食を届けるという名目で他の人と一緒にいないかを監視した。
カイトは一切気づいていなかったが。
そのせいなのか、カイトは四年間やっぱり恋人ができなかった。
「サークルとかバイトでも出会いはあるのになんで俺には恋人がいないんだろう…」
飲み会で管を巻くたびにユウタの執着を感じ取っている周りから暖かい視線を送られていたが、知らぬは本人ばかりなりである。
その間に、卒業式がありクラスメートとの別れがあった。
春休みに入るとカイトの知らないところでユウタとの同棲が決まっていた。
「え、俺一人暮らしできるよ!」
「カイトには無理」
「あんたには絶対無理」
ユウタとカイトの母は口をそろえて否定した。
「お、こことか大学から近くてよくないか?」
「うぅ…夢の一人暮らしが…」
「何言ってんだよ。カイト、家事出来ないクセに。それに一緒に住んだら家賃も光熱費も得だぞ」
「それはそうなんだけど…」
カイトは大学四年間もユウタから離れることはできないだと悟ったのだった。
しかし二人暮らしは案外、快適だった。
家事の苦手なカイトのために大半のことはユウタがやってくれる。
カイトも申し訳程度に掃除や食事のあとの片づけ、洗濯、ゴミ出しなど簡単なことをやるようになった。
…
入学して二か月、だいぶ大学生活にも慣れてきた。
サークルにも入り充実している。
「ユウタはサークルでも爆モテだよなぁ」
なぜ同じサークルに入ってしまったのだろう。
カイトは首を傾げたが、カイトが入ったサークルに後からユウタが入ってきたのでしょうがないとカイトは納得していた。
ユウタとしてはカイトがサークルを決めるのを待ってから入ったのでただの確信犯である。
二人とも学部が違うので教養以外の授業ではなかなか一緒になることがない。
授業以外、サークルでも家でも顔を合わせる生活だがカイトはユウタと過ごす時間を苦痛に感じることはなかった。
ユウタとしては天国だったが。
「なぁ俺バイト始めようと思うんだけど」
バイトアプリをスクロールしながらある日の夕食の後、カイトが言った。
「いいと思うよ。どんなバイトしたいの?」
「うぅ~ん、今悩んでる」
「俺は塾講師やってるよ」
「え、いつの間に!?」
ユウタは実は春休みのうちからバイトを始めていた。
カイトと今後も快適に同棲生活を送るために資金が必要だと考え、準備していたからだ。
「春休みから。俺はカイトは接客が向いてると思うな」
「接客かぁ…」
ファーストフードやカフェ、アパレルなど接客といっても様々な業種があって目移りしてしまう。
余談ではあるが、カイトは居酒屋のバイトを始めたがあまりに過酷だったため二か月でやめて、その後は長らく近所のコンビニでバイトをするのだった。
ユウタは卒業するまで塾講師を続けて、それなりに昇格していたようだ。
…
「ひぃ、レポート終わらねぇ…」
「俺も…」
二人で徹夜でレポートを書き上げることもあった。
ゼミに所属してからカイトは大学に泊まり込むこともあった。
ユウタはその時、寝る前に絶対に電話をかけさせて本当にカイトが大学にいるのかを確かめさせ、なんなら次の日の早朝、朝食を届けるという名目で他の人と一緒にいないかを監視した。
カイトは一切気づいていなかったが。
そのせいなのか、カイトは四年間やっぱり恋人ができなかった。
「サークルとかバイトでも出会いはあるのになんで俺には恋人がいないんだろう…」
飲み会で管を巻くたびにユウタの執着を感じ取っている周りから暖かい視線を送られていたが、知らぬは本人ばかりなりである。
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