遊ぶつもりでログインしたら、融合異世界という現実だった。

夜空のかけら

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第2話 VRMMO?

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 という注意書きに引き続いて、分厚い説明書が印刷された。
 そのページ数は100ページ。50枚という読み切れない情報量。
 本文は、真ん中の30枚になっていて、前10枚が利用規約などを書いたもの。
 後ろ10枚がメモスペース。
 各右上にページ数。
 右下には、パラパラマンガ付き。
 
 はっきり言って良く分からない説明書だった。
 
 説明書の裏表紙に書いてあったのは、忠告という名の評論家?の意見だった。
 しかも、小さい字で書かれている。

 **某評論家からの忠告**

 仮想現実大規模多人数オンライン
 すなわち、VRMMOというものは、ファンタジー系が多い。

 これは、多人数での戦闘系と生産系に分かれて、自分の分身・キャラクターを動かし、思い思いのプレイをするために考えた結果だ。
 現在の科学技術系を採用すると夢も希望もないからである。
 それは、言い過ぎかも知れないが、非現実に憧れるのは誰でも同じだ。

 VRMMOに限らず、ゲームの操作方法は進化を続けてきた。
 キーボードやマウスで動かしていたゲームは、進化してジョイステックやトレーニングにも使えるボールやリングなどに変わり、さらにヘッドギア型、全身型の機器になってきた。
 操作性は、その快適性や自由度から脳からの信号を自らのキャラクターに反映させることが最もよいとされたのは、ヘッドギア型までだった。
 これは、脳波だけを見ていたことに由来する。

 しかし、脳からの信号途絶が、臓器の活動に深刻な悪影響…最悪の場合は、命の危険性があるということだ。
 脳は、身体の中の最重要機器であるだけではなく、信号の受送信機でもある。
 この機器が、突然信号途絶するのだ。
 例えば、脳死という言葉を知っているか?
 
 脳死とは、人の脳が、回復不能なレベルになった場合のことである。
 もちろん、回復不能というのは、脳の機能のほぼ全てが失われた結果だ。
 この状態では、生命維持装置を使って、身体側の心臓などを動かす必要がある。
 これに対して、脳の一部機能が動いて身体その他の機能が維持されている場合は、植物状態となる。
 
 VRMMOに代表されるバーチャルゲームは、この命題に対して答えを出さなければならない。
 脳の信号途絶は、身体に取っては脳死と変わらないということを。

 そこで考え出されたのが、全身型という装置だ。
 政府に管理される全身型は、訓練と言う名の治安維持をする側にとっては絶好のツールだった。
 ただし、全身型はその者が持っていない技術については、身につけるのが大変という、ファンタジー系のゲームを楽しめないものとなってしまった。

 特に戦闘能力は顕著で、武術系未経験だと習得が難しい。
 生産系も同様の状態である。

 でも、これでは面白くないゲームになる。
 だから、全てのスキルにはが入るようになった。
 補正することで、あらゆるスキルは簡単に手に入り、簡単にキャラクターをカスタマイズできるようになった。

 そうなって、非日常は安全にかつ扱いやすい、夢と希望の世界になったのだ。

 だが、現実は小説より奇なりという言葉があるように、魔法と剣のファンタジー系と宇宙と地上の現実世界が合わさってしまった世界があるかもしれない。
 
 融合異世界。
 そこは、全てを包括した世界。
 夢も希望も現実も絶望も全てを身のうちに秘め、そこに住む者たちの思いを果たしてくれる

 そう、ゲームと思っていたりすると足下をすくわれる。
 そこは、現実かもしれないのだ。

 ***

 今のVRMMOの装置は、全て政府管理になっている。
 これは、治安機関が訓練に使っているためだとされていたけれど、こんな背景があったのは初めて知った。
 ゲームをするのに、あちこちに点在する政府公認の遊戯施設に施設に行くのは、このためなんだろう。

 俺もここに行くんだけどな。
 行く場所の遊戯施設には、フルダイブ機がざっと100台置いてある。
 これが最低基準だから、大がかりな施設の場合は、この数倍はあるらしい。

 ともあれ、生命危機もなく出来るゲームは貴重。

 ただし、そんなことを思っていたのは最初だけだろう。
 そのうち、こんな事を忘れてゲームに熱中していくのだろうと、確信している。
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