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第三章
兎46羽 八つ頭村の祟りじゃ~
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急に発狂した奥さんは暫くして気を失い倒れてしまった。村長さんが倒れた奥さんを寝室へと運んで行く。
「八つ頭村の祟り?どっかで聞いたような?」
「金八一耕助に似たタイトルが有りましたよ」
キョウカさんが文豪横谷征史の名作『八つ墓っ地村』を思い出させてくれた。たしか八人のぼっちが人知れずお墓の中で死んで行くが、実はぼっち連続殺人事件だったという昭和の名作ミステリーだ。村に訪れたぼっち探偵の金八一耕助がぼっちを理由に狙われるお話だったかな?『八つ墓っ地村の祟りじゃ~』ってやつ?
「あ、ああ、『お祖父様はいつも一人!』ってやつか」
「? 何ですかそれは?」
首を傾げるキョウカさん。昭和には『金八一お嬢様の報道事件簿』は連載されて無かったか。
「平成を代表する人気探偵漫画だよ。金八一耕助の孫にあたるニュースキャスターのドリル揉み上げ金髪お姉さんが難事件を解いて行くお話し。決めゼリフが『お祖父様はいつも一人!』なんだよ」
「面白そうですね」
現代話しに花を咲かせていると村長さんが戻ってきた。
「お騒がせしました」
「奥様は大丈夫ですか?」
「亡者の祟りです……。妻は亡くなった七人の身内なのです……。村がこんな事になってしまい、最近は心身共に疲れていました。そこを亡者に狙われたのだと思います」
「何か対策とかは無いのですか?」
僕の質問に村長さんは少し困った顔をした。
「そ、それが…………」
♢
村長さんの話しによると、三日前に村に訪れたエルフの冒険者が、八つ頭の祠を調査しに出掛けて未だに戻らないって事だった。
村長さんはエルフの事が気にはなるも祠に巣くう亡者達が怖くて探しに行く事が出来ないでいた。
僕達は話しを聞いてエルフの冒険者を探しに祠を目指した。その祠は村の最奥の場所にある鍾乳洞にあるとの事だった。
その鍾乳洞は草木も無い岩山にポッカリと口を開けていた。入り口には霊魂を鎮める為なのか、しめ縄や供物台等が飾られている。
「せ、背筋がぞくぞくします~」
マリヤさんが内股で可愛く震えている。鍾乳洞の前に着いた僕達だったが、鍾乳洞の入り口には既に亡者達の禍々しい霊気が漂っていた。
「ど、如何しますソウマ君……」
キョウカさんも青い顔で尻込みしている。先のノーライフエンペラー戦は有る意味遭遇戦だった。怖がる前に出会ってしまっていた。
しかし今回は相手が亡者で有る事が分かっている。僕もお化け屋敷は余り得意ではない。
震える僕らにお構いなく3羽の兎達はぴょんぴょん跳ねて遊んでいる。流石は完全防御兎だ。亡者達も怖くないって事か……。
「や、やっぱり月兎着て行こうか……」
月兎は完全防御の鎧だ。亡者達の精神攻撃や憑依等も防いでくれる。でも怖いものは怖い。
「「……………………」」
女の子達も顔を引き攣らせている。ようは遊園地のお化け屋敷だ。安全は約束されていても入るのには勇気がいる。
僕達は暫く悩んだ末、結局月兎を着装した。冒険者の矜持がそうさせたのだと思う。
「や、や、や、やっぱり怖いです~」
未だに鍾乳洞に入れない僕達。白兎のマリヤさんは震える兎手袋で僕の腕にしがみ付いている。
僕は少しでも中の状況が分かればと兎耳カチューシャのセンサーを全開にして聞き耳を立てる。
「…………女の人の声が聞こえる……。助けてぇ……助けてぇ……」
「「キャーーーーーーーーーーッ!!!」」
「八つ頭村の祟り?どっかで聞いたような?」
「金八一耕助に似たタイトルが有りましたよ」
キョウカさんが文豪横谷征史の名作『八つ墓っ地村』を思い出させてくれた。たしか八人のぼっちが人知れずお墓の中で死んで行くが、実はぼっち連続殺人事件だったという昭和の名作ミステリーだ。村に訪れたぼっち探偵の金八一耕助がぼっちを理由に狙われるお話だったかな?『八つ墓っ地村の祟りじゃ~』ってやつ?
「あ、ああ、『お祖父様はいつも一人!』ってやつか」
「? 何ですかそれは?」
首を傾げるキョウカさん。昭和には『金八一お嬢様の報道事件簿』は連載されて無かったか。
「平成を代表する人気探偵漫画だよ。金八一耕助の孫にあたるニュースキャスターのドリル揉み上げ金髪お姉さんが難事件を解いて行くお話し。決めゼリフが『お祖父様はいつも一人!』なんだよ」
「面白そうですね」
現代話しに花を咲かせていると村長さんが戻ってきた。
「お騒がせしました」
「奥様は大丈夫ですか?」
「亡者の祟りです……。妻は亡くなった七人の身内なのです……。村がこんな事になってしまい、最近は心身共に疲れていました。そこを亡者に狙われたのだと思います」
「何か対策とかは無いのですか?」
僕の質問に村長さんは少し困った顔をした。
「そ、それが…………」
♢
村長さんの話しによると、三日前に村に訪れたエルフの冒険者が、八つ頭の祠を調査しに出掛けて未だに戻らないって事だった。
村長さんはエルフの事が気にはなるも祠に巣くう亡者達が怖くて探しに行く事が出来ないでいた。
僕達は話しを聞いてエルフの冒険者を探しに祠を目指した。その祠は村の最奥の場所にある鍾乳洞にあるとの事だった。
その鍾乳洞は草木も無い岩山にポッカリと口を開けていた。入り口には霊魂を鎮める為なのか、しめ縄や供物台等が飾られている。
「せ、背筋がぞくぞくします~」
マリヤさんが内股で可愛く震えている。鍾乳洞の前に着いた僕達だったが、鍾乳洞の入り口には既に亡者達の禍々しい霊気が漂っていた。
「ど、如何しますソウマ君……」
キョウカさんも青い顔で尻込みしている。先のノーライフエンペラー戦は有る意味遭遇戦だった。怖がる前に出会ってしまっていた。
しかし今回は相手が亡者で有る事が分かっている。僕もお化け屋敷は余り得意ではない。
震える僕らにお構いなく3羽の兎達はぴょんぴょん跳ねて遊んでいる。流石は完全防御兎だ。亡者達も怖くないって事か……。
「や、やっぱり月兎着て行こうか……」
月兎は完全防御の鎧だ。亡者達の精神攻撃や憑依等も防いでくれる。でも怖いものは怖い。
「「……………………」」
女の子達も顔を引き攣らせている。ようは遊園地のお化け屋敷だ。安全は約束されていても入るのには勇気がいる。
僕達は暫く悩んだ末、結局月兎を着装した。冒険者の矜持がそうさせたのだと思う。
「や、や、や、やっぱり怖いです~」
未だに鍾乳洞に入れない僕達。白兎のマリヤさんは震える兎手袋で僕の腕にしがみ付いている。
僕は少しでも中の状況が分かればと兎耳カチューシャのセンサーを全開にして聞き耳を立てる。
「…………女の人の声が聞こえる……。助けてぇ……助けてぇ……」
「「キャーーーーーーーーーーッ!!!」」
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