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第一章
兎8羽 回避!美少女に出会えない異世界生活
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通りに戻り辺りを見渡したが、やっぱりあの女の子の姿は見当たらない。
暫く街を歩くといい匂いが漂ってきた。昼食を食べていなかった事を思い出し、屋台で何かのお肉を刺した串焼きを買う。うん、旨い!
そして僕は門の兵士さんに紹介してもらった宿屋に到着した。そして宿の扉を開けようとした時に声をかけられる。
「日本から来られた方ですか?」
振り向くと其所には長い黒髪の美少女が立っていた。
綺麗な長い黒髪に二重の大きな瞳、すらっとした鼻に可愛いピンクの唇。1000人の男子が1000人可愛いと言ってしまうような可愛い女の子がこの僕に話し掛けてきた。この僕にだよ?
「あ、あの……先程は助けてくれてありがとう御座いました」
「う、うん……、ぶ、無事だったよう…で…すね」
めちゃめちゃ緊張しているよ。未だかつてこんな美少女が僕に話し掛けてきた事があっただろうか!?あえて言おう、無かったと!
見たこともない制服……シックな紺のセーラー服を着ている女の子。僕の学校の女の子じゃない事は分かる……。
「私は四ノ宮京佳。桜大付属高校の2年生です」
僕は少し警戒しながら自己紹介をする。先程、成り行きとはいえPVPをしたばかりだ。この世界で信じるものが自分しかいない。
「僕は楮山颯真。鎌浜千葉高の2年生です」
「楮山さんは千葉県なんだ。私は埼玉県です」
「えっ、それってあのお爺さん全国行脚してたの?」
「ふふ、そうみたいですね」
か、可愛い~~~。こんな可愛い子がPVP狙いとは思いたくないけど、お爺さんからあの話を聞いている以上は用心しないといけない。
「それで四ノ宮さんは僕に何か用が有るのかな?」
彼女を疑う目に四ノ宮さんは気付いた様で視線を落とした。
「ごめんなさい。お、お礼が言いたくて……。そ、それと、あ、あの………私………お金が無くて……………」
そう言って四ノ宮さんは泣き出してしまった。お金が無い、つまり僕からお金を借りたいか、食事や宿屋を宛がって貰いたいってとこだろう。僕がこの子を信じるか信じないか……。
「四ノ宮さん……め、目を、目を見せて貰っていいかな?」
僕は四ノ宮さんの涙で潤んだ瞳を見る。
今まで沢山のラノベを読んできた。ファンタジー物も恋愛物も沢山読んだ。流れを感じろ。
ドラゴンから女の子を助けた冒険者、不良から女の子を助けた男の子、自動車に引かれそうになった女の子を助けて入院する男の子……。
この流れは黄金パターンだ!ゴールデンフラグだ!女の子を信じなければ伝説の木の下に立つ事も出来ない!
異世界では僕の誤った行動が直ぐに死に繋がる。でも他人を疑い続けて生きてはいけない。
僕の直視する視線に目が泳ぐ四ノ宮さん。直感を……直感を信じよう。僕は……四ノ宮さんを信じる。
道の往来で見つめ合う僕達。道を歩く人達も僕らの方を見ている。注目される事に慣れていない僕は彼女の手を取り、慌てて宿屋の中へ逃げる様に入っていった。
「いらっしゃいませ」
宿屋のカウンターで人の良さそうなおじさんが笑顔で応対してくれる。四ノ宮さんは俯いたままだ。
「あの~一泊幾らになりますか?」
「朝晩食事付きで銀貨10枚です」
あう。日本円にして一泊一万円。確かに日本でもそんな感じだったかもしれない。でも僕の手持ちは銀貨36枚と銅貨数枚だ。二人二部屋なら一日しか泊まれないし、現金は出来るだけ持っていたい。
「四ノ宮さん……僕と同室でもいい?」
四ノ宮さんは「えっ」と言って顔を上げる。泣いていたせいで瞳が赤い。
流石に今会ったばかりの男と同室は無理だよね~。さて…どうしたらいいんだろう……と考えていると
「いいですよ。同室でも大丈夫です。私、寝ないで頑張りますから」
大丈夫なの?寝ないで頑張るって……大丈夫なのかな?
とりあえず四ノ宮さんが一緒に来るかは置いといて自分の分はキープしないといけない。僕は空間収納袋からガチャで当てた3泊4日何処でも泊まれ宿泊券を取り出す。多分このチケットは超高級ホテルでも泊まれるのだろうけど、今は現金が欲しい。
「このチケットで泊まれますか?」
僕はカウンターの上にチケットを置いた。
「どひゃ~~~~~~~~~~~ッ!!!」
おじさんが大声で奇声を上げる。何、何、何なの!?
「こ、これはまさか伝説の~~~~~~~~ッ!!!」
何!?だから何なの!?
暫く街を歩くといい匂いが漂ってきた。昼食を食べていなかった事を思い出し、屋台で何かのお肉を刺した串焼きを買う。うん、旨い!
そして僕は門の兵士さんに紹介してもらった宿屋に到着した。そして宿の扉を開けようとした時に声をかけられる。
「日本から来られた方ですか?」
振り向くと其所には長い黒髪の美少女が立っていた。
綺麗な長い黒髪に二重の大きな瞳、すらっとした鼻に可愛いピンクの唇。1000人の男子が1000人可愛いと言ってしまうような可愛い女の子がこの僕に話し掛けてきた。この僕にだよ?
「あ、あの……先程は助けてくれてありがとう御座いました」
「う、うん……、ぶ、無事だったよう…で…すね」
めちゃめちゃ緊張しているよ。未だかつてこんな美少女が僕に話し掛けてきた事があっただろうか!?あえて言おう、無かったと!
見たこともない制服……シックな紺のセーラー服を着ている女の子。僕の学校の女の子じゃない事は分かる……。
「私は四ノ宮京佳。桜大付属高校の2年生です」
僕は少し警戒しながら自己紹介をする。先程、成り行きとはいえPVPをしたばかりだ。この世界で信じるものが自分しかいない。
「僕は楮山颯真。鎌浜千葉高の2年生です」
「楮山さんは千葉県なんだ。私は埼玉県です」
「えっ、それってあのお爺さん全国行脚してたの?」
「ふふ、そうみたいですね」
か、可愛い~~~。こんな可愛い子がPVP狙いとは思いたくないけど、お爺さんからあの話を聞いている以上は用心しないといけない。
「それで四ノ宮さんは僕に何か用が有るのかな?」
彼女を疑う目に四ノ宮さんは気付いた様で視線を落とした。
「ごめんなさい。お、お礼が言いたくて……。そ、それと、あ、あの………私………お金が無くて……………」
そう言って四ノ宮さんは泣き出してしまった。お金が無い、つまり僕からお金を借りたいか、食事や宿屋を宛がって貰いたいってとこだろう。僕がこの子を信じるか信じないか……。
「四ノ宮さん……め、目を、目を見せて貰っていいかな?」
僕は四ノ宮さんの涙で潤んだ瞳を見る。
今まで沢山のラノベを読んできた。ファンタジー物も恋愛物も沢山読んだ。流れを感じろ。
ドラゴンから女の子を助けた冒険者、不良から女の子を助けた男の子、自動車に引かれそうになった女の子を助けて入院する男の子……。
この流れは黄金パターンだ!ゴールデンフラグだ!女の子を信じなければ伝説の木の下に立つ事も出来ない!
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僕の直視する視線に目が泳ぐ四ノ宮さん。直感を……直感を信じよう。僕は……四ノ宮さんを信じる。
道の往来で見つめ合う僕達。道を歩く人達も僕らの方を見ている。注目される事に慣れていない僕は彼女の手を取り、慌てて宿屋の中へ逃げる様に入っていった。
「いらっしゃいませ」
宿屋のカウンターで人の良さそうなおじさんが笑顔で応対してくれる。四ノ宮さんは俯いたままだ。
「あの~一泊幾らになりますか?」
「朝晩食事付きで銀貨10枚です」
あう。日本円にして一泊一万円。確かに日本でもそんな感じだったかもしれない。でも僕の手持ちは銀貨36枚と銅貨数枚だ。二人二部屋なら一日しか泊まれないし、現金は出来るだけ持っていたい。
「四ノ宮さん……僕と同室でもいい?」
四ノ宮さんは「えっ」と言って顔を上げる。泣いていたせいで瞳が赤い。
流石に今会ったばかりの男と同室は無理だよね~。さて…どうしたらいいんだろう……と考えていると
「いいですよ。同室でも大丈夫です。私、寝ないで頑張りますから」
大丈夫なの?寝ないで頑張るって……大丈夫なのかな?
とりあえず四ノ宮さんが一緒に来るかは置いといて自分の分はキープしないといけない。僕は空間収納袋からガチャで当てた3泊4日何処でも泊まれ宿泊券を取り出す。多分このチケットは超高級ホテルでも泊まれるのだろうけど、今は現金が欲しい。
「このチケットで泊まれますか?」
僕はカウンターの上にチケットを置いた。
「どひゃ~~~~~~~~~~~ッ!!!」
おじさんが大声で奇声を上げる。何、何、何なの!?
「こ、これはまさか伝説の~~~~~~~~ッ!!!」
何!?だから何なの!?
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