異世界は寮生活で乗りきろう

徳田新之介

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(8)いざダンジョンへ

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解体費用の受取もあるし、この国の実情も見聞したいので俺たちは今夜は王都に宿泊することにした。
一旦ギルドに戻って適当な宿屋を紹介してもらった。
その後宿屋の位置を確認し、俺たちは二手に分かれることにした。
女子組は芽久・優美・桜、男子組は俺・太一・右近・雄気・博人、女子は女子なりに見て回りたいものが有るらしい。
俺たちは武器屋・防具屋・魔道具屋・薬屋などを見て回った。
その結果分かったことは、武器としては剣と弓が主体でこれも中世ヨーロッパと変化ない。
右近が言うにはモノとしては粗悪で、少し時間がかかるが各人に合った武器は錬成を使ってしつらえた方が良いということだった。防具も同様で軽くて強度があるものは最初から製作した方が良いものが出来るということだ。魔道具に関しても同じ現状だった、俺たちの生活空間にあるものと魔法を組み合わせた方が遙かに理にかなったものが出来てしまう。ただ薬屋は見るべきものが多かった、ポーションは機能別に色々と有り、かなり高価だったが明日魔獣の代金が入ったら一通り買いそろえようと思う。優美と桜が分析すれば同等以上の効果が期待できるものが出来るかも知れない。
服屋にも寄ったが、俺たちの中に裁縫スキルを持つものがいないので、適当なものを仕入れる必要がある、これは女子組とも相談しよう。
夕刻過ぎ、食事のために女子組と合流した。
宿屋で教えてもらった食堂にみんなで行く。この異世界に来てから初めての外食と言うことだ、なんかちょっと感動。
食堂は宿屋から2ブロックほど離れたところで、中に入るとかなり賑わっていた、多分美味しい人気店なんだろう。
骨付き豚肉(らしいもの)のグリル、酢漬けキャベツ(らしいもの)、ベーコン(らしいもの)と野菜のごった煮スープ、素朴な味付けだけど案外美味い。
酒は飲めないので、クランベリー(らしいもの)のジュースを飲んだ。
ひとしきり食った後、俺たちは顔を寄せ合わせてこの国の状況を話し合った。
「そこそこ治安も保たれてるし、案外良い国かもしれない」と俺。
食べ残った骨を突きながら雄気
「この国は戦力的には、どうなんだろうか。騎士団長がいるくらいだからそれなりにあると思うんだけど、なんかあまり見かけなかった。」
太一が遠くに視線を投げかけて、
「王家側近の近衛、純粋な軍事力としての正騎士、これは王都とその他の城塞都市に分散しているのだろう、もし他国と戦争状態となった場合おそらく農民や市民も民兵として組み込まれる気がする。」
「通常時の治安維持はどうしているのかな?」と右近。
「買い物の途中だったけど、騎士は少し見かけた。ただ思うに総じて穏やかな民なのかもしれない、もしアレが来るとしたらかなりヤバいかも・・」
芽久が不安を口にした。
「何かことが起こったときの医療体制も大きな課題がありそう、街並みを気にして見てたんだけど、医療機関らしきものは皆無だった、きっと魔法とポーションに頼っているんだと思う、この点もかなり不安材料。」
優美も不安げだった。
「話しに聞いたポーションだけど右近の錬成を使って簡単な機材を作れればある程度解析出来ると思う、魔法もあるし量産もなんとかなるかも知れない。」と桜。
博人が全員に向かって、
「王様も含めて、いままで出合った人たちって結構良い人が多かったよね、なんか困った事態にはしたくないなぁ。出来ることはやってあげたい。」
全員がそのことに頷いた。


その同時刻、俺たちが全く知らないところで、別の意思が動き始めていた。

アリアンテス皇国の隣国 ハーシェ帝国

宰相デルラードは執務室の窓際に立って外を眺めていた。その時蝋燭の炎が一瞬揺らいだ。
「ジュレスか、手短に伝えよ」
部屋の片隅に漆黒の影が控えていた。
「デルラード様、アリアンテスに潜入している密偵からの報告があります。召喚者の一件は本物と確認されました。本日国王と謁見をしたそうです。」
「なるほど」
「彼らの居場所などは不明ですが、王都近郊のどこかに居を構え拠点としているようです。いかがいたしましょうか?」
「引き続き監視を続けよ、出来れば拠点を特定するのだ。よいな?」
「はは!」
「好機は、そう遠くないな・・・」
デルラードはニヤリと笑った。


夜が明けた、宿屋は思いのほか快適だった。
今日は魔獣の代金を受け取って、細々とした買い物を済ませたあとグリューゲル事務局長に帰りの馬車を手配してもらう予定だ。
俺たちは宿屋のロビーで集合した後、ギルドに向かった。
ドレッドとスペイシーが出迎えてくれた、今日もムキムキだ。
「代金はギルド長から受け取ってくれ、ギルド2階だ。受付で言えば案内してくれる手はずになっている。」
「そうなのか、感謝する。」

受付に廻ると案内してくれた。
トントン
「入っていいぞ!」
ダミ声が室内から返ってきた。俺たちはドアを開けて中に入った。
頭を剃り上げてギラギラした目の巨体が目の前にあった。
「なるほど、お前さんたちが噂の新参者か、たいそうな獲物を持ち込んだそうじゃ無いか、え?」
そう言うなり俺の肩をバンバン叩いた、もの凄い怪力だ。
「突っ立っててもなんだ、まぁ座れ、色々話しも有るしな。」
俺たち8人は適当に座った、何の話だろうか。
「前代未聞も色々有ってだな、初心者登録時の異常なレベルや魔力値、50体以上の魔物の持ち込み、下での騒ぎでの一件・・・どれもこれも看過できないのさ。」
一同少し身構える、何を言い出すのやら。
「尋常じゃ無いのは、よーくわかった、で、お前さんたちはどこからここへ?」
正直には言えないな。
「遙か東方にある辺境の地から流れて来ました、暫くはここで生活するつもりです。」
俺はギルド長やらの目をじっと見て答えた。
「なるほど、そうなのか。うん、分かった。詳しくは聞くまい、これもギルドの掟だ。やることさえやってくれりゃ四の五の言わない。」
ギルド長は何やら思い巡らせて、含み笑いをした。
デスクの上に手を伸ばすとズシリと重そうな袋を取った。
「魔獣の買取料金だ、650万ラウルある。銀貨で用意した。おったまげたぜこんなに大量の銀貨なんてお目にかかったことなかったからよ、商人ギルドからかき集めるのに苦労したぜ。」
ギルド長はウィンクした。適正な料金なのかどうかは分からないが、そこは信じるしか無いのかも。まぁこの件は金目当てでも無いし、良いか。
「お前さんたちは昨日登録したばかりの新参者で鉄レベルだよな。」
「そうですが」
「請け負う仕事は銅レベルまでで、」どちらかというか細けー奴ばっかりなんだ。」
いや、俺たちは魔獣を売りたいだけで、ハンターとして生活したいわけじゃないんだけどね。
「そこでだ、その凄腕を見込んで特別な依頼を受けてみる気は無いかい?」
「特別な依頼とは?」
太一が口を挟んだ。
「実は新しく発見されたダンジョンがあるのさ、そこの探索をしてみる気は無いかな?」
なんかヤバそうな匂いがプンプンする。みんなは顔を見交わした。
「危険度も判然としないダンジョンの場合、通常は金ランクを派遣して探索するんだが、長期遠征で出払ってて困ってたところだったのさ。お前さんたちなら実力も充分だろうし、出来るんじゃないかと思ったわけさ。」
「なるほど、力試しあるいは失敗しても捨て石扱いってことですか。」
太一が痛いところを突いた。
「まぁそう言っちゃ身も蓋もないがね。あくまでも実力を見込んでってってことで、受けちゃくれないかな。」
「良いんじゃない?未踏破ダンジョンなら手つかずだし、新しい素材とかも見つかるかもしれない。」
桜は前向きだ、まぁどちらかというと新素材への期待が大きいのだろう。
「引き受けてくれて、探索が無事完了したら特例で金ランクにしてやるつもりなんだけどな、これならどんな依頼でも受けられるし。」
「そういうことなら、お引き受けします。そこでお願いなんですがその場所への地図、出来ればアリアンテス皇国全土の地図はないのでしょうか?」
「どこまで正確かどうかは分からんが、あることはあるので提供しよう。」
「助かります、ダンジョンにつくのはどのくらいの時間がかかるのですか?」
「徒歩なら3日。馬車なら2日ってところだな。」
「分かりました、場所のマーキングをお願いします。」
「よし、交渉成立!俺はタラント、タラント・オーエンだ、よろしく頼む。」
オーエンギルド長はでっかい手で豪快に悪手を求めてきた。

その後、ポーションやら衣服やらを買い求めグリューゲル事務局長手配の馬車で一旦拠点である寮に戻ることにした。
今回の王都訪問で色々なことが分かってきた。文明レベルや民情、経済状況などのほか、同時に様々な課題も見えてきた。
まず正確なこの国の地図と世界地図、これは厄災が何であれ事態掌握に必須となる。あとは移動手段。徒歩・馬・馬車・小舟程度しかないわけで時間がかかりすぎる。魔法でいきなり空を飛べるわけではないので、なにか工夫が必要かもしれない。魔獣を売却したおかげで貨幣価値も分かってきた。1/3しか売却していないが全部売るとかなりの収入になりそうだが、全部あのギルドだけで引き受けてくれるかどうかは未知数。その場合他国ということになるのだろうけど越境してまでやってみる価値があるかどうか・・・。
ともあれ、当面のダンジョン攻略に集中することが総意となった。
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