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駒鳥は何処へ行く?
夢1
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深い深い森は夜。
夢の中、見覚えもない森の中に立っている。
霧は冷たく、間近に見える家先のランタンの光すら熱が無い。
身に纏わりついた霧は雫、体温を奪っていく。
とても寒い。とても、_寒い。
_死だ。
唐突に浮かび上がった言の葉。此処は死に囲まれている。
つんのめるように足が前に出る。唯一の光、家に向かって歩き出し、_異常に気付いた。
歩けども歩けども辿り着かず、
歩き歩けば、家はどんどん大きくなる。
どんどんどん どんどん。
…ようやっとの思いで戸口に着いた。
目の前に戸口が在る。ランタンの青い灯が冷たく揺れる。揺れる影が大きく踊る。
目の前の戸口を越えて、聳え立つ壁に踊る。
ランタンを見る(横を見る)。柱が在る。柱を仰ぎ、上を見る。何処までも続く。_上の上の遥か上。渡す木が在った。
柱と思ったは、壁と思ったは、門扉であると気付いた。
あまりに大きい。
巨人の家か、此の大きさは。
しかし、目の前の此の戸は小さい。
躊躇い、逡巡し、そっと押せば、内側に開いた。
まるで闇が詰まったように何も見えず、恐れ、しかし他に如何することも出来ず、
踏んだ。
敷居を
跨いだ。
夢の中、見覚えもない森の中に立っている。
霧は冷たく、間近に見える家先のランタンの光すら熱が無い。
身に纏わりついた霧は雫、体温を奪っていく。
とても寒い。とても、_寒い。
_死だ。
唐突に浮かび上がった言の葉。此処は死に囲まれている。
つんのめるように足が前に出る。唯一の光、家に向かって歩き出し、_異常に気付いた。
歩けども歩けども辿り着かず、
歩き歩けば、家はどんどん大きくなる。
どんどんどん どんどん。
…ようやっとの思いで戸口に着いた。
目の前に戸口が在る。ランタンの青い灯が冷たく揺れる。揺れる影が大きく踊る。
目の前の戸口を越えて、聳え立つ壁に踊る。
ランタンを見る(横を見る)。柱が在る。柱を仰ぎ、上を見る。何処までも続く。_上の上の遥か上。渡す木が在った。
柱と思ったは、壁と思ったは、門扉であると気付いた。
あまりに大きい。
巨人の家か、此の大きさは。
しかし、目の前の此の戸は小さい。
躊躇い、逡巡し、そっと押せば、内側に開いた。
まるで闇が詰まったように何も見えず、恐れ、しかし他に如何することも出来ず、
踏んだ。
敷居を
跨いだ。
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