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第1話.放課後の教室で
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ープロローグー
匿名チャットからの通知だ。今、クラスの中で「匿名チャット」というものが流行っている。文字通り、相手の名前は全て「匿名」でチャットができる。
ピロン。ピロピロン。
ん…?
『ねーねー聞いて?うちさ?今すっごい嫌いな人いるんだよねw』
『え!?だれだれ!?もしかしてうちかもしれないけど!w』
『お~しえ~ませ~んw』
『なんだよ~w』
この匿名チャットはよく人の悪口や嫌いなところを思い思いに書く。
愛菜はクラスの中で一番人気者だが、匿名チャットだけは気に入らなかった。
本人が見てるかもしれないのに悪口を言うんだもの。辛いわ。
『でさー果瑚(かこ)ーあいついるじゃーん?ほんとに無理なんだけど。』
『あ!わかる。なんかあれ気取ってるよね。うざいわ。』
『で!思ったんよ……やっちゃう?』
『いいね!やっちゃお!!』
何話してんのかわからない。けど、ここは人気者兼クラス代表が言わなきゃ。
「ちょっと。やめなよ。何するのか知らないけど悪いことはしちゃダメよ?」
『はーい』
『はいはい。この口調ってことはクラス代表、愛菜様のご登場だー!!』
「ちょっと!やめてよ!様とか付けないでー笑」
いつもこんな話をしている。
「ま…な……す……ぐ………こ…………に…る…。」
え?今なんていった?男の人だったのは確かだったわ。
あーっもう!気になるわね…。
『華菜(かな)です。今男の人の声が聞こえたんだけど。1人で部屋にいるのに!!』
『え!暁(あかつき)も!』
『暁も?みんなは?』
『何もー』
『お前何言ってんだよw』
『何も聞こえてないよ!』
『暁と華菜が聞こえたってことは愛菜は?』
えっ?私…?なんで私だし…まぁ。二人とは仲良いからしょうがないか。
「私も聞こえたわ。男の人で子供かな。随分長い言葉だったわ。」
なんだか気味悪いわね…。
さっさと寝よ寝よ!不気味だと夜が怖いわ!
ーーーー
「愛菜!」
「あ、暁。おはよ。どうしたのそんな急い…」
「聞いて!!昨日の男の人の声、都市伝説じゃない!?」
「都市伝説?それって…ホラー!?」
「そうだよ!愛菜、好きでしょ!」
「そうだけど、ほんと!?」
「昔、仮面を作った男の子がいるんだって。なんの仮面かは知らないけど。その作った仮面、凄い上手に出来たから、顔に着けてお母さんを脅かそうとしたんだって。そしたら階段から落下して死んじゃって…」
なにそれ。嘘くさ。でも…面白そうじゃない。
「へぇ…都市伝説ってことはそれが何回も起きて、この街ってことよね?」
「そう!この桜町で、男の子も女の子も!」
「何それ…気になるじゃない!今度仮面作ってみない!?」
「えー!怖いよぉ。でも愛菜がやるって言うなら暁もやる!」
「ほんと!?」
「うん!!じゃあ、今日作ってみよ!せっかくだし、華菜も誘お!」
「了解!」
ーーーーーー
「よし!準備完了!放課後だから誰もいないし邪魔されない!華菜と暁も心の準備大丈夫?」
「大丈夫だけど…ほんとにするの?」
「華菜は怖いよぉ…」
「華菜の怖がり!大丈夫だって!どうせ何もならないって!あ、私作ってきたんだー!見てみて!」
「うわぁ…!上手い!」
「でしょ!これをつけて教室中歩き回るんだよね?」
「そうだけど…」
「やってくる!みんなは廊下出てて!10分経ったら何も無かったってことで!」
「はーい」
ーー10分後ーー
「何も無いよー?」
「やっぱかー」
「ほらね!私の言った通り!」
やっぱ都市伝説って嘘なんだな…。ちょっと期待はずれ…。
「ほら!帰ろ!」
「う、うん…。」
「暁と華菜は先帰ってていいよ!私片付けしてから帰る!」
「わかった!」
「「じゃねー!」」
…にしても本当に嘘なのかな。私は信じる。色々な仮面作ってみようかな。今回のはプリキュアみたいな女の子。次は…仮面ライダー?お祭りで売ってるキャラクターモノでもいいかも!ポケモンとかね!
やっぱ仮面といえば真っ先に思い浮かぶのが…
「ピエ……!!」
!?
「かはっっ…」
何この感じ。ピエロって言った瞬間、心臓をギュッと締め付けられてる感じがする。
「ぐるじぃ…」
息が苦しい。視界がぼやけてきた…。
「ごめっ……なさっ…」
私がバカだった。怖がりもせずにやるなんて私がバカだった。
「ゆるっ……じで……ぐだ…ざ…。」
「げほっげほっげほ…」
はぁ…。急に楽になった…。何これ…ピエロって言っちゃ行けないのかな…。
早く華菜と暁に言わなきゃ…!!
匿名チャットからの通知だ。今、クラスの中で「匿名チャット」というものが流行っている。文字通り、相手の名前は全て「匿名」でチャットができる。
ピロン。ピロピロン。
ん…?
『ねーねー聞いて?うちさ?今すっごい嫌いな人いるんだよねw』
『え!?だれだれ!?もしかしてうちかもしれないけど!w』
『お~しえ~ませ~んw』
『なんだよ~w』
この匿名チャットはよく人の悪口や嫌いなところを思い思いに書く。
愛菜はクラスの中で一番人気者だが、匿名チャットだけは気に入らなかった。
本人が見てるかもしれないのに悪口を言うんだもの。辛いわ。
『でさー果瑚(かこ)ーあいついるじゃーん?ほんとに無理なんだけど。』
『あ!わかる。なんかあれ気取ってるよね。うざいわ。』
『で!思ったんよ……やっちゃう?』
『いいね!やっちゃお!!』
何話してんのかわからない。けど、ここは人気者兼クラス代表が言わなきゃ。
「ちょっと。やめなよ。何するのか知らないけど悪いことはしちゃダメよ?」
『はーい』
『はいはい。この口調ってことはクラス代表、愛菜様のご登場だー!!』
「ちょっと!やめてよ!様とか付けないでー笑」
いつもこんな話をしている。
「ま…な……す……ぐ………こ…………に…る…。」
え?今なんていった?男の人だったのは確かだったわ。
あーっもう!気になるわね…。
『華菜(かな)です。今男の人の声が聞こえたんだけど。1人で部屋にいるのに!!』
『え!暁(あかつき)も!』
『暁も?みんなは?』
『何もー』
『お前何言ってんだよw』
『何も聞こえてないよ!』
『暁と華菜が聞こえたってことは愛菜は?』
えっ?私…?なんで私だし…まぁ。二人とは仲良いからしょうがないか。
「私も聞こえたわ。男の人で子供かな。随分長い言葉だったわ。」
なんだか気味悪いわね…。
さっさと寝よ寝よ!不気味だと夜が怖いわ!
ーーーー
「愛菜!」
「あ、暁。おはよ。どうしたのそんな急い…」
「聞いて!!昨日の男の人の声、都市伝説じゃない!?」
「都市伝説?それって…ホラー!?」
「そうだよ!愛菜、好きでしょ!」
「そうだけど、ほんと!?」
「昔、仮面を作った男の子がいるんだって。なんの仮面かは知らないけど。その作った仮面、凄い上手に出来たから、顔に着けてお母さんを脅かそうとしたんだって。そしたら階段から落下して死んじゃって…」
なにそれ。嘘くさ。でも…面白そうじゃない。
「へぇ…都市伝説ってことはそれが何回も起きて、この街ってことよね?」
「そう!この桜町で、男の子も女の子も!」
「何それ…気になるじゃない!今度仮面作ってみない!?」
「えー!怖いよぉ。でも愛菜がやるって言うなら暁もやる!」
「ほんと!?」
「うん!!じゃあ、今日作ってみよ!せっかくだし、華菜も誘お!」
「了解!」
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「よし!準備完了!放課後だから誰もいないし邪魔されない!華菜と暁も心の準備大丈夫?」
「大丈夫だけど…ほんとにするの?」
「華菜は怖いよぉ…」
「華菜の怖がり!大丈夫だって!どうせ何もならないって!あ、私作ってきたんだー!見てみて!」
「うわぁ…!上手い!」
「でしょ!これをつけて教室中歩き回るんだよね?」
「そうだけど…」
「やってくる!みんなは廊下出てて!10分経ったら何も無かったってことで!」
「はーい」
ーー10分後ーー
「何も無いよー?」
「やっぱかー」
「ほらね!私の言った通り!」
やっぱ都市伝説って嘘なんだな…。ちょっと期待はずれ…。
「ほら!帰ろ!」
「う、うん…。」
「暁と華菜は先帰ってていいよ!私片付けしてから帰る!」
「わかった!」
「「じゃねー!」」
…にしても本当に嘘なのかな。私は信じる。色々な仮面作ってみようかな。今回のはプリキュアみたいな女の子。次は…仮面ライダー?お祭りで売ってるキャラクターモノでもいいかも!ポケモンとかね!
やっぱ仮面といえば真っ先に思い浮かぶのが…
「ピエ……!!」
!?
「かはっっ…」
何この感じ。ピエロって言った瞬間、心臓をギュッと締め付けられてる感じがする。
「ぐるじぃ…」
息が苦しい。視界がぼやけてきた…。
「ごめっ……なさっ…」
私がバカだった。怖がりもせずにやるなんて私がバカだった。
「ゆるっ……じで……ぐだ…ざ…。」
「げほっげほっげほ…」
はぁ…。急に楽になった…。何これ…ピエロって言っちゃ行けないのかな…。
早く華菜と暁に言わなきゃ…!!
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