対人恐怖症は異世界でも下を向きがち

こう7

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終末のダンジョン

最高の逃げ道を目指して

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思え存分毒を吐き終えた僕に妖精王さんが新たな情報を教えてくれた。
転移石?

多分、その名の通りの代物だろう。

「お主が想像している通りの物じゃ。一度、訪れた場所なら魔力を込めてそこを思い浮かべればあっという間ぞ。」

久しぶりの異世界凄いが出た。
ここしばらくは異世界怖いが多かったけど今回は素直に驚く。

「これがあれば追手も撒けれのじゃ。なんせ追い付く頃には別の場所へ転移するからのう。」

ケラケラと悪戯っ子のように笑う。
確かに追われる立場は変わらない気がするけれど、大分心に余裕が持てる。

でも…。

「あの、でもそんな凄いものならそのダンジョンってかなり難しいのでは…。」

「うむ、もちろん物に相応しいくらいの難度ではある。じゃが、今更お主の強さで困難に陥ることはあるかのう?」

………確かにステータス上で人外認定されている。この前確認したら、『ぐふふ、もう人を超えて私と同格まで近付いてますよ。ふひひ、私って引っ張っていくより強い旦那様に引っ張ってもらう方が好きなんですよー、けへへ言っちゃった言っちゃった。』とステータスが宣っていた。
すぐにそっと閉じたけど。

「お主がダンジョンのドラゴンに負けるとは思えん。大丈夫じゃろ?」

ドラゴン出てくるのかぁ。
でも、知能は低く単純らしい。
今まで出会ってきたドラゴンさんたちに比べたら全然平気に思える。
グリーストさん辺りを浮かべたところで酷い頭痛に見舞われた。

けれど問題なし。


「まあじゃが、しかと油断せずに行くのじゃぞ。危険なことは変わらん。困ったことがあれば気兼ねなく呼ぶのじゃぞ。なんか嫌な予感もするでのう。」

うん、僕もなんか背筋が寒くなっている。主な原因は神様とかミストリアですれ違ったと思うララお姉ちゃんとか神様とか。

今度はもう変な遠慮しないで妖精王さんに助けを求めよう。

「うむうむ、いつでも駆けつけるからの。件のダンジョンはここから西へ真っ直ぐ進むとある。分かりにくい場所にあるが像が一つ立っておるはずじゃ、それを目印にするとよいぞ。」

何から何まで本当にお母さん。

「それじゃあ、元気になったようじゃし儂は戻るとするかのう。お主ももう寝るんじゃぞ。」

「は、はい色々とありがとうございます!」

「ふむ、ではお休みじゃ!」

「はい、お休みなさい。」

頭をポンポンと撫でられ、女神様のような妖精王さんはお家へと帰っていった。


明日、起きたら皆に説明をして西のダンジョンを目指そう!

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