小猿令嬢に惚れた元プレイボーイの奮闘

文字の大きさ
26 / 34

25.エドゥアール視点

しおりを挟む
※この世界の本の内容は必ずしも正しくはありません


ーーーーー


「ルビールは?」

「庭で花の手入れをしておいでです。」

「そうか。俺も様子を見に行こう。……………ん?これは?」

着替えて外に出ようとしてテーブルの上に夜の指南書が置かれているのに気がついた。

(いつも本棚に片付けてあるのにどうしたんだろう?)

近づくとしおりが挟まっている。しおりが挟んであるページを開くと

キスマークの説明部分に赤線が引いてある。

『キスマーク……唇で強く吸い付くことで皮膚に内出血を起こして印をつける。
独占欲の強さを表す。』

「ルビールが線を引いたのかな?」

「あっ!ルビール様はその……多くてびっくりしたようで、翌日調べてらっしゃいました。」

ルーシーは少し言いにくそうに答えてくれた。

さらにページを捲るととそこには男性器の挿し絵が……。
男性器の雁首にも印が付いていて矢印を引いて『敏感注意!』と書かれていた。

その他にもセクシーランジェリーにも印が付いていて『禁止!』と書かれている。

「どうして禁止なんだ?」

俺の疑問に答えるようにルーシーが医学書を持ってきてくれた。
医学書にもしおりが挟んであり腹上死には大きく二重丸が!

『興奮と激しい運動は心臓に負担がかかり、腹上死の原因となる!』

と書かれ興奮の文字の下には二重線が!

ルビールの文字で
腹上死を避けるために!!
①行為の前に水分を取る
②何回も続けての行為は避ける
③お酒を飲んだ後は禁止
と書いてあった。

どうやらルビールの閨の勉強は思わぬ方向に進んでいるらしい。
これは修正が必要だ。

「ルーシー、今から庭に出るけど誰も近づけないでくれ。あと、夕食は寝室に摘まめるものを運んでおいて欲しい。」

俺は急いでルビールの元へと向かった。

★★★

庭ではルビールが新しく作った花壇に花を植えていた。
気づかれないように足音を忍ばせ後ろから抱きしめる。

「きゃあ!」

驚いて声を上げたルビールに構うことなく髪に顔を埋めた。

「ルビール、俺だよ、ちょっとこのまましてて。」

相変わらずルビールからは太陽と花の香りがする。汗が光る首筋からは健康的な色気が滲んでいる。

「夜の指南書、読んでくれてるんだね。」

固まっているルビールの耳腔に、息を吹き込むよう囁く。彼女は顔を真っ赤に染めながらこくこく頷いた。

耳が弱い事に気がついてから、俺は時々こうやってわざと耳元で喋る。
ルビールの反応が可愛くてもっと苛めたくなのだ。

「ルビールの勉強している内容がおかしな方向に進んでるから、今日は俺が教えるよ。」
「え?」
「ルビール、俺が腹上死しないか心配してる?」
「は、はい。」
「俺はまだそんな年齢じゃないよ。今日は俺が元気だって、ルビールに知って貰いたい。」
彼女の肩をくるりと回し、向かい合って口づけを落とす。
ルビールはまだ慣れないようで、口づけした瞬間にギュっと目を閉じる。
わざとリップ音をさせて啄むように繰り返し口づける。
彼女の緊張が解けたところで今度は深く舌を絡める。ルビールの口腔内の敏感な薄い粘膜を擽るように刺激すると、くたりと身体の力が抜けた。

「ルビール、寝室にいくよ。」

力の抜けたルビールは抵抗せずに俺の腕に収まっていた。
そんな彼女がいとおしくて堪らない。ずっとこの腕に閉じ込めておきたいとさえ思う。
俺は彼女を横抱きにすると、寝室へと向かった。

その夜俺は自分はまだまだ元気だということをルビールに証明してみせた。


しおりを挟む
感想 185

あなたにおすすめの小説

冷徹公爵の誤解された花嫁

柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。 冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。 一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。

虐げられた私、ずっと一緒にいた精霊たちの王に愛される〜私が愛し子だなんて知りませんでした〜

ボタニカルseven
恋愛
「今までお世話になりました」 あぁ、これでやっとこの人たちから解放されるんだ。 「セレス様、行きましょう」 「ありがとう、リリ」 私はセレス・バートレイ。四歳の頃に母親がなくなり父がしばらく家を留守にしたかと思えば愛人とその子供を連れてきた。私はそれから今までその愛人と子供に虐げられてきた。心が折れそうになった時だってあったが、いつも隣で見守ってきてくれた精霊たちが支えてくれた。 ある日精霊たちはいった。 「あの方が迎えに来る」 カクヨム/なろう様でも連載させていただいております

大きくなったら結婚しようと誓った幼馴染が幸せな家庭を築いていた

黒うさぎ
恋愛
「おおきくなったら、ぼくとけっこんしよう!」 幼い頃にした彼との約束。私は彼に相応しい強く、優しい女性になるために己を鍛え磨きぬいた。そして十六年たったある日。私は約束を果たそうと彼の家を訪れた。だが家の中から姿を現したのは、幼女とその母親らしき女性、そして優しく微笑む彼だった。 小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。

どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?

秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
私の旦那様は毎夜、私の部屋の前で見知らぬ女性と情事に勤しんでいる、だらしなく恥ずかしい人です。わざとしているのは分かってます。私への嫌がらせです……。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 政略結婚で、離縁出来ないけど離縁したい。 無類の女好きの従兄の侯爵令息フェルナンドと伯爵令嬢のロゼッタは、結婚をした。毎晩の様に違う女性を屋敷に連れ込む彼。政略結婚故、愛妾を作るなとは思わないが、せめて本邸に連れ込むのはやめて欲しい……気分が悪い。 彼は所謂美青年で、若くして騎士団副長であり兎に角モテる。結婚してもそれは変わらず……。 ロゼッタが夜会に出れば見知らぬ女から「今直ぐフェルナンド様と別れて‼︎」とワインをかけられ、ただ立っているだけなのに女性達からは終始凄い形相で睨まれる。 居た堪れなくなり、広間の外へ逃げれば元凶の彼が見知らぬ女とお楽しみ中……。 こんな旦那様、いりません! 誰か、私の旦那様を貰って下さい……。

『影の夫人とガラスの花嫁』

柴田はつみ
恋愛
公爵カルロスの後妻として嫁いだシャルロットは、 結婚初日から気づいていた。 夫は優しい。 礼儀正しく、決して冷たくはない。 けれど──どこか遠い。 夜会で向けられる微笑みの奥には、 亡き前妻エリザベラの影が静かに揺れていた。 社交界は囁く。 「公爵さまは、今も前妻を想っているのだわ」 「後妻は所詮、影の夫人よ」 その言葉に胸が痛む。 けれどシャルロットは自分に言い聞かせた。 ──これは政略婚。 愛を求めてはいけない、と。 そんなある日、彼女はカルロスの書斎で “あり得ない手紙”を見つけてしまう。 『愛しいカルロスへ。  私は必ずあなたのもとへ戻るわ。          エリザベラ』 ……前妻は、本当に死んだのだろうか? 噂、沈黙、誤解、そして夫の隠す真実。 揺れ動く心のまま、シャルロットは “ガラスの花嫁”のように繊細にひび割れていく。 しかし、前妻の影が完全に姿を現したとき、 カルロスの静かな愛がようやく溢れ出す。 「影なんて、最初からいない。  見ていたのは……ずっと君だけだった」 消えた指輪、隠された手紙、閉ざされた書庫── すべての謎が解けたとき、 影に怯えていた花嫁は光を手に入れる。 切なく、美しく、そして必ず幸せになる後妻ロマンス。 愛に触れたとき、ガラスは光へと変わる

報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を

さくたろう
恋愛
 その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。  少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。 20話です。小説家になろう様でも公開中です。

憧れの騎士さまと、お見合いなんです

絹乃
恋愛
年の差で体格差の溺愛話。大好きな騎士、ヴィレムさまとお見合いが決まった令嬢フランカ。その前後の甘い日々のお話です。

【完結】愛する人はあの人の代わりに私を抱く

紬あおい
恋愛
年上の優しい婚約者は、叶わなかった過去の恋人の代わりに私を抱く。気付かない振りが我慢の限界を超えた時、私は………そして、愛する婚約者や家族達は………悔いのない人生を送れましたか?

処理中です...