魔法少女に就職希望!

浅上秀

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第二章 新たなる魔法少女の登場

第四話 相容れない二人

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変身を解いたアミに車から降りたエグチが近づいてくる。

「お疲れ、さぁ帰ろうか」 

「は、はい…」

アミはユリに言われたことを思い返しながら肩を落として家に帰るのだった。



その後も何度かアミはユリに遭遇した。

「必殺、魔法少女アターック」

ユリはいつも一撃で怪人たちを倒していく。

「パワー全開!魔法少女全力アターック!!」

一方、アミは一撃では倒せないものの、以前よりは怪人を攻略するスピードが上がったのだ。

そんなある日だった。
今日もアミはユリに先に怪人を倒されてしまった。

「ユ、ユリさん!!」

変身を解いて帰ろうとしているユリを呼び止める。

「なに」

ユリは振り返りもせずにアミに返事をした。
少しムカついたアミはユリの前に回り込んで顔を見る。

「あの、ユリさんはなんで魔法少女になったんですか?」

「そんなこと聞いて何になるの?」

ユリは行く手を阻むアミの顔を睨みつける。
アミは思わず一歩後ずさってしまった。

「ううっ…今後の参考に…ですかね」

しどろもどろにアミは答えた。
ユリはそんなアミの様子を見て呆れていた。

「はぁ逆にあなたは?なぜ魔法少女に?」

「わ、私は幼い頃から魔法使いに憧れていて…それで自分にもせっかく力があるなら世界のために役に立てたいと思って!」

アミはキラキラした瞳で両手を握りしめてユリに話す。

「はぁ?あなたやっぱり脳内お花畑なのね」

ユリはそんなアミの姿を鼻で笑うと横を通り過ぎていく。

「ま、待ってください、まだ話の途中です!」

「いいこと?魔法というのは選ばれたものしか使えないの。選ばれたものが自分のために使ってなにが悪いの?なぜ、世界のために使わなければならないの?」

ユリはそう言い放つと今度こそアミの前から去っていってしまったのだった。










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