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物語が好きな少年
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二人の会話は弾んだが、本の話をはさむとユナンは暗い顔をするようだった。
「ユナンは本は嫌いかな?」
ふるふると、ユナンは首を横にふると悩みを切り出した。
「実は私、字があまり読めないんです。集落では子どもの娯楽は狩りの練習だから」
顎に手を添えて、ヒエンは小首を傾げて指をトントンと顎に当てるように思案顔だ。
「んー、女の子で獣人の方にオススメの本ならあるけど。子ども向けだけど読んでみるかい?」
「は、はいっ!」
「タイトルは【獣人の騎士】っていうんだ。ちょっと恋愛要素が強くて僕は好みじゃないけどね?」
「ありがとうございます」
「ちょうど、持っているからかしてあげるよ?」
ヒエンは、そっと大事そうにピンク色の表紙に獣人の騎士と獣人の女性が描かれている本を取り出して渡した。
「わあ、かわいい本ですね」
ユナンは手に取り、本をうっとりと眺めた。
「読めないところは聞いてよ。教えるからさ?」
「ありがとうございます!」
「さ、食事を続けようか?」
「はい!」
二人だけの花園で、二人は食事を楽しみ、会話に花を咲かせた。
「ユナンは本は嫌いかな?」
ふるふると、ユナンは首を横にふると悩みを切り出した。
「実は私、字があまり読めないんです。集落では子どもの娯楽は狩りの練習だから」
顎に手を添えて、ヒエンは小首を傾げて指をトントンと顎に当てるように思案顔だ。
「んー、女の子で獣人の方にオススメの本ならあるけど。子ども向けだけど読んでみるかい?」
「は、はいっ!」
「タイトルは【獣人の騎士】っていうんだ。ちょっと恋愛要素が強くて僕は好みじゃないけどね?」
「ありがとうございます」
「ちょうど、持っているからかしてあげるよ?」
ヒエンは、そっと大事そうにピンク色の表紙に獣人の騎士と獣人の女性が描かれている本を取り出して渡した。
「わあ、かわいい本ですね」
ユナンは手に取り、本をうっとりと眺めた。
「読めないところは聞いてよ。教えるからさ?」
「ありがとうございます!」
「さ、食事を続けようか?」
「はい!」
二人だけの花園で、二人は食事を楽しみ、会話に花を咲かせた。
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