魔法少女に就職希望!

浅上秀

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第五章 海外から来たエリート魔法少女

第三話 2人で協力しても倒せない…

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「まずはこんなものかしら…他に質問はある?」

先輩が2人に尋ねたその時だった。
その場にいた全員の腕時計が警報を鳴らす。

「怪人、大量に発生」

「怪人、各地に発生」

「怪人、複数発生」

全員の腕時計が口々に情報を述べる。
様々なボイスが部屋中に木霊する。

「複数か…とりあえず5まで行ってくれ!」

エグチが指令を出す。

「え、エグチさんって指令も出せるんですか…?」

「まぁ一応部長だからね…私今日4だから行くわ」

先輩は2人を置いて走り出してしまった。

「行っちゃった…」

「私たちはデスクに戻りましょう」

「うん」

「あ、アミさん、ユリさん」

2人をエグチが呼び止めた。

「はい」

「なんでしょうか」

「君たちにも行って欲しい場所があるんだ」

「え?」

「どこですか?」

2人は首を傾げる。

「さぁ僕の車に乗ってくれ」

「は、はい」

エグチの車に乗せられ、どこかに連れて行かれた。

「エグチさん、ここはいったい…」

「ここは僕の端末にだけアラートが来た特別な場所なんだ。君たち2人に頼みたくてね」

「私たち2人ってどういう…」

「つけばわかるさ」

車が到着した場所は空港の前の大きな駐車場だった。

「ここは…」

「さぁ、返信して行ってくるんだ」

アミとユリは視線を合わせた。

「変身」

「変身、開始」

「変身を開始します」

2人の腕時計からボイスが流れる。

「変身完了」

「魔法少女アミ」

「魔法少女ユリ」

「参上!」

ポーズを決めると奥から怪人が現れた。

「む?どうしてここがわかったのじゃ?」

「お前のことなどお見通しだ」

エグチが怪人に告げる。

「ほうほう…そうかそうか。まぁよい、良い実験台になるじゃろう」

「実験…?」

「その前にあなたを倒してやる!」

「敵を弾き給え、ショック!」

「敵を痺れさせ給え、サンダー!」

攻撃魔法をくりだす。

「ふふ、当たらぬわっ」

怪人は腕を振っただけで攻撃を跳ね返した。

「お主らの相手などこやつらで済むわ」

怪人が魔法陣を展開するとそこから4体の怪人が飛び出てきた。

「我ら」

「魔法怪人団オンナノテキ」

「最強四天王」

「お前らなど敵ではない!」

「あとは任せたぞ」

怪人は四天王を置いて行ってしまった。

「あぁ!待て!」

エグチが追いかけるが、霧の中に消えて行ってしまった。
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