今日も聖女は拳をふるう

こう7

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豚司教に教育を

エルドの布教活動

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私はトーテルの教会で司祭を務めているエルド。
今、聖女様であられるアリス様とご一緒に王都へ向かっています。
すでに中間超えた辺りに位置するクートと呼ばれる町まで到着。
さて、ここには教会がある。より多くの者達に聖女アリス様の素晴らしさをお伝えすることが出来る。


私が初めて聖女様にお会いしたのは洗礼式。私が行なった洗礼式にてご誕生なされたことはとても光栄なことです。
また聖女様となられた少女と関わり合い、聖女としての器を十分にお持ちなことが知れた。

私達が魔物達に囲まれ諦めかけていた時、ただ気丈に大丈夫と笑顔で告げる小さな少女。
そしてサイル達騎士が苦戦する魔物相手に圧倒した。

だが、私はその強さよりも負に堕ちかけている人達を強引にでも引きずり出す明るく眩しい心。
人を惹きつけ心に安らぎを与える人柄。
これらが私達が崇拝するに相応しい真の聖女なのだと魂が叫ぶ。


真の聖女であるアリス様の素晴らしさを私が出会う全ての者達に伝えようと決意した。
騎士達も聖女様の強さを知り、私に共感してくれる。


そして、本日はクートでの布教。
ここの教会の司祭とは知り合い。すぐに素晴らしさを知れ渡らせることが出来るでしょう。


アリス様には教会の一室で休んでて頂く。その間に、知り合いの司祭にここまでの旅での出来事、聖女の力そしてアリス様が如何に器たる人物かお教えする。

ふむ、やはり聖女の力を見なければ心からの崇拝は難しいか。
ならば、あの聖女様から放たれる輝きをお見せしなければ。
私はあの眩い光を目の当たりした時、あぁ‥神はそこにいるではないかと実感したものだ。


そして、事前に騎士達で町の人々に治療活動の事をふれ回って貰ったおかげで教会には信者となる者達で溢れていた。
アリス様は旅で疲れたお顔を隠し、怪我が治り喜ぶ人々を愛おしく見つめ微笑んでおられる。

まだ12歳と年若く、両親無く何年も孤独の中に生きた少女が何故こうも美しく気高く振る舞えるのだろうか。

あぁ、私は今日も涙が止まらない。目の前におられる女神があまりにも尊き御方に。


これでまた聖女アリス様を信仰する者が増えた。ここの司祭も私と同じく多くの者達に語り継ぐと約束してくれました。

次の日の朝、教会の庭にて聖女様が騎士達と共に走り込みをしていらっしゃる。
私はそんな聖女を窓越しに日課である祈りを捧げる。
ふふ、他の方々も私の後ろでアリス様に祈りを捧げ始める。



そして、クートを去る。司祭とは無言で頷き合い握手を交わした。我々の使命を胸に。


目の前に座るアリス様は今日も窓の外を見ている。どこか憂いを帯びたご様子。
おそらく、未だどこかにいる怪我や病気に苦しむ人々を思い哀しんでおられるのでしょう。

また一つ語り継がねばなるぬ話が出来たというものです。


私は残り少ない聖女様との旅を惜しむ。しかし、聖女様を見て感じた全てのことを教え説いていこう。


私のこれからの未来はとてもやり甲斐のある充実とした人生となるだろう。


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