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転生者
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「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
アーランクルの悲痛な絶叫が屋敷全体を包み込む。リクトの拳撃を受けた彼の右足は砕け散り、肉は千切れその欠片はミンチとなり辺りに散らばる有様となった。
(ん?ここまでやって手応えないなんて……『コイツは違う』のか?まぁ、いいか。どのみち───)
「殺すから構わないや」
アーランクルからの返り血を払いながらリクトは次のターゲットをアーランクルの頭蓋に定める。
その気配に勘づいたのか、アーランクルはゴボォ…!と多量の血を吐きながらもリクトに問う。
「ハァ…ハァ…な、なんでそこま、でガルシアにこだ…わる…?俺がい、言うのもなんだが…初級魔法、のファイアーボー…ルでさ、え……ろくに撃てねえ、んだよ…。テメェ、が…執…着する価値なん、ざねぇ……」
息も絶え絶えな彼の状態をジッと観察しているリクトは、フゥとため息を吐き
「……分かった、冥土の土産として教えてあげるよ」
このまま放っておいても死ぬであろうと判断したリクトはアーランクルの顔の前まで歩くと、ペタンとしゃがみ込み彼の顔を上から覗き込む。
「これは僕の推測も交えたことを前提とした話だ。まずあの子に価値が無いと君は言ったけど、それは違う。いやそもそもだ……『無価値に見せかけてる』んだろう、君がさ?」
ほんの数瞬、凝視しなければ分からないほど僅かに眉を顰めたアーランクルの様子をリクトは見逃さなかった。
「この世には3種類の人間がいる。一つ目は普通の人間。この世界でのうのうと呑気に鼻垂れ、僕に搾取されるために生きてるバカな家畜どもさ。二つ目は僕のような転移者。女神様の機嫌を損ねない程度に賜ったチートで蹂躙する支配層さ。そして最後の三つ目は」
ドゴオオオォォン!!!!!
屋敷の2階から膨大な魔力とともに天井の一部が崩れ落ちる。数メートル先の天井の成れの果てを数秒見つめたリクトはすぐさまアーランクルに視線を戻す。
「思ったより『目覚めるのが』早かったな。それじゃあ続き。最後の三つ目は『転生者』だ。これは女神様からの受け売りなんだけど転生者は僕と同じ世界で死んだ人間がこの世界の人間として生まれてくるんだってさ。そして転移者と同じくチートを賜って生を受けるけど、その総数は片手に満たない上に前世の記憶が目覚めるタイミングがまばらだから当然僕もお目にかなってない。かなってなかったんだ────」
リクトはブルブルと震えながら顔を逸らし大きく息を吸い、そして吐き出す。その顔は宝物を見つけた少年のように喜びを抑えられていなかった。
「女神様のお導きなんだよ、これは…。超希少種である『転生者がこの場にいる』。そしてそのチートは『無尽蔵の魔力生成』……喉から手が出るほど欲しい能力なんだ!」
ビキビキと屋敷の壁、天井に亀裂が入り瓦礫の雨が降り注ぐ。崩壊の惨状など気に留めることなくリクトは笑顔のまま話を続ける。
「屋敷一つ失ってもお釣りが出てくるほど安い買い物さ!僕のGodリーラとそのチートさえあれば世界征服さえ目じゃない!!転がってきた大大大大チャンスを確実にするために僕はっ!!!」
「き み を こ ろ す」
ザッ…。
リクトの後ろから1人の足音が聞こえる。リクトは足音の主をチラリと一瞥すると更に笑みを歪ませる。
「もう来ちゃったか…。だけどちょっと待っててよ。すぐに君のしがらみを葬るからさ。そうしたら僕との希望に満ちたランデブーの始まりだよ」
「ガルシア」
「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️ーーーーーーーーッッッ!!!!!!!!」
声にならない獣のような叫びと莫大な魔力を当たり一面に撒き散らし血涙を流すガルシアがそこに立っていた。
アーランクルの悲痛な絶叫が屋敷全体を包み込む。リクトの拳撃を受けた彼の右足は砕け散り、肉は千切れその欠片はミンチとなり辺りに散らばる有様となった。
(ん?ここまでやって手応えないなんて……『コイツは違う』のか?まぁ、いいか。どのみち───)
「殺すから構わないや」
アーランクルからの返り血を払いながらリクトは次のターゲットをアーランクルの頭蓋に定める。
その気配に勘づいたのか、アーランクルはゴボォ…!と多量の血を吐きながらもリクトに問う。
「ハァ…ハァ…な、なんでそこま、でガルシアにこだ…わる…?俺がい、言うのもなんだが…初級魔法、のファイアーボー…ルでさ、え……ろくに撃てねえ、んだよ…。テメェ、が…執…着する価値なん、ざねぇ……」
息も絶え絶えな彼の状態をジッと観察しているリクトは、フゥとため息を吐き
「……分かった、冥土の土産として教えてあげるよ」
このまま放っておいても死ぬであろうと判断したリクトはアーランクルの顔の前まで歩くと、ペタンとしゃがみ込み彼の顔を上から覗き込む。
「これは僕の推測も交えたことを前提とした話だ。まずあの子に価値が無いと君は言ったけど、それは違う。いやそもそもだ……『無価値に見せかけてる』んだろう、君がさ?」
ほんの数瞬、凝視しなければ分からないほど僅かに眉を顰めたアーランクルの様子をリクトは見逃さなかった。
「この世には3種類の人間がいる。一つ目は普通の人間。この世界でのうのうと呑気に鼻垂れ、僕に搾取されるために生きてるバカな家畜どもさ。二つ目は僕のような転移者。女神様の機嫌を損ねない程度に賜ったチートで蹂躙する支配層さ。そして最後の三つ目は」
ドゴオオオォォン!!!!!
屋敷の2階から膨大な魔力とともに天井の一部が崩れ落ちる。数メートル先の天井の成れの果てを数秒見つめたリクトはすぐさまアーランクルに視線を戻す。
「思ったより『目覚めるのが』早かったな。それじゃあ続き。最後の三つ目は『転生者』だ。これは女神様からの受け売りなんだけど転生者は僕と同じ世界で死んだ人間がこの世界の人間として生まれてくるんだってさ。そして転移者と同じくチートを賜って生を受けるけど、その総数は片手に満たない上に前世の記憶が目覚めるタイミングがまばらだから当然僕もお目にかなってない。かなってなかったんだ────」
リクトはブルブルと震えながら顔を逸らし大きく息を吸い、そして吐き出す。その顔は宝物を見つけた少年のように喜びを抑えられていなかった。
「女神様のお導きなんだよ、これは…。超希少種である『転生者がこの場にいる』。そしてそのチートは『無尽蔵の魔力生成』……喉から手が出るほど欲しい能力なんだ!」
ビキビキと屋敷の壁、天井に亀裂が入り瓦礫の雨が降り注ぐ。崩壊の惨状など気に留めることなくリクトは笑顔のまま話を続ける。
「屋敷一つ失ってもお釣りが出てくるほど安い買い物さ!僕のGodリーラとそのチートさえあれば世界征服さえ目じゃない!!転がってきた大大大大チャンスを確実にするために僕はっ!!!」
「き み を こ ろ す」
ザッ…。
リクトの後ろから1人の足音が聞こえる。リクトは足音の主をチラリと一瞥すると更に笑みを歪ませる。
「もう来ちゃったか…。だけどちょっと待っててよ。すぐに君のしがらみを葬るからさ。そうしたら僕との希望に満ちたランデブーの始まりだよ」
「ガルシア」
「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️ーーーーーーーーッッッ!!!!!!!!」
声にならない獣のような叫びと莫大な魔力を当たり一面に撒き散らし血涙を流すガルシアがそこに立っていた。
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