廃課金ゲーマーの異世界ライフ〜何処へ行っても課金は追ってくる〜

こう7

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面倒ごと

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裸エプロンなクックによる楽しいお食事会が待っている。
なのに、その前に待っていたのは冒険者ギルドのお使者様。

今更何の用だろう、見当は付くけど面倒くさい。

重い足取りで玄関まで向かう、付き添いはクロコとクロちゃんのクロクロコンビ。シルヴィアとリリーはなんだか暴走しそうなので待機させた。

庭からなので玄関までそう遠くない、もう使者らしき人の姿が見えてきた。
あちらさんも俺に気付いたようでエーロとの会話を止めてこちらに近付いてくる。

ここで家の番人ニトから念話が飛んで来た。

『ご、ご主人、そいつ敵意あありますです。き、木にしますか?』

『待って、一応話も聞かないといけないし直接的に攻撃してこない限りは見守ってて。』

『は、はははい!』

吐き気は無さそうだけどまだ吃りがちだな。

「君がユウ殿だね。私は冒険者ギルドの者だ。」

ニトとの念話を打ち切ったところであちらから声を掛けられた。
確かに敵意あり。
語気にやや高圧的な強さがある。それを感じ取ったのは俺だけでなくクロちゃんもクロコも。

クロちゃんはメイドらしい笑みを崩さす背中に隠れた手にはトゲトゲしい棍棒が握られていた。
クロコもクロコでグルルと唸りながら毛を逆立てている。


「はぁ、そうですが何の御用でしょうか?」

「ふっ、ギルマスのサイモン様が貴方をお呼びです。至急冒険者ギルドへ来て下さい。」

もうそれ以上配下達を刺激しないでほしい。
エーロなんか笑顔が消えて真顔だよ。

「呼ばれた理由も分かりませんし、行く気もありません。そもそも俺冒険者じゃないし…。」

全く持って嫌ですって顔で断る。不快な目にあってるから許してもらえるだろ。
俺のとても安価な挑発は効果てきめんのようでこめかみに浮かぶ血管がピクピクしている。

「貴様っ、下手に出れば…。いいか良く聞け身分無し、これはサイモン様直々の出頭命令だ!お前に拒否権など無い大人しくついてこなぁっ!?」

はい、アウト。
俺もう知ーらない。
自分で言うのも恥ずかしいくらい主想いの配下達の前で暴言はNGでしょう。

エーロは長刀で首筋に、クロちゃんは股間にトゲトゲな棍棒を、そして何故かシルヴィアは槍を頭へ突き出している。

リリーはリリーで無数の火魔法で創られた矢を展開していた。
二人は待機させていたはずなのに。

ギルド員からしたら一度瞼を閉じて開いたら広がる目の前の現状、恐怖よりも驚愕が勝っている。


「な、な…ひぃ…。」

エーロは多少力を入れているのかギルド員の首から血が垂れている。

「皆、落ち着いて。せっかくの庭で流血沙汰は勘弁だよ。」

「ご主人様、申し訳ございません。私達としたことが失礼致しました。ニト、この者を木にしなさい。」

『は、ははい!』

我に返ってくれたと思うエーロが家の中に居るニトに指示を出す。
すると、ギルド員の足元から徐々にいくつもの枝が生えてくる。そして、それは彼を下から上へ包んでいく。

「な、なんだこれは!?お、おい止めろ止めてくれ!!た、頼む…頼むからあぁぁぁ…。」

頭をすっぽりと枝が包み込んで絶叫はそこで途絶えた。
尚も枝は伸び続け、どういう原理なのか纏まり太い一本の木へ変貌した。

葉っぱも生えてもう立派な木となり、それが元々人間であったとは誰も気付かないだろう。
魔物は沢山殺したけど人は初めてだ。

思いの外、心に来なかった。直接ではないとはいえ殺したのに結構落ち着いている。
精神耐性すらゲームの性能だとは驚いた。

心神喪失にならなくって良かった良かった。

さてと面倒事も落ち着いたからジンさん達が目覚めるまでゆっくりしよう。

冒険者ギルド?
そんな人来ていないよ。


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