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23 キャラクターネーム

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「ここは、スタート位置らしいわね」

ゲームスタート直後のステータスを決める場所にそっくりだった。
だからすぐに現状把握が私はできたのだけど、一郎さんは混乱しているようだ。

「ここはどこだ?どうなっているんだ?巡視先はここなのか」
「ちょちょっと落ち着いてよ、朝日さん」

話かけたことで隣にいたことに気がついたのか、私の肩を持ってぐらぐら揺らしてくる。

「ここはどこだ。どこなんだ」

ぐらぐらぐら

「落ち着いてって言っているでしょ、一郎さん」

その言葉にはっとしたのか、肩から手をどかして、

「すまん。慌てた」

やっと落ち着いてくれた。
思わず一郎さんって言ったのが功を奏したのかもしれない。
昔ながらの呼び名だったし。

「ここはゲームで言うスタート位置よ。ここから目的地に向うことになるわ。普通なら、ここで様々な事を決めるのだけれど、ゲーム初心者だから3つだけ決めて即目的地に行きましょう」
「分かった」
「本当に?」
「いや、分からない。教えてくれ」
「まず名前を決めましょう。私も本名は、飛鳥みどりだけど、この場所から先はグリーンよ。苗字はないわ。冒険者グリーン、っていう訳」
「名前。一郎でいいか」
「そのままじゃないの。もう少し考えなさいよ」
「うーん、うーん。ならハジメで」
「…いいか、そのままじゃないし」
「ハジメで決まりで」
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