遊ぶつもりでログインしたら、融合異世界という現実だった。

夜空のかけら

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第138話 金糸

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「なんだか、とっても遠回りをしたような感じだわ」

そんな事を言う秋穂にトーコが、一言。

「神忠製金属の主要メンバーじゃなくて、金だけ呼べばよかったでしょ」
「はぁ、そう…なんがなぁ」

「秋穂はいつもこうなんですよ。私を呼べば水穂も呼びたくなるし、夕陽や風魔も呼びたくなっちゃう。大地とか樹王とかも」
「夕陽や風魔は、すぐ来てくれるけど、大地とか樹王なんて来てくれることなんてないでしょ」
「地に根付いていますから。むしろ、樹王が動いてしまうと大変なことになります」
「それはそうなんだけどな」

「まぁ、これで細工加工ができる環境が整いました。拍手拍手~」

パチパチパチ

バラバラと白けた感じの拍手が。
きちんと拍手をしているのは、神宮兄妹だけ。
きちんと教育されているみたいで、好感が持てる。
自分の方のいい加減さの反面を見ているみたいな気もするが。

「では、この歪な金貨の加工をしてみましょう」
「いや、あの、歪にしたのは秋穂じゃないですか。私はこんなの嫌だって知っているはずなのに」
「硬貨は、硬貨らしく『しゃべらない』でしょ」
『理不尽だ~』

音はなくとも、心に響く声はある。
という感じかな。

「まずは、この部分を糸状にしてください。もちろん、魔力を使ってね」

久しぶりの先生登場。
忘れられていたとも言う。

「余計なお世話です!」

以心伝心。

「ゆっくり長く魔力を与え続けないと切れてしまいます。魔力とは言っても、全体の消耗を1に固定して行うのは、かなりの技術がないと出来ません。とりあえずの目標は1mにしましょう。もちろん、糸の直径は全部同じですよ。属性は気にしなくて良いですが、途中で変えてしまえば、魔力消費は1を超えてしまいます」

トーコを含め全員で糸を作る。
トーコは慣れているのだろう、どんどん糸を作っていく。

しばらく経ってから、

「では、少し休憩しましょう。根を詰め過ぎるのも効率を落としますからね」

全員がその言葉に、息を吐く。
呼吸すら止める形で糸を作っていた。
自分で作った糸を見る。
糸にするつもりが、息継ぎの時に集中力が途切れてしまい、ほとんど糸になっていない。
トーコを除く、他の2人も似たような感じだ。

「これ、難しいぞ。トーコはなんで作れるんだ。秘訣とかあるのか」
「あるわよ。息継ぎも集中してするの、いや、息継ぎをしながら、呼吸を止めないで糸を作らないとダメね。まぁ、言ったからと言って、すぐに分かるものでもないんだけどね」
「息継ぎも集中?」
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