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第27話 決戦前
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下女の遺体はすぐに医者達の手により回収され、近くの建物へと収容されるとすぐさま検死が行われた。
「うっっ……!」
亡くなった下女の友人はまだ、すすり泣いている。桃玉と龍環達は近くの建物へ移動し、彼女を慰めながら話を聞く事にした。
「あの、彼女がいなくなったのは……いつ頃の時間か覚えてらっしゃいますか?」
「夜中の事です……お手洗いに行こうと……起きたら、友人の寝床には誰もおらず」
「書き置きか何かは無かったのか?」
「友人は文字を書く事は出来ませんので……読む事なら少しは出来ますけど」
後宮で働く下女達のほとんどは、文字の読み書きや算数が出来ないのである。勿論下女達の中には読み書き算数どれも出来る娘がいたり、下女として働きながらこつこつ学ぶ者もいるにはいるが、そのような者はごく一部でしかない。
「ほほう、なるほどな。君はどこの所属だ?」
「私は嘉陽宮にて、炊事を担当しております。友人も同じです」
「嘉陽宮……わかった」
嘉陽宮にも妃達が住んでいる。下女からの話を聞き終えた龍環はやや大柄で少々太った見た目をしている宦官に検死の進捗状況を尋ねる。
「少々確認してまいります」
「頼んだ」
しばらくすると、その宦官は龍環の元へと戻って来た。
「このようなものが……」
宦官が龍環に手渡したのは、花の遺体の爪の間に挟まっていたものとよく似た、銀色に光る鱗だった。
「大きいな、今から厨房の者達に龍羽池でこのような魚を見た事があるかを確認しにいってほしい」
「かしこまりました」
その後、昼過ぎの事。泣き止んだ下女は嘉陽宮に戻り、皇帝の執務室に戻った龍環と、有事に備えて龍環の側にとどまる桃玉の元にあのやや大柄な宦官が報告にやってきた。
「厨房の者達に伺いました所、このような鱗を持つものは見た事が無いと」
「わかった。調べてくれてありがとう」
「ははっ」
宦官が退出すると、龍環は桃玉に一度照天宮に戻るようにと伝えた。
「本当は今にでも決着を付けたい所だけどこの後予定が立て込んでいるから……明日、決着を付ける」
「皇帝陛下……ですが、どうやって? もしあやかしの仕業だったら、何か対策を立てないと、あちら側が有利になりますし……」
「龍羽池の水を全て抜く。それしかない」
龍環は鋭い目つきを浮かべる。そこには彼の並々ならぬ覚悟がにじみ出ていた。
彼の目を見た桃玉もまた、ぐっと両手を握り気合いを入れる。
「私も協力いたします。必ずや解決いたしましょう」
「ああ、桃玉。お互い頑張ろう……!」
硬い握手を交わす2人を、太陽の光が窓から照らしていたのだった。
「うっっ……!」
亡くなった下女の友人はまだ、すすり泣いている。桃玉と龍環達は近くの建物へ移動し、彼女を慰めながら話を聞く事にした。
「あの、彼女がいなくなったのは……いつ頃の時間か覚えてらっしゃいますか?」
「夜中の事です……お手洗いに行こうと……起きたら、友人の寝床には誰もおらず」
「書き置きか何かは無かったのか?」
「友人は文字を書く事は出来ませんので……読む事なら少しは出来ますけど」
後宮で働く下女達のほとんどは、文字の読み書きや算数が出来ないのである。勿論下女達の中には読み書き算数どれも出来る娘がいたり、下女として働きながらこつこつ学ぶ者もいるにはいるが、そのような者はごく一部でしかない。
「ほほう、なるほどな。君はどこの所属だ?」
「私は嘉陽宮にて、炊事を担当しております。友人も同じです」
「嘉陽宮……わかった」
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「少々確認してまいります」
「頼んだ」
しばらくすると、その宦官は龍環の元へと戻って来た。
「このようなものが……」
宦官が龍環に手渡したのは、花の遺体の爪の間に挟まっていたものとよく似た、銀色に光る鱗だった。
「大きいな、今から厨房の者達に龍羽池でこのような魚を見た事があるかを確認しにいってほしい」
「かしこまりました」
その後、昼過ぎの事。泣き止んだ下女は嘉陽宮に戻り、皇帝の執務室に戻った龍環と、有事に備えて龍環の側にとどまる桃玉の元にあのやや大柄な宦官が報告にやってきた。
「厨房の者達に伺いました所、このような鱗を持つものは見た事が無いと」
「わかった。調べてくれてありがとう」
「ははっ」
宦官が退出すると、龍環は桃玉に一度照天宮に戻るようにと伝えた。
「本当は今にでも決着を付けたい所だけどこの後予定が立て込んでいるから……明日、決着を付ける」
「皇帝陛下……ですが、どうやって? もしあやかしの仕業だったら、何か対策を立てないと、あちら側が有利になりますし……」
「龍羽池の水を全て抜く。それしかない」
龍環は鋭い目つきを浮かべる。そこには彼の並々ならぬ覚悟がにじみ出ていた。
彼の目を見た桃玉もまた、ぐっと両手を握り気合いを入れる。
「私も協力いたします。必ずや解決いたしましょう」
「ああ、桃玉。お互い頑張ろう……!」
硬い握手を交わす2人を、太陽の光が窓から照らしていたのだった。
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