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第二章
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ミギアはカイの部屋の窓から外をチラチラと見ると、あっちへ行きこっちへ行きをひたすらに繰り返している。
夏の虫も暑さにやられているのか、静かな猛暑。今日はアルが家へやってくる日だ。
アルから婚約を申し込まれたことをミギアには手紙で伝えていたのだが、絶対に会わせろと再三連絡が来ていた。それがようやく叶うということで、ずっとソワソワとしている。
「来られましたよ」
ダリアは玄関の様子を確認すると、アルを出迎えに行った。
「かーくんは行かなくていいのか?」
「ミギア兄さんがしでかさない様に監視してるんだ。それからかーくんはやめて」
「やめませーん」
ミギアは唇を尖らせて見せると、カイの苛立ちは、もはや呆れに変わった。
きっと何を言っても無駄だろう。いつになったら弟離れをしてくれるのか、そんな日は永遠に来ない気がする。
「早く会いたいなー」
「ミギア兄さんは会ったことないんだっけ?」
「陛下に抱っこされてたときは見たことあるよ」
「じゃあ、結構前なんだ」
「そうそう」
その時のアルは一体どんな見た目だったのか。きっと可愛いんだろうなとそんなことを考える。
そうしているうちに扉が開いた。
いつもこの瞬間はどきっとする。何度も何度も家へやってきても、一向に馴れない。というよりも、会うたびにひどくなっている気がする。
今日はどんなことを話すのだろうか。今日はどんな表情を見せてくれるのだろうか。今日はどんなふうに甘い言葉を囁くのか。
そして、今日はどんなふうに自分に触れるのか。
これは決して期待などではない。今から起こりうる可能性の全てが未体験で、体が正常な動きをしなくなるからだ。
「カイ!また会いに来たよ」
リアムと共にやってきたアルは今日もお日様のような笑顔で挨拶をした。
リアムが軽く頭を下げたあと、ダリアとともに退室する。
「久しぶりですね、アル」
カイも自然と笑みがこぼれる。
その間、ミギアは静かに2人の様子を眺めているようだった。
そんなミギアにアルは声をかける。
「あなたがカイのお兄様のミギアさんですか?」
「はい。お初にお目にかかります、ミギアです」
二人は握手を交わした。
余計なことを口走るかと思いきや、至って普通の挨拶をするので、内心驚いた。
「義兄さんの話はよく聞いております。カイのことがとてもお好きな方だと」
しかし、次はアルの言葉にひやひやする。「義兄さん」などと呼ぶものだから、お前の兄になった覚えはないなどと言いそうだ。
カイは必死にミギアに視線を送った。が、そんな心配は必要なかった。
「そうですか、うれしいですね!」
ミギアは心から嬉しそうな顔を見せると、照れくさそうに頬をかいた。
そうしてしばらくすると、突然右手を胸に添え頭を下げた。
「遅くなりましたが、カイルアの心を救ってくださってありがとうございます」
カイは、ミギアがアルに会いたがっているのは婚約の申し込みに反対をするためだと思っていた。
しかし、実際は感謝を伝えるためだったのだ。
「俺たちは、優しくすることが本人にとっていいことだと思っていました。けれども、それが余計に悩ませる原因になっていることに気が付けなかった。もっと、しっかり話をするべきだったのに」
「ミギア兄さん……」
ミギアの声には後悔の色が滲んでいる。
まさかそんなに深刻に考えていたのかと、そこで初めてミギアの本心を知った。
「アルミス様と出会ってから、カイルアはいろんな表情を見せるようになりました。笑顔だけではなく、怒ったり、焦ったり、とても楽しそうなんです」
ミギアはカイの頭に手をのせると、アルに改めて言う。
「これからも、この子をお願いしますね」
アルは自信満々に「もちろんです」と答えた。
それだけ話をすると、ミギアはそそくさと部屋を後にした。
「義兄さんはカイに似て優しい方なんだね」
「優しいというより、自分の欲望に忠実なんですよ」
アルは面白そうにふふっと笑った。
「アル様、冷たいお茶でも入れましょうか」
室内用冷却装置がついているにも関わらず、先ほどの熱のこもった会話に負けたのだろうか、額には汗がにじんでいる。アルも心なしか、髪の毛がしっとりとしていた。
ダリアを呼ぼうとドアノブに手をかけようとした瞬間、腕を強く引かれた。
「まって。ちょっとしゃがんでくれる?」
カイは訳が分からなかったが、アルの言う通りに床に膝を付けた。
すると柔らかな手が頭に触れられた。そのまま髪の表面を優しく撫で回される。
「頭を撫でたかったんですか?」
「うん。私の身長だとカイの頭を撫でるチャンスは少ないからね。義兄さんみたいに身長伸びるかな…」
アルはぶつぶつと呟きながら、子供をあやすように撫で続ける。
さっき、ミギアがカイの頭に手を置いたからだろうか。嫉妬ではなさそうだが、羨ましそうに見えた。
目線を上げるとアルの白い首筋に汗が滴るのが見えた。
暑さ対策のためにタイをしていないからだろう、首元がいつもよりも開けている。
カイは汗を拭うように手を伸ばした。
「っ!」
アルの肩がビクリと跳ねる。途端に頭から手が離れた。
そこでようやく自分が何をしたのかを理解した。
暑さのせいで頭がおかしくなってしまったのだろうか、ほとんど人が敏感であるはずの場所を撫でてしまったのだ。
「ご、ごめんなさい!」
咄嗟に謝る。
自分だって、突然触られるのはごめんだ。それを何も考えずに触れてしまったのだ。
しかし、アルは沈黙のまま固まっていた。
もしかして、怒ってるのか。
不安になり顔を覗き込もうとすると、アルは勢い良くカイの肩を強く掴んだ。
その表情はまさに獲物を狙う獣のよう。
頬は赤く染まり眉間に皺を寄せているのに、どこか笑みがあるようも見える。
美しい顔が興奮に歪む様子に、心臓がドクドクと音を立てた。
今まで、対等な立場と言えど、その年の差は埋められないものであることに変わりはなかった。
なのに、その表情は一気にその年の差を飛び越えるほど魅惑的に見える。
かわいい、かっこいい、綺麗、どれも違う。
その顔はカイのためだけに存在するのだとでも言うように。
すると、アルは顔を寄せてきた。
頭の中は真っ白で、もうまともに考えられない。
いっそのこと、このまま身を委ねてしまおう。
そう思った瞬間———耳をカプッと噛まれた。
「…んっ」
思わず自分の声とは思えない甘い声が漏れる。急いで口を手で覆う。
何が起きたか理解できないカイに、さらにアルは囁いた。
「これはおしおき。子供だからって舐めないで」
アルはカイからそっと離れると、首元をパタパタとしながら一息ついた。
そこには先ほどの表情はなく、少し汗ばんだ姿があるだけだ。
カイも落ち着きを取り戻そうと何度も深呼吸をする。
まさかの反撃に、まだ心臓の音がうるさい。
身を委ねる?冗談じゃない。冷静になれば、ついさっきまでの己に羞恥心が芽生えた。
「カイ?」
カイはその場から動けなくなっていた。
恥ずかしさと、耳に残るジンジンとした感覚に体が言うことを聞かない。ついでに言えば、プライドまでボロボロだ。
「カイ、なんで泣いてるの?!ごめんね、ごめん」
いつの間にかポロポロと瞳から雫が零れ落ちている。軽いパニック状態だ。
「うぅ、分かんない、なにこれ……」
「ごめんごめん、落ち着こう」
結局アルはカイが落ち着くまでひたすら謝りながら背中をさすり、カイは自分のあまりの耐性のなさに落ち込むしかなかった。
夏の虫も暑さにやられているのか、静かな猛暑。今日はアルが家へやってくる日だ。
アルから婚約を申し込まれたことをミギアには手紙で伝えていたのだが、絶対に会わせろと再三連絡が来ていた。それがようやく叶うということで、ずっとソワソワとしている。
「来られましたよ」
ダリアは玄関の様子を確認すると、アルを出迎えに行った。
「かーくんは行かなくていいのか?」
「ミギア兄さんがしでかさない様に監視してるんだ。それからかーくんはやめて」
「やめませーん」
ミギアは唇を尖らせて見せると、カイの苛立ちは、もはや呆れに変わった。
きっと何を言っても無駄だろう。いつになったら弟離れをしてくれるのか、そんな日は永遠に来ない気がする。
「早く会いたいなー」
「ミギア兄さんは会ったことないんだっけ?」
「陛下に抱っこされてたときは見たことあるよ」
「じゃあ、結構前なんだ」
「そうそう」
その時のアルは一体どんな見た目だったのか。きっと可愛いんだろうなとそんなことを考える。
そうしているうちに扉が開いた。
いつもこの瞬間はどきっとする。何度も何度も家へやってきても、一向に馴れない。というよりも、会うたびにひどくなっている気がする。
今日はどんなことを話すのだろうか。今日はどんな表情を見せてくれるのだろうか。今日はどんなふうに甘い言葉を囁くのか。
そして、今日はどんなふうに自分に触れるのか。
これは決して期待などではない。今から起こりうる可能性の全てが未体験で、体が正常な動きをしなくなるからだ。
「カイ!また会いに来たよ」
リアムと共にやってきたアルは今日もお日様のような笑顔で挨拶をした。
リアムが軽く頭を下げたあと、ダリアとともに退室する。
「久しぶりですね、アル」
カイも自然と笑みがこぼれる。
その間、ミギアは静かに2人の様子を眺めているようだった。
そんなミギアにアルは声をかける。
「あなたがカイのお兄様のミギアさんですか?」
「はい。お初にお目にかかります、ミギアです」
二人は握手を交わした。
余計なことを口走るかと思いきや、至って普通の挨拶をするので、内心驚いた。
「義兄さんの話はよく聞いております。カイのことがとてもお好きな方だと」
しかし、次はアルの言葉にひやひやする。「義兄さん」などと呼ぶものだから、お前の兄になった覚えはないなどと言いそうだ。
カイは必死にミギアに視線を送った。が、そんな心配は必要なかった。
「そうですか、うれしいですね!」
ミギアは心から嬉しそうな顔を見せると、照れくさそうに頬をかいた。
そうしてしばらくすると、突然右手を胸に添え頭を下げた。
「遅くなりましたが、カイルアの心を救ってくださってありがとうございます」
カイは、ミギアがアルに会いたがっているのは婚約の申し込みに反対をするためだと思っていた。
しかし、実際は感謝を伝えるためだったのだ。
「俺たちは、優しくすることが本人にとっていいことだと思っていました。けれども、それが余計に悩ませる原因になっていることに気が付けなかった。もっと、しっかり話をするべきだったのに」
「ミギア兄さん……」
ミギアの声には後悔の色が滲んでいる。
まさかそんなに深刻に考えていたのかと、そこで初めてミギアの本心を知った。
「アルミス様と出会ってから、カイルアはいろんな表情を見せるようになりました。笑顔だけではなく、怒ったり、焦ったり、とても楽しそうなんです」
ミギアはカイの頭に手をのせると、アルに改めて言う。
「これからも、この子をお願いしますね」
アルは自信満々に「もちろんです」と答えた。
それだけ話をすると、ミギアはそそくさと部屋を後にした。
「義兄さんはカイに似て優しい方なんだね」
「優しいというより、自分の欲望に忠実なんですよ」
アルは面白そうにふふっと笑った。
「アル様、冷たいお茶でも入れましょうか」
室内用冷却装置がついているにも関わらず、先ほどの熱のこもった会話に負けたのだろうか、額には汗がにじんでいる。アルも心なしか、髪の毛がしっとりとしていた。
ダリアを呼ぼうとドアノブに手をかけようとした瞬間、腕を強く引かれた。
「まって。ちょっとしゃがんでくれる?」
カイは訳が分からなかったが、アルの言う通りに床に膝を付けた。
すると柔らかな手が頭に触れられた。そのまま髪の表面を優しく撫で回される。
「頭を撫でたかったんですか?」
「うん。私の身長だとカイの頭を撫でるチャンスは少ないからね。義兄さんみたいに身長伸びるかな…」
アルはぶつぶつと呟きながら、子供をあやすように撫で続ける。
さっき、ミギアがカイの頭に手を置いたからだろうか。嫉妬ではなさそうだが、羨ましそうに見えた。
目線を上げるとアルの白い首筋に汗が滴るのが見えた。
暑さ対策のためにタイをしていないからだろう、首元がいつもよりも開けている。
カイは汗を拭うように手を伸ばした。
「っ!」
アルの肩がビクリと跳ねる。途端に頭から手が離れた。
そこでようやく自分が何をしたのかを理解した。
暑さのせいで頭がおかしくなってしまったのだろうか、ほとんど人が敏感であるはずの場所を撫でてしまったのだ。
「ご、ごめんなさい!」
咄嗟に謝る。
自分だって、突然触られるのはごめんだ。それを何も考えずに触れてしまったのだ。
しかし、アルは沈黙のまま固まっていた。
もしかして、怒ってるのか。
不安になり顔を覗き込もうとすると、アルは勢い良くカイの肩を強く掴んだ。
その表情はまさに獲物を狙う獣のよう。
頬は赤く染まり眉間に皺を寄せているのに、どこか笑みがあるようも見える。
美しい顔が興奮に歪む様子に、心臓がドクドクと音を立てた。
今まで、対等な立場と言えど、その年の差は埋められないものであることに変わりはなかった。
なのに、その表情は一気にその年の差を飛び越えるほど魅惑的に見える。
かわいい、かっこいい、綺麗、どれも違う。
その顔はカイのためだけに存在するのだとでも言うように。
すると、アルは顔を寄せてきた。
頭の中は真っ白で、もうまともに考えられない。
いっそのこと、このまま身を委ねてしまおう。
そう思った瞬間———耳をカプッと噛まれた。
「…んっ」
思わず自分の声とは思えない甘い声が漏れる。急いで口を手で覆う。
何が起きたか理解できないカイに、さらにアルは囁いた。
「これはおしおき。子供だからって舐めないで」
アルはカイからそっと離れると、首元をパタパタとしながら一息ついた。
そこには先ほどの表情はなく、少し汗ばんだ姿があるだけだ。
カイも落ち着きを取り戻そうと何度も深呼吸をする。
まさかの反撃に、まだ心臓の音がうるさい。
身を委ねる?冗談じゃない。冷静になれば、ついさっきまでの己に羞恥心が芽生えた。
「カイ?」
カイはその場から動けなくなっていた。
恥ずかしさと、耳に残るジンジンとした感覚に体が言うことを聞かない。ついでに言えば、プライドまでボロボロだ。
「カイ、なんで泣いてるの?!ごめんね、ごめん」
いつの間にかポロポロと瞳から雫が零れ落ちている。軽いパニック状態だ。
「うぅ、分かんない、なにこれ……」
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