遊ぶつもりでログインしたら、融合異世界という現実だった。

夜空のかけら

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第0話 ほんの少しの仮想現実

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『ループエンドコレクション』

これが、フルダイブ型VRMMORPG(仮想現実大規模多人数オンラインロールプレイングゲーム)のゲーム名だ。

魔法が使える神秘なファンタジー世界と科学全盛のSF世界が融合した。
世界の時間が巻戻るという設定で、今までにないことができるというのが売り。

もちろん、ロールプレイングゲームでありながら、明確な役割がなく、融合世界では複数の職業を兼任できる。
例えば、火系魔法使いと科学者、王族とサラリーマンなど。

スキルも充実している。
家庭的な裁縫や料理、家業(?)など。
魔法的な明かりや収納である。

しかし、どこかおかしいところもある。
それは、ファンタジーな世界なのに、剣などの武力系技術がほとんどない。
それは、科学全盛な世界なのに、宇宙へ飛び出していく訳ではない。

歪んだ世界におけるゲームプレイになる。

ゲームをする者に課せられた目標がある。

この世界にある全てのスキルや職業を獲得すること。
壮大すぎる目標だ。

フルダイブ機は、政府系娯楽施設に設置され、ここからゲーム内に入ることが義務づけられている。
身体はもちろん、精神にも影響がないように作られたこの機械は、初期に生産されたヘルメット型フルダイブ機にあった欠点を全て克服していた。

脳から指令が出ていた信号を全部カットすることで、身体の制御が適切に行われないことや長時間ダイブによる信号差異による身体麻痺。
身体からの情報処理ができないがための体温の維持や糞尿の未処理。
そして、心臓麻痺。

この機械は、病院のような場所にセットされると同時に専属の看護師が健康管理を受け持っている。
しかも、短期間集中ダイブできるものになっているのだ。

ゲーム内では、時間が加速されている。

十分過ぎる時間が、自分自身の本来の年齢を超えて居続けることができる。
速度を変更するには、一旦ログアウトしなくてはならないが、それでもこの倍率は魅力的だ。

この世界では、死の概念が他のVRMMORPGとは異なり、死ねば全ては消えてしまう。

 現実と同じく、死んでしまえば全てがなくなるのだ。

しかし、
…ある人は言う。
 死ぬとは、どういうことだ?
 何を持って、死ということになるのだ。
 身体が動かなくなったからか?
 身体が壊れたからか?
 それとも、精神的に死を認識した時か。

答えは出ていない。

…モンスターは?
 ゾンビは?
 スケルトンは?

この世界は、融合世界だ。
人族だけではなく、獣人族、モンスターを先祖とする種族だっている。
もちろん、アンデットだって。

その答えを出すのは、ここでプレイするキャラクターかもしれない。

さぁ、歩きだそう。
この神秘とSFの世界の全てを旅するために。

そして、大いなる目標を達成するために。
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