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どうも、春日です
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中学3年目の特大イベント
とても楽しみだ。でも悲しいなぁ。
「おーい、わたなべー!」
こいつは石沢 沢(いしざわ たく)、通称タクタク、俺の一番の友達だ。
「いよいよ一週間後に卒業だなぁ」
「あぁ、そうだな。この学校とも、お前ともお別れだな」
特大イベントとは中学卒業だ。一週間後には卒業、中学校からはもうおさらばだ。
「あれ?タクタク、お前くまできてんぞ!?それに目、少しはれてるなぁ」
「あぁ、これか?実はな、昨日いよいよ一週間後に卒業だぁって思うとめっちゃ泣けてきてそのまま朝まで起きて寝不足」
沢はよく泣く。道に鳥の死骸が落ちていると泣いてしまうくらいだ。
「泣く時期早すぎだろ!?その調子じゃあ卒業式の時めっちゃ泣いて、みんなから笑われるぞ?」
「仕方ねぇだろ、よくわかんねぇけど涙が止まらねぇんだよ。今も気が緩むと涙が出てきそうなんだ」
相当我慢してたのか、沢の目は今も潤んでいる。
「俺、卒業式が終わった後、隣の中学の春日 日出(かすが ひので)って子に告る!)
「へぇ、がんばれぇ」
「あれ?反応うすくね?」
「俺そういうのよくわかんねぇ、でも応援はしてるよ。マジでがんばれって思ってるよ。手伝ってあげようとも思ってる」
「そのかわり」と付け加える。
「あぁ、わかってる。女の子の紹介だろ?その子以外にも可愛い子はいるから。その学校」
沢は愛想がいい。だから女友達もたくさんいる。それが他の学校でも。
「あっ、そこの君たちー。最近、春日さん見ないけど何かあったの?」
偶然春日さんと同じ中学の生徒を見つけたので沢は話かけたが、それは春日さんを最近見ないことの質問だった。
「石沢君、春日さんのこと知らないの?」
その女子生徒は明るい話をするような表情ではなかった。
「実は春日さん、最近事故で頭を強くうったんだって、それで...」
「そんなんだ...可哀想に...」
やっぱり、どちらにせよいい話ではなかった。
俺たちはそのまま帰ることにした。
沢はその帰り道、ずっと泣いていた。それは哀れみの涙なのか、それとも恋が叶わないことへの涙なのか、俺にはどちらともの気持ちがわからない。俺は他人の気持ちがわからない。そして、気持ちがない。ないと言うより、自分の気持ちがわからないのだ。
俺と沢は帰り道で別れた。そして...
___事故にあった。
事故にあったのは俺の方だ。だが、俺でよかったのかもしれない。沢だったら葬式に来るやつみんなが泣いただろう。だけど俺は泣かない。泣けない。俺が死んでいれば泣いてくれるのは沢だけだろうから、泣くのはひとりだけになるだろう。だからよかった。俺はそう思いながら意識をなくしていく。
しかし、死ぬことはなかった。内臓のいくつかは駄目になってしまったが、なんとか生き延びた。だが、まだ寿命が延びただけのことだ。代わりの臓器がないと俺は死んでしまう。
___一週間後。
俺は助かった。ドナーが見つかり、移植手術をして助かった。
「よかった!本当によかった」
沢が入院していた病院の俺がいる部屋にやってきた。
かなり泣いていた。
「そんなに泣くなよ。内臓は移植手術でなんとかなってる。あとは体力が戻るだけだってお医者様も言ってたから、リハビリを頑張っていりゃあすぐ退院できるって」
「お前への涙じゃねぇよ。これは...お前ドナーになってくれた人へのだよ!」
「ひでぇな。俺へのじゃねぇのかよ!でも来てくれてありがとうな。嬉しいよ」
「おぉ、どういたしまして。ところでお前のドナーになってくれた人ってどんな人なんだ?」
お前のドナーになってくれた人、俺も気になってお医者様に聞いてみた。
「それがなぁ、お医者様が言うには事故で脳死した俺と同じくらいの女の子だってよ」
「それは可哀想だな...」
「そうだな...」
俺と同じくらいの歳で、俺と同じように事故をした。とても他人のようには思えない。
「あとは骨折してるところを治して、体力をつけるだけだから、入院二ヶ月らしいよ」
「そうか、それだと入学式にはでれないな」
俺が退院する頃にはもう6月頃、俺の明るい高校デビューは無くなってしまうかもしれない。
「お前ちゃんと卒業式出たのか?出たとしても早すぎる。まだ12時だぞ。友達との最後の思い出残せたのか?」
まだ12時、卒業式は終わっているが普通ならまだ友達と写真を撮ってたりして、来るのは3、4時になるはずなのに...
「あぁ、それなんだけどさぁ...」
「写真を撮らずに来たぁ!?」
「そうなんだよ。渡辺が心配で、写真すっぽかして来た。アハハハ」
沢は俺のために他の友達との写真を断って来た。
「すまねぇな。それと...」
「ありがとう」、俺はそう言い少し泣いてしまった。恥ずかしかったので俺は布団に隠れて話を終えた。
それから1ヶ月間、俺は骨折の回復を待ち、完治したあとの1ヶ月間でリハビリをした。前と同じとは言えないが、だいぶ体力も回復し、ついに退院した。
そして俺はまず家に向かった。親もいない家へ。
家についてから。俺を迎え入れたのは冷たい空気と少しのホコリとテレビの音だった。んっ?テレビの音!?
「どうして、テレビが?」
俺は急いで家の中に入り、テレビのある俺の部屋に行くと
「んっ、あっ、退院したんだ。おめでとう」
そこにはプリンを食べながらテレビを見ていた少女がいる。
「えっ、君誰?どうして僕の部屋の中に?」
「あっ、そっか君は僕のこと知らなかったね。これは失敬。どうも、春日です。幽霊やってます」
「春日?どっかで聞いたような、てっ、幽霊?バカにしてるの?それとも新手の詐欺?それにはのっからねぇぞ」
なんだかややこしいこと言った気がするが、言わなくてはならないことを言いそびれた。
「えっ、バカにはしてないよ。本当に幽霊だから」
「あー、そんなことはどうでもいい。君、わかってる?不法侵入だよ。早く出て行って、出て行かなかったら・・・襲うよ?」
出て行かせるための脅しが本当にやばい方になってしまった。どっちが犯罪者なのかわからない。
「アハハハ、面白い冗談だね。でもそれは無理だね。だって私は幽霊だから、君じゃあ私には触れないし、私は君の命の恩人だからそんなことは出来ない」
「えっ、何言ってんの?君が幽霊だとしても、幽霊ならそのプリンには触れないはずだよ。これが君が幽霊でない証拠だ」
「あぁ、これ?私からなら触れるの」
何その理屈。それなら
「そう言い切るなら、俺から触っても触れないってことなんだなぁ?なら念のために聞くがどこを触ろうとしても触れられないんだな?」
「なんだかいやらしい質問ね。うん、そうだよ。なんなら触って来なさい」
「言ったな。えいっ!あれ?」
俺は素早く彼女を触りにいったが、触れなかった。かわしたわけでもない。彼女は目をつむりながら何もないかのようにプリンを食べていた。
「えいっ!おらっ!あれ?触らない。お前本当に幽霊なのか?」
「だから言ってるじゃないか。僕は幽霊。君の内臓の持ち主さ」
「えっ、君が僕の...ドナーになってくれた少女?」
「そうだよ。僕は事故にあってね。それで脳死して、意識が戻らなくなったんだ」
その時、俺の中であることを思い出した。春日、事故、意識がもう戻ることはない、同い歳。まさか
「君の名前って、日出って名前?」
「えっ、そうだよ。知ってたんだ」
本当にあの少女、春日 日出とは思わなかった。
「ところでさぁ、君の家に住まわせてくれないかなぁ?」
「えっ、どうして?」
いきなりそんなことを言い出した。どういうことなのだろう。
「実は私、今君の地縛霊になったみたいなんだよねぇ」
「は?どうして?」
「さっきまでは大丈夫だったんだけど、君と出会ってしまったことで、君の内臓、つまり私の内臓が急接近してしまったことで地縛霊になったみたいなの」
てことは、俺が彼女に触ろうとして通り抜けてしまったことで、地縛霊化したのか?
「うーん、俺のせいかぁ。仕方ない、俺が悪いんだし、いいよ。その地縛がなくなるまでなら居てもいいよ」
「ありがとう」
俺があっさり認めるわけがない。幽霊だがこんな可愛い子と同居生活ができる。これは期待に胸が高鳴る。
そんなことを思いながら俺、渡辺 優と彼女、春日 日出の同居生活が始まった。
とても楽しみだ。でも悲しいなぁ。
「おーい、わたなべー!」
こいつは石沢 沢(いしざわ たく)、通称タクタク、俺の一番の友達だ。
「いよいよ一週間後に卒業だなぁ」
「あぁ、そうだな。この学校とも、お前ともお別れだな」
特大イベントとは中学卒業だ。一週間後には卒業、中学校からはもうおさらばだ。
「あれ?タクタク、お前くまできてんぞ!?それに目、少しはれてるなぁ」
「あぁ、これか?実はな、昨日いよいよ一週間後に卒業だぁって思うとめっちゃ泣けてきてそのまま朝まで起きて寝不足」
沢はよく泣く。道に鳥の死骸が落ちていると泣いてしまうくらいだ。
「泣く時期早すぎだろ!?その調子じゃあ卒業式の時めっちゃ泣いて、みんなから笑われるぞ?」
「仕方ねぇだろ、よくわかんねぇけど涙が止まらねぇんだよ。今も気が緩むと涙が出てきそうなんだ」
相当我慢してたのか、沢の目は今も潤んでいる。
「俺、卒業式が終わった後、隣の中学の春日 日出(かすが ひので)って子に告る!)
「へぇ、がんばれぇ」
「あれ?反応うすくね?」
「俺そういうのよくわかんねぇ、でも応援はしてるよ。マジでがんばれって思ってるよ。手伝ってあげようとも思ってる」
「そのかわり」と付け加える。
「あぁ、わかってる。女の子の紹介だろ?その子以外にも可愛い子はいるから。その学校」
沢は愛想がいい。だから女友達もたくさんいる。それが他の学校でも。
「あっ、そこの君たちー。最近、春日さん見ないけど何かあったの?」
偶然春日さんと同じ中学の生徒を見つけたので沢は話かけたが、それは春日さんを最近見ないことの質問だった。
「石沢君、春日さんのこと知らないの?」
その女子生徒は明るい話をするような表情ではなかった。
「実は春日さん、最近事故で頭を強くうったんだって、それで...」
「そんなんだ...可哀想に...」
やっぱり、どちらにせよいい話ではなかった。
俺たちはそのまま帰ることにした。
沢はその帰り道、ずっと泣いていた。それは哀れみの涙なのか、それとも恋が叶わないことへの涙なのか、俺にはどちらともの気持ちがわからない。俺は他人の気持ちがわからない。そして、気持ちがない。ないと言うより、自分の気持ちがわからないのだ。
俺と沢は帰り道で別れた。そして...
___事故にあった。
事故にあったのは俺の方だ。だが、俺でよかったのかもしれない。沢だったら葬式に来るやつみんなが泣いただろう。だけど俺は泣かない。泣けない。俺が死んでいれば泣いてくれるのは沢だけだろうから、泣くのはひとりだけになるだろう。だからよかった。俺はそう思いながら意識をなくしていく。
しかし、死ぬことはなかった。内臓のいくつかは駄目になってしまったが、なんとか生き延びた。だが、まだ寿命が延びただけのことだ。代わりの臓器がないと俺は死んでしまう。
___一週間後。
俺は助かった。ドナーが見つかり、移植手術をして助かった。
「よかった!本当によかった」
沢が入院していた病院の俺がいる部屋にやってきた。
かなり泣いていた。
「そんなに泣くなよ。内臓は移植手術でなんとかなってる。あとは体力が戻るだけだってお医者様も言ってたから、リハビリを頑張っていりゃあすぐ退院できるって」
「お前への涙じゃねぇよ。これは...お前ドナーになってくれた人へのだよ!」
「ひでぇな。俺へのじゃねぇのかよ!でも来てくれてありがとうな。嬉しいよ」
「おぉ、どういたしまして。ところでお前のドナーになってくれた人ってどんな人なんだ?」
お前のドナーになってくれた人、俺も気になってお医者様に聞いてみた。
「それがなぁ、お医者様が言うには事故で脳死した俺と同じくらいの女の子だってよ」
「それは可哀想だな...」
「そうだな...」
俺と同じくらいの歳で、俺と同じように事故をした。とても他人のようには思えない。
「あとは骨折してるところを治して、体力をつけるだけだから、入院二ヶ月らしいよ」
「そうか、それだと入学式にはでれないな」
俺が退院する頃にはもう6月頃、俺の明るい高校デビューは無くなってしまうかもしれない。
「お前ちゃんと卒業式出たのか?出たとしても早すぎる。まだ12時だぞ。友達との最後の思い出残せたのか?」
まだ12時、卒業式は終わっているが普通ならまだ友達と写真を撮ってたりして、来るのは3、4時になるはずなのに...
「あぁ、それなんだけどさぁ...」
「写真を撮らずに来たぁ!?」
「そうなんだよ。渡辺が心配で、写真すっぽかして来た。アハハハ」
沢は俺のために他の友達との写真を断って来た。
「すまねぇな。それと...」
「ありがとう」、俺はそう言い少し泣いてしまった。恥ずかしかったので俺は布団に隠れて話を終えた。
それから1ヶ月間、俺は骨折の回復を待ち、完治したあとの1ヶ月間でリハビリをした。前と同じとは言えないが、だいぶ体力も回復し、ついに退院した。
そして俺はまず家に向かった。親もいない家へ。
家についてから。俺を迎え入れたのは冷たい空気と少しのホコリとテレビの音だった。んっ?テレビの音!?
「どうして、テレビが?」
俺は急いで家の中に入り、テレビのある俺の部屋に行くと
「んっ、あっ、退院したんだ。おめでとう」
そこにはプリンを食べながらテレビを見ていた少女がいる。
「えっ、君誰?どうして僕の部屋の中に?」
「あっ、そっか君は僕のこと知らなかったね。これは失敬。どうも、春日です。幽霊やってます」
「春日?どっかで聞いたような、てっ、幽霊?バカにしてるの?それとも新手の詐欺?それにはのっからねぇぞ」
なんだかややこしいこと言った気がするが、言わなくてはならないことを言いそびれた。
「えっ、バカにはしてないよ。本当に幽霊だから」
「あー、そんなことはどうでもいい。君、わかってる?不法侵入だよ。早く出て行って、出て行かなかったら・・・襲うよ?」
出て行かせるための脅しが本当にやばい方になってしまった。どっちが犯罪者なのかわからない。
「アハハハ、面白い冗談だね。でもそれは無理だね。だって私は幽霊だから、君じゃあ私には触れないし、私は君の命の恩人だからそんなことは出来ない」
「えっ、何言ってんの?君が幽霊だとしても、幽霊ならそのプリンには触れないはずだよ。これが君が幽霊でない証拠だ」
「あぁ、これ?私からなら触れるの」
何その理屈。それなら
「そう言い切るなら、俺から触っても触れないってことなんだなぁ?なら念のために聞くがどこを触ろうとしても触れられないんだな?」
「なんだかいやらしい質問ね。うん、そうだよ。なんなら触って来なさい」
「言ったな。えいっ!あれ?」
俺は素早く彼女を触りにいったが、触れなかった。かわしたわけでもない。彼女は目をつむりながら何もないかのようにプリンを食べていた。
「えいっ!おらっ!あれ?触らない。お前本当に幽霊なのか?」
「だから言ってるじゃないか。僕は幽霊。君の内臓の持ち主さ」
「えっ、君が僕の...ドナーになってくれた少女?」
「そうだよ。僕は事故にあってね。それで脳死して、意識が戻らなくなったんだ」
その時、俺の中であることを思い出した。春日、事故、意識がもう戻ることはない、同い歳。まさか
「君の名前って、日出って名前?」
「えっ、そうだよ。知ってたんだ」
本当にあの少女、春日 日出とは思わなかった。
「ところでさぁ、君の家に住まわせてくれないかなぁ?」
「えっ、どうして?」
いきなりそんなことを言い出した。どういうことなのだろう。
「実は私、今君の地縛霊になったみたいなんだよねぇ」
「は?どうして?」
「さっきまでは大丈夫だったんだけど、君と出会ってしまったことで、君の内臓、つまり私の内臓が急接近してしまったことで地縛霊になったみたいなの」
てことは、俺が彼女に触ろうとして通り抜けてしまったことで、地縛霊化したのか?
「うーん、俺のせいかぁ。仕方ない、俺が悪いんだし、いいよ。その地縛がなくなるまでなら居てもいいよ」
「ありがとう」
俺があっさり認めるわけがない。幽霊だがこんな可愛い子と同居生活ができる。これは期待に胸が高鳴る。
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