47 / 59
第46話 調査・獨昭媛編①
「そうなのか!?」
「そうだったの!?」
姜皇后と朝日から同時に驚きの視線を浴びせられる。彼らが声を揃えている場面は初めて目にしただけに美雪の口元からもえっ?! と声が漏れ出た。
「あ、そうなんです。実は……はい」
「どういう状況だったか、教えてもらえるかしら?」
「朱彩丸を治療院へ運んでいる時でした。黄色い瞳をしたお妃様とぶつかっちゃって。その前から怪我をされていらっしゃったようで、手当をして……」
その時、鎖骨位の長さをした茶髪の男性薬師から逃れようとしていた事、東屋で語り合った事を未だ動揺が冷めやらぬ2人へと話した。
「ああ、あの後か。俺が君を呼んだのは……」
「そうなりますね」
「確かに薄めの黄色い衣を身に着けたお方が歩いていく後ろ姿は……見たような……」
「美雪はどう感じたかしら?」
――でも一度後宮に入れば基本死ぬまで出られないじゃないですか。だから……もうどうにでもなれって思っちゃってその……家出、したんです。そしたら道に迷ってしまいまして。
あの時彼女が語っていた内容を、隠さずに伝える。
姜皇后は視線を床下へと落とすと、ふう。と小さく息を吐いた。
「家出、ね……暁月国の後宮は景季国の後宮の軽く3倍は広い。とてもじゃないけれど脱走なんて不可能よ」
そう語る彼女の声はいつもよりも低く聞こえる。
「姜皇后様……その、あのお妃様は……」
「彼女を責めている訳ではないの。でも、私が皇后になってから、いや、それよりも前から長い間ずっと後宮で暮らし続けているわ。だからそう言った者達は数えきれないくらい目にしてきたから」
(確か10歳で後宮入りしたのでしたっけ、皇后様は……)
「でも、皆脱走なんて出来なかった。そして待っているのは厳しい処罰。耐え切れずに死んでいった者達は大勢いるわ」
後宮は一度入れば二度と出る事はかなわない。美雪が朝日と共に華南の地へ訪れる事が出来たのは皇帝の慈悲があってこそ。
脱走した者達への処罰は杖や鞭で叩かれたり、足を切られたり。そして身分を落とされて重労働が課せられる……のがよくある事例だ。当然永らく生を謳歌できる者は極めて少ない。そしてそれは妃だろうと宮女だろうと関係ないのだ。
「そのお方は……後宮入りしたのを、嫌に思っていたのかもしれませんね」
「そうねえ……妃は基本、陛下からのご寵愛と豊かな暮らしが保証される事からむしろなりたいと願う者が多いから、そう言った存在はとっても目立つわね」
美雪が見た妃が双貴妃であれば、彼女の経緯を考えても脱走を企てるのは自然だろう。と姜皇后は見解を述べる。
「他に感じた事はあったかしら?」
「まとめますと、嫉妬深い印象は全く感じられませんでした。可愛らしいお方だったとは」
「そうね……あぁ、いい事を思いついたのだけど、ふたりともいいかしら?」
なんでしょうか? と尋ねながら、ふふっと笑う姜皇后の表情を見つめる。微笑む彼女の顔はいつもの貴婦人の如き上品さとは違い、どこか少女らしいものに見える。
「獨昭媛と双貴妃の館へ潜入してみたらどうかしら?」
「え」
突然の提案に、美雪はなんて返せば良いか分からない。朝日の方を見ると彼もぽかんと口を開けたまま言葉が出てこないようだ。
「え……?」
「まずは獨昭媛、次に双貴妃の順番で、2人が暮らしている館で情報収集……うん、我ながらとっても面白そうに思うのだけど」
「で、ですが、私達は薬師で……」
「あぁ、それなら美雪は宮女、朝日は宦官のふりをするのはいかが?」
いや絶対にバレてしまいますよ! と朝日の大きな声が隣から轟く。
「そう? 上手くいくと思ったのだけれど」
「いやいやいや……用を足す時とか……」
「ごめんなさい、そこまで考えが及んでいなかったわ。ではこうしましょう。医師団達の交流会を開く事にするわ」
「えっ」
潜入調査どころか、大々的な企画の発案に、さっきの提案は一体どこに行ってしまったのか? とちょっとした疑問が沸き起こる。
だが、これなら正々堂々獨昭媛と双貴妃を徹底的に調べられる。この提案に異論はない。
「私は賛成でございます!」
「美雪はそうなのね。朝日は?」
「あ、はい。とても良いお考えであると存じます」
「では決まりね。これから準備を進めていくとしましょう。秋大宴祭も途中で楽しめなくなっちゃったし、お祭り気分を味わいたかったのよね」
朝日と共に恭しく頭を下げると、そこまでしなくても良いのよ。と姜皇后はおっとりと笑みを返したのだった。
◇ ◇ ◇
それから1週間後の今日。姜皇后の発案した交流会が、暁華殿内にて開催が宣言された。参加する医療従事者は全員後宮内の者たちではあるのだが、人数はとにかく凄まじい。
「それでは皆様、よき交流の場になさってくださいね」
「はい、皇后様」
医師薬師、それに按摩などの治療に当たる者達で暁華殿内はびっしりと埋め尽くされていると言っても過言ではない。
その中には当然ながら、獨昭媛や双貴妃付きの者達も駆けつけていた。
「美雪、まずは」
「獨昭媛様、でございますね」
はぐれないように2人で獨昭媛付きの医師団の元へと近づくが、やはりそこは姜皇后付きだけあって朝日を目当てに多くの医師達が距離を詰めて来る。
「朝日様! よろしければお話お聞かせ願えますでしょうか?」
「ぜひうちにも来てください!」
「朝日様! こっちもぜひ――!」
(うっ、ぎゅうぎゅうで、苦しい……!)
彼らの圧が全身を覆い尽くしていた時、ふいに右肩をぐいっと引き寄せられる。
「道を開けてほしい」
気がつけば、朝日の手が右肩に触れ、彼の胸元に抱き寄せられていた。
頬には彼の心臓の鼓動がうっすらと伝わってくる。
「あ……」
「朝日様」
「獨昭媛様付きの医師団はどこだ!」
「はっ、こちらでございます!」
声がした右奥の方から、獨昭媛の医師団が慌てた様子で駆け寄ってくる。しかし朝日は手を退ける気配を見せないので、頭を下げて挨拶しようにもできない。
(このまま動かない方が良いのでしょうか?)
「あ、あの……朝日さん……」
ここで朝日が気がついたのか、小さな声ですまない……! と謝罪しながらばっと手を離した。
「我々が獨昭媛様付きの医師団でございます。あいにく医師長は体調が優れず、お休みではございますが……」
ペコペコと頭を下げる彼らに、朝日はすぐさま獨昭媛のいる建物まで案内してほしいと告げた。
「はっ、かしこまりました!」
周囲からはなぜ獨昭媛様なのだ? と疑問の声があがるが、反応する事はしない。
(まずは、獨昭媛様がどのようなお方か……余す事無く見ていかなければ)
医師団の誘導を受け、到着した先にあったのは烈華殿と呼ばれる建物である。
暁華殿をそのまま縮小したかのような見た目をした建物の中では、宮女達が忙しなく歩き回っていた。
(さすがに獨昭媛様と直接お話は……出来ませんよねぇ……)
試しにそっと朝日に耳打ちしてみる。
「聞いてみるか」
「よろしいのでございますか?」
「直接話せば、わかる事もあるかもしれない」
そう言うやいなや朝日は近くにいた若い宮女にちょっといいか? と声をかけた。
「皇后様付きの医師長を務める朝日だ。獨昭媛様にお会いしたいのだが」
「か、かしこまりました……! 上の者にお伺いしてまいりますっ……!」
緊張した面持ちの若い宮女が背中を見せてどこかへと消えていく。しばらくして中年くらいの宦官2人が早歩きでやってきた。
「どうぞ、こちらへ……!」
「わかった。急に申し訳ない」
「いえ、むしろ獨昭媛様は朝日様へお会いしたいと願っておりましたので」
(会いたがっていた? なぜ……?)
胸の中でチリチリと何か予感めいたものが渦巻きだす。
獨昭媛の私室へ繋がると思わしき、巨大な紅色扉が見えてきた。ゆっくりと開かれ中に入ると、前方に焦げ茶色の架子台に座るひとりの妃の姿があった。
「会いたかったぞ、ふたりとも」
「そうだったの!?」
姜皇后と朝日から同時に驚きの視線を浴びせられる。彼らが声を揃えている場面は初めて目にしただけに美雪の口元からもえっ?! と声が漏れ出た。
「あ、そうなんです。実は……はい」
「どういう状況だったか、教えてもらえるかしら?」
「朱彩丸を治療院へ運んでいる時でした。黄色い瞳をしたお妃様とぶつかっちゃって。その前から怪我をされていらっしゃったようで、手当をして……」
その時、鎖骨位の長さをした茶髪の男性薬師から逃れようとしていた事、東屋で語り合った事を未だ動揺が冷めやらぬ2人へと話した。
「ああ、あの後か。俺が君を呼んだのは……」
「そうなりますね」
「確かに薄めの黄色い衣を身に着けたお方が歩いていく後ろ姿は……見たような……」
「美雪はどう感じたかしら?」
――でも一度後宮に入れば基本死ぬまで出られないじゃないですか。だから……もうどうにでもなれって思っちゃってその……家出、したんです。そしたら道に迷ってしまいまして。
あの時彼女が語っていた内容を、隠さずに伝える。
姜皇后は視線を床下へと落とすと、ふう。と小さく息を吐いた。
「家出、ね……暁月国の後宮は景季国の後宮の軽く3倍は広い。とてもじゃないけれど脱走なんて不可能よ」
そう語る彼女の声はいつもよりも低く聞こえる。
「姜皇后様……その、あのお妃様は……」
「彼女を責めている訳ではないの。でも、私が皇后になってから、いや、それよりも前から長い間ずっと後宮で暮らし続けているわ。だからそう言った者達は数えきれないくらい目にしてきたから」
(確か10歳で後宮入りしたのでしたっけ、皇后様は……)
「でも、皆脱走なんて出来なかった。そして待っているのは厳しい処罰。耐え切れずに死んでいった者達は大勢いるわ」
後宮は一度入れば二度と出る事はかなわない。美雪が朝日と共に華南の地へ訪れる事が出来たのは皇帝の慈悲があってこそ。
脱走した者達への処罰は杖や鞭で叩かれたり、足を切られたり。そして身分を落とされて重労働が課せられる……のがよくある事例だ。当然永らく生を謳歌できる者は極めて少ない。そしてそれは妃だろうと宮女だろうと関係ないのだ。
「そのお方は……後宮入りしたのを、嫌に思っていたのかもしれませんね」
「そうねえ……妃は基本、陛下からのご寵愛と豊かな暮らしが保証される事からむしろなりたいと願う者が多いから、そう言った存在はとっても目立つわね」
美雪が見た妃が双貴妃であれば、彼女の経緯を考えても脱走を企てるのは自然だろう。と姜皇后は見解を述べる。
「他に感じた事はあったかしら?」
「まとめますと、嫉妬深い印象は全く感じられませんでした。可愛らしいお方だったとは」
「そうね……あぁ、いい事を思いついたのだけど、ふたりともいいかしら?」
なんでしょうか? と尋ねながら、ふふっと笑う姜皇后の表情を見つめる。微笑む彼女の顔はいつもの貴婦人の如き上品さとは違い、どこか少女らしいものに見える。
「獨昭媛と双貴妃の館へ潜入してみたらどうかしら?」
「え」
突然の提案に、美雪はなんて返せば良いか分からない。朝日の方を見ると彼もぽかんと口を開けたまま言葉が出てこないようだ。
「え……?」
「まずは獨昭媛、次に双貴妃の順番で、2人が暮らしている館で情報収集……うん、我ながらとっても面白そうに思うのだけど」
「で、ですが、私達は薬師で……」
「あぁ、それなら美雪は宮女、朝日は宦官のふりをするのはいかが?」
いや絶対にバレてしまいますよ! と朝日の大きな声が隣から轟く。
「そう? 上手くいくと思ったのだけれど」
「いやいやいや……用を足す時とか……」
「ごめんなさい、そこまで考えが及んでいなかったわ。ではこうしましょう。医師団達の交流会を開く事にするわ」
「えっ」
潜入調査どころか、大々的な企画の発案に、さっきの提案は一体どこに行ってしまったのか? とちょっとした疑問が沸き起こる。
だが、これなら正々堂々獨昭媛と双貴妃を徹底的に調べられる。この提案に異論はない。
「私は賛成でございます!」
「美雪はそうなのね。朝日は?」
「あ、はい。とても良いお考えであると存じます」
「では決まりね。これから準備を進めていくとしましょう。秋大宴祭も途中で楽しめなくなっちゃったし、お祭り気分を味わいたかったのよね」
朝日と共に恭しく頭を下げると、そこまでしなくても良いのよ。と姜皇后はおっとりと笑みを返したのだった。
◇ ◇ ◇
それから1週間後の今日。姜皇后の発案した交流会が、暁華殿内にて開催が宣言された。参加する医療従事者は全員後宮内の者たちではあるのだが、人数はとにかく凄まじい。
「それでは皆様、よき交流の場になさってくださいね」
「はい、皇后様」
医師薬師、それに按摩などの治療に当たる者達で暁華殿内はびっしりと埋め尽くされていると言っても過言ではない。
その中には当然ながら、獨昭媛や双貴妃付きの者達も駆けつけていた。
「美雪、まずは」
「獨昭媛様、でございますね」
はぐれないように2人で獨昭媛付きの医師団の元へと近づくが、やはりそこは姜皇后付きだけあって朝日を目当てに多くの医師達が距離を詰めて来る。
「朝日様! よろしければお話お聞かせ願えますでしょうか?」
「ぜひうちにも来てください!」
「朝日様! こっちもぜひ――!」
(うっ、ぎゅうぎゅうで、苦しい……!)
彼らの圧が全身を覆い尽くしていた時、ふいに右肩をぐいっと引き寄せられる。
「道を開けてほしい」
気がつけば、朝日の手が右肩に触れ、彼の胸元に抱き寄せられていた。
頬には彼の心臓の鼓動がうっすらと伝わってくる。
「あ……」
「朝日様」
「獨昭媛様付きの医師団はどこだ!」
「はっ、こちらでございます!」
声がした右奥の方から、獨昭媛の医師団が慌てた様子で駆け寄ってくる。しかし朝日は手を退ける気配を見せないので、頭を下げて挨拶しようにもできない。
(このまま動かない方が良いのでしょうか?)
「あ、あの……朝日さん……」
ここで朝日が気がついたのか、小さな声ですまない……! と謝罪しながらばっと手を離した。
「我々が獨昭媛様付きの医師団でございます。あいにく医師長は体調が優れず、お休みではございますが……」
ペコペコと頭を下げる彼らに、朝日はすぐさま獨昭媛のいる建物まで案内してほしいと告げた。
「はっ、かしこまりました!」
周囲からはなぜ獨昭媛様なのだ? と疑問の声があがるが、反応する事はしない。
(まずは、獨昭媛様がどのようなお方か……余す事無く見ていかなければ)
医師団の誘導を受け、到着した先にあったのは烈華殿と呼ばれる建物である。
暁華殿をそのまま縮小したかのような見た目をした建物の中では、宮女達が忙しなく歩き回っていた。
(さすがに獨昭媛様と直接お話は……出来ませんよねぇ……)
試しにそっと朝日に耳打ちしてみる。
「聞いてみるか」
「よろしいのでございますか?」
「直接話せば、わかる事もあるかもしれない」
そう言うやいなや朝日は近くにいた若い宮女にちょっといいか? と声をかけた。
「皇后様付きの医師長を務める朝日だ。獨昭媛様にお会いしたいのだが」
「か、かしこまりました……! 上の者にお伺いしてまいりますっ……!」
緊張した面持ちの若い宮女が背中を見せてどこかへと消えていく。しばらくして中年くらいの宦官2人が早歩きでやってきた。
「どうぞ、こちらへ……!」
「わかった。急に申し訳ない」
「いえ、むしろ獨昭媛様は朝日様へお会いしたいと願っておりましたので」
(会いたがっていた? なぜ……?)
胸の中でチリチリと何か予感めいたものが渦巻きだす。
獨昭媛の私室へ繋がると思わしき、巨大な紅色扉が見えてきた。ゆっくりと開かれ中に入ると、前方に焦げ茶色の架子台に座るひとりの妃の姿があった。
「会いたかったぞ、ふたりとも」
あなたにおすすめの小説
先輩の溺愛にはウラがある
七瀬菜々
恋愛
憧れの先輩エリック・ド・モンフォールに絶賛片思い中のエチカ・ロアンは、先輩の卒業式の日に最後の告白をすると決めて眠りについたのだが……
翌朝、目が覚めたら――そこは五年後の世界だった!
困惑するエチカに告げられたのは、自分が憧れの先輩エリックと結婚しているという事実。
理解が追いつかない彼女をよそに、エリックはまるで夢のように甘く優しく溺愛してくる。
だが、彼の微笑みの奥には、言葉にできない違和感があってーー!?
思い出せない五年間。
変わってしまった環境。
そして、完璧すぎる先輩の愛情。
幸せなはずなのに、胸の奥に小さなざわめきが残り続けーーやがてエチカは、先輩の優しさの裏に隠された“真実”へと近づいていく。
【完結】後宮の才筆女官
たちばな立花
キャラ文芸
後宮の女官である紅花(フォンファ)は、仕事の傍ら小説を書いている。
最近世間を賑わせている『帝子雲嵐伝』の作者だ。
それが皇帝と第六皇子雲嵐(うんらん)にバレてしまう。
執筆活動を許す代わりに命ぜられたのは、後宮妃に扮し第六皇子の手伝いをすることだった!!
第六皇子は後宮内の事件を調査しているところで――!?
後宮なりきり夫婦録
石田空
キャラ文芸
「月鈴、ちょっと嫁に来るか?」
「はあ……?」
雲仙国では、皇帝が三代続いて謎の昏睡状態に陥る事態が続いていた。
あまりにも不可解なために、新しい皇帝を立てる訳にもいかない国は、急遽皇帝の「影武者」として跡継ぎ騒動を防ぐために寺院に入れられていた皇子の空燕を呼び戻すことに決める。
空燕の国の声に応える条件は、同じく寺院で方士修行をしていた方士の月鈴を妃として後宮に入れること。
かくしてふたりは片や皇帝の影武者として、片や皇帝の偽りの愛妃として、後宮と言う名の魔窟に潜入捜査をすることとなった。
影武者夫婦は、後宮内で起こる事件の謎を解けるのか。そしてふたりの想いの行方はいったい。
サイトより転載になります。
火輪の花嫁 ~男装姫は孤高の王の夢をみる~
秦朱音|はたあかね
キャラ文芸
王を中心に五家が支配する、綺羅ノ国。
五家に覡(かんなぎ)として仕える十六夜家の娘、久遠(くおん)は、幼い頃から男として育てられてきた。
都では陽を司る日紫喜家の王が崩御し、素行の悪さで有名な新王・燦(さん)が即位する。燦の后選びに戦々恐々とする五家だったが、燦は十六夜家の才である「夢見」を聞いて后を選ぶと言い始めた。そして、その夢見を行う覡に、燦は男装した久遠を指名する。
見習いの僕がこの国の后を選ぶなんて、荷が重すぎる――!
久遠の苦悩を知ってか知らずか、燦は強引に久遠を寝室に呼んで夢見を命じる。しかし、初めて出会ったはずの久遠と燦の夢には、とある共通点があって――?
謎に包まれた過去を持ち身分を隠す男装姫と、孤独な王の恋と因縁を描く、和風王宮ファンタジー。
※カクヨムにも先行で投稿しています
生きるために逃げだした。幸せになりたい。
白水緑
ファンタジー
屋敷内に軟禁状態だったリリアは、宝物を取り戻したことをきっかけに屋敷から逃げ出した。幸せになるために。体力も力もない。成り行きに身を任せる結果になっても、自分の道は自分で選びたい。
2020/9/19 第一章終了
続きが書け次第また連載再開します。
2021/2/14 第二章開幕
2021/2/28 完結
過保護すぎる家族に囲まれて育ったら、外の世界が危険すぎました 〜冷酷公爵の父と最強兄たちに溺愛される日々〜
由香
恋愛
過保護な父と兄たちに囲まれて育った少女。
初めての外は危険だらけ——のはずが、全部“秒で解決”。
溺愛×コメディ×ほんのり成長の、ほっこり家族物語。
偽りの恩人と失われた絆 〜凍てついた心を溶かす献身の雫〜
余白に蒼
恋愛
若き侯爵アリスティアと妻セラフィナは、誰もが羨む仲睦まじい夫婦だった。
しかし、北部の視察へ向かったアリスティアが事故に遭い、行方不明となってから運命は暗転する。
不安と孤独の中セラフィナは彼の無事を信じ続けて領地を切り盛りするが、ようやく帰還した夫は記憶を失い、見知らぬ平民の娘ニーナを「命の恩人」として伴っていた。
絶望的な状況下でも献身的に夫を想う愛と再生の物語。
王太子妃に興味はないのに
采
ファンタジー
眉目秀麗で芸術的才能もある第一王子に比べ、内気で冴えない第二王子に嫁いだアイリス。周囲にはその立場を憐れまれ、第一王子妃には冷たく当たられる。しかし誰に何と言われようとも、アイリスには関係ない。アイリスのすべきことはただ一つ、第二王子を支えることだけ。
その結果誰もが羨む王太子妃という立場になろうとも、彼女は何も変わらない。王太子妃に興味はないのだ。アイリスが興味があるものは、ただ一つだけ。