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第1章 王子の変化と王城を襲う陰謀
『8、初めてのお茶会③』
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「そ、そんな事が・・・。ラオン公爵、情報提供に感謝します」
部屋に呼ばれたカルスは戸惑っていたが、ラオン公爵の説明に目を見開いた。
まさか俺の命を狙っているものがいるなんて思わないもんな。
「それで、その噂の信憑性は如何ほどなんでしょうか」
「はっきり言わせていただくと、ほぼ確実でしょう」
ラオン公爵が苦々しい表情で顔を伏せた。
「誰が狙っているのかしら?平民か、貴族か、他国の王族か・・・」
アスネお姉さまが首を傾げながらブツブツと呟く。
「命を狙っている者の身分については現段階では何とも・・・」
「私どもも密使を放ったりして調査はしているのですが、有益な情報はつかめていません」
マリサさんとキトも顔を伏せるしかない。情報はほぼ0なのだ。
というか、命を狙うって言っているけど具体的にどうするつもりなんだろう。
こういう噂が流れている以上、武器を所持しているかどうかは厳しくチェックが入るだろう。
毒を混入させようにも、俺たち王族はメイドたちによって取り分けられた料理しか食べない。
さらにお玉などの道具に、毒を打ち消す光属性の魔法が掛かっていると聞いた。
ならば考えられるのは魔法だが、強い範囲系の魔法だと会場が壊れ、逃走面において大きなリスクが生じる。
当然刺客も避けるだろう。
つまり、どこかで1人になった隙を狙って弱い魔法で殺すか、殺傷能力はあるものの、効果範囲が狭い魔法で一撃といった選択肢しか取れない。
例えば土属性なら、魔力を込めればいわゆる初級魔法でもかなりの威力が出る。
これが一番現実的な襲撃方法であることは間違いない。
魔力を込めればそれだけスピードも早くなるからな。
最大限まで行ってしまったら誰も止められない。俺は一瞬でお陀仏だ。
「すみません、パーティーの主催者が会場で1人になるときってありますか?」
俺はテラスにいる全員に尋ねた。
幸いにして、俺とアリナお姉さま以外の全員がパーティー経験者だ。
有益な情報が手に入るに違いない。
「最初と最後が相当しますね。両刻とも舞台上で挨拶をしてもらうんです」
「舞台上ですか・・・それは危ないですね・・・」
キトの言葉に俺は顔を顰めた。
こんな状態のまま1人で舞台に上がるなんて、狙って下さいと言わんばかりじゃないか。
参加者の中に刺客がいたら真正面から狙われるぞ。
「中止にした方がいいでしょう。ですが・・・主役が挨拶をしないのもどうなのか・・・」
「カルス、ふざけないで。それで、もしリレンが死んじゃったらどう責任を取ってくれるの?」
アスネお姉さまが怖い。さっきから目が座っちゃっているんだけど。
「アスネ様、落ち着いてください。この事案は私たちの一存で決められるものではありません。一度国王様と話し合う必要があるでしょう」
「知っているわよ、そんなこと。フォルス家の皆さんはどう思います?」
珍しく声を荒げたアスネお姉さまがフォルス家の面々に尋ねる。
「――魔法ははっきり言って防ぎようがない。魔力を感じた時には8割方完成している」
イグルくんが呟いた。暗に危ないということを伝えようとしているのか。
「イグルもパーティーの時に刺客に狙われたんです。キトが咄嗟に駆け寄ったことで事なきを得ましたが・・・助けるのがあと1秒遅かったらイグルはここにいなかったでしょうな」
「パーティーを行ったのが6歳の時だったもので、もう魔力を感じられたんでしょうね。イグルが目を見開いた時には拳大ほどの岩の弾が宙に浮かんでいましたわ」
ラオン公爵とマリサさんが顔を青ざめさせた。
拳大・・・。そんなのが猛スピードで当たったら間違いなく死んでしまう。
そういう話を聞くと、本当に自分が狙われているという実感が激しくなってくるな。
ふと視線を感じて庭の方を向く。
だが、誰の姿も見えない。気のせいかと視線を戻しかけたとき、赤いものが見えた。
「みんな、伏せて!早く!」
それと同時にイグルくんが叫んだかと思うと、椅子の下に素早く体を潜らせた。
俺たちも慌ててテ-ブルの下に避難する。
次の瞬間、ドゴーンという激しい音がして、屋敷が大きく揺れた。
何が起こったのか分からず、戦々恐々とする俺たち。
恐る恐るテーブルの隙間から様子を伺うと、全身緑色の服で固めた男が舌打ちをしつつ立ち去ろうとしていた。
「ビット!その緑の男を逃がすな!捕まえろ!」
イグルくんが叫ぶと、門の前にいた執事ことビットが緑の男を視認した。
「了解しました。衛兵たち!門を封鎖しろ!俺は捕縛に向かう!」
そう言うが早いか男に突進していくビット。身体強化でも使っているのか、恐ろしく早い。
緑の男はビットを確認すると指を一踊りさせ、ビットの方に向かって強風を吹き荒れさせた。
余りにも強い向かい風に苦戦するビットを尻目に門を超えようとする男。
しかし隠れていた衛兵4人が男の前に立ちふさがった。
「おい、そこの怪しい男!イグル卿の指示により捕縛させていただく!」
ビシッと男を指さしながら息巻く衛兵。
ちょっ・・・そんな決めゼリフみたいなの言っている場合じゃないでしょ!
あの男は恐らく宮廷魔術師クラスの実力がある。
実際、ビットが今も苦戦している強風は詠唱破棄で作られた。
詠唱破棄できるのなんて宮廷魔術師か国王くらいだと資料で見たぞ。
そんな人を突っ立たせたままじゃ・・・。
バン!という音がした後、俺たちの目に映ったのは破壊された門と立ち竦む衛兵。
そりゃ、そうなるわな・・・。たとえ門が閉じていたとしても魔法なら壊せるだろうよ。
門の数メートル先に土の塊が見えることから、恐らく土魔法を使ったのだろう。
それにしてもアイツ、屋敷に何をしたんだ?なんか熱いぞ?
赤いものという情報と総合すると・・・まさか!
テーブルの下から這い出た俺が見たのは――惨々たる有様となった屋敷だった。
テラスと部屋を隔てていた壁は跡形もなく吹き飛び、廊下も装飾品という装飾品が粉々に砕け散っていた。
着弾地点らしき場所は直径1メートルくらいの穴が開いている。
あたりは・・・完全に真っ赤に燃える火の海。
近くのカーペットに焦げた跡があることから考えても、撃たれたのは火属性の魔法だろう。
「ゲホッ・・・早く避難してください!」
立ち上る煙に苦戦しながらも避難指示を出すキト。
お姉さまたちが悲鳴を上げながら門の近くまで逃げていく。
俺は庭に出ると、隣を走っていたカルスを捕まえた。
「カルス、水属性の魔法使えたよね。消火すればいいんじゃない?」
「ああ!そうですね。すっかり忘れていました。我に眠る魔法の根源、魔力よ。この屋敷に集いて水となれ!ウォーターボール」
カルスが詠唱すると、屋敷を包むほど大きな水球が出現。
火の海となっている屋敷をゆっくりと包んでいく。
そしてカルスが指を一振りすると、水球は消滅し火も鎮火していた。
目の前にはボロボロになってしまった屋敷と、カルスが発動させた風魔法で上空に昇っていく黒煙がある。
「はぁ・・・疲れましたね。皆様、無事ですか?」
カルスの問いに答える者はいない。
「あれ、皆さんはどこにいってしまわれたのでしょうか・・・」
カルスが呆然としながら呟いた。
「馬車の様子でも見に行ったのかな?馬車が無くなったら歩いて城まで帰らなきゃいけないから。ドレスのお姉さまたちにはキツイんじゃない?」
「そうよ。リレン、よく分かっているじゃない。結論から言わせてもらうと無事だったわ」
奥からアスネお姉さまが歩いてきた。後ろにはラオン公爵たちの姿も見える。
「あ、屋敷の火が消えている・・・。カルスさんありがとう」
イグルくんがペコリと頭を下げた。アリナお姉さまがギョッとしたような表情を浮かべる。
「どうして火を消したのがカルスさんだって分かったの?」
部屋に呼ばれたカルスは戸惑っていたが、ラオン公爵の説明に目を見開いた。
まさか俺の命を狙っているものがいるなんて思わないもんな。
「それで、その噂の信憑性は如何ほどなんでしょうか」
「はっきり言わせていただくと、ほぼ確実でしょう」
ラオン公爵が苦々しい表情で顔を伏せた。
「誰が狙っているのかしら?平民か、貴族か、他国の王族か・・・」
アスネお姉さまが首を傾げながらブツブツと呟く。
「命を狙っている者の身分については現段階では何とも・・・」
「私どもも密使を放ったりして調査はしているのですが、有益な情報はつかめていません」
マリサさんとキトも顔を伏せるしかない。情報はほぼ0なのだ。
というか、命を狙うって言っているけど具体的にどうするつもりなんだろう。
こういう噂が流れている以上、武器を所持しているかどうかは厳しくチェックが入るだろう。
毒を混入させようにも、俺たち王族はメイドたちによって取り分けられた料理しか食べない。
さらにお玉などの道具に、毒を打ち消す光属性の魔法が掛かっていると聞いた。
ならば考えられるのは魔法だが、強い範囲系の魔法だと会場が壊れ、逃走面において大きなリスクが生じる。
当然刺客も避けるだろう。
つまり、どこかで1人になった隙を狙って弱い魔法で殺すか、殺傷能力はあるものの、効果範囲が狭い魔法で一撃といった選択肢しか取れない。
例えば土属性なら、魔力を込めればいわゆる初級魔法でもかなりの威力が出る。
これが一番現実的な襲撃方法であることは間違いない。
魔力を込めればそれだけスピードも早くなるからな。
最大限まで行ってしまったら誰も止められない。俺は一瞬でお陀仏だ。
「すみません、パーティーの主催者が会場で1人になるときってありますか?」
俺はテラスにいる全員に尋ねた。
幸いにして、俺とアリナお姉さま以外の全員がパーティー経験者だ。
有益な情報が手に入るに違いない。
「最初と最後が相当しますね。両刻とも舞台上で挨拶をしてもらうんです」
「舞台上ですか・・・それは危ないですね・・・」
キトの言葉に俺は顔を顰めた。
こんな状態のまま1人で舞台に上がるなんて、狙って下さいと言わんばかりじゃないか。
参加者の中に刺客がいたら真正面から狙われるぞ。
「中止にした方がいいでしょう。ですが・・・主役が挨拶をしないのもどうなのか・・・」
「カルス、ふざけないで。それで、もしリレンが死んじゃったらどう責任を取ってくれるの?」
アスネお姉さまが怖い。さっきから目が座っちゃっているんだけど。
「アスネ様、落ち着いてください。この事案は私たちの一存で決められるものではありません。一度国王様と話し合う必要があるでしょう」
「知っているわよ、そんなこと。フォルス家の皆さんはどう思います?」
珍しく声を荒げたアスネお姉さまがフォルス家の面々に尋ねる。
「――魔法ははっきり言って防ぎようがない。魔力を感じた時には8割方完成している」
イグルくんが呟いた。暗に危ないということを伝えようとしているのか。
「イグルもパーティーの時に刺客に狙われたんです。キトが咄嗟に駆け寄ったことで事なきを得ましたが・・・助けるのがあと1秒遅かったらイグルはここにいなかったでしょうな」
「パーティーを行ったのが6歳の時だったもので、もう魔力を感じられたんでしょうね。イグルが目を見開いた時には拳大ほどの岩の弾が宙に浮かんでいましたわ」
ラオン公爵とマリサさんが顔を青ざめさせた。
拳大・・・。そんなのが猛スピードで当たったら間違いなく死んでしまう。
そういう話を聞くと、本当に自分が狙われているという実感が激しくなってくるな。
ふと視線を感じて庭の方を向く。
だが、誰の姿も見えない。気のせいかと視線を戻しかけたとき、赤いものが見えた。
「みんな、伏せて!早く!」
それと同時にイグルくんが叫んだかと思うと、椅子の下に素早く体を潜らせた。
俺たちも慌ててテ-ブルの下に避難する。
次の瞬間、ドゴーンという激しい音がして、屋敷が大きく揺れた。
何が起こったのか分からず、戦々恐々とする俺たち。
恐る恐るテーブルの隙間から様子を伺うと、全身緑色の服で固めた男が舌打ちをしつつ立ち去ろうとしていた。
「ビット!その緑の男を逃がすな!捕まえろ!」
イグルくんが叫ぶと、門の前にいた執事ことビットが緑の男を視認した。
「了解しました。衛兵たち!門を封鎖しろ!俺は捕縛に向かう!」
そう言うが早いか男に突進していくビット。身体強化でも使っているのか、恐ろしく早い。
緑の男はビットを確認すると指を一踊りさせ、ビットの方に向かって強風を吹き荒れさせた。
余りにも強い向かい風に苦戦するビットを尻目に門を超えようとする男。
しかし隠れていた衛兵4人が男の前に立ちふさがった。
「おい、そこの怪しい男!イグル卿の指示により捕縛させていただく!」
ビシッと男を指さしながら息巻く衛兵。
ちょっ・・・そんな決めゼリフみたいなの言っている場合じゃないでしょ!
あの男は恐らく宮廷魔術師クラスの実力がある。
実際、ビットが今も苦戦している強風は詠唱破棄で作られた。
詠唱破棄できるのなんて宮廷魔術師か国王くらいだと資料で見たぞ。
そんな人を突っ立たせたままじゃ・・・。
バン!という音がした後、俺たちの目に映ったのは破壊された門と立ち竦む衛兵。
そりゃ、そうなるわな・・・。たとえ門が閉じていたとしても魔法なら壊せるだろうよ。
門の数メートル先に土の塊が見えることから、恐らく土魔法を使ったのだろう。
それにしてもアイツ、屋敷に何をしたんだ?なんか熱いぞ?
赤いものという情報と総合すると・・・まさか!
テーブルの下から這い出た俺が見たのは――惨々たる有様となった屋敷だった。
テラスと部屋を隔てていた壁は跡形もなく吹き飛び、廊下も装飾品という装飾品が粉々に砕け散っていた。
着弾地点らしき場所は直径1メートルくらいの穴が開いている。
あたりは・・・完全に真っ赤に燃える火の海。
近くのカーペットに焦げた跡があることから考えても、撃たれたのは火属性の魔法だろう。
「ゲホッ・・・早く避難してください!」
立ち上る煙に苦戦しながらも避難指示を出すキト。
お姉さまたちが悲鳴を上げながら門の近くまで逃げていく。
俺は庭に出ると、隣を走っていたカルスを捕まえた。
「カルス、水属性の魔法使えたよね。消火すればいいんじゃない?」
「ああ!そうですね。すっかり忘れていました。我に眠る魔法の根源、魔力よ。この屋敷に集いて水となれ!ウォーターボール」
カルスが詠唱すると、屋敷を包むほど大きな水球が出現。
火の海となっている屋敷をゆっくりと包んでいく。
そしてカルスが指を一振りすると、水球は消滅し火も鎮火していた。
目の前にはボロボロになってしまった屋敷と、カルスが発動させた風魔法で上空に昇っていく黒煙がある。
「はぁ・・・疲れましたね。皆様、無事ですか?」
カルスの問いに答える者はいない。
「あれ、皆さんはどこにいってしまわれたのでしょうか・・・」
カルスが呆然としながら呟いた。
「馬車の様子でも見に行ったのかな?馬車が無くなったら歩いて城まで帰らなきゃいけないから。ドレスのお姉さまたちにはキツイんじゃない?」
「そうよ。リレン、よく分かっているじゃない。結論から言わせてもらうと無事だったわ」
奥からアスネお姉さまが歩いてきた。後ろにはラオン公爵たちの姿も見える。
「あ、屋敷の火が消えている・・・。カルスさんありがとう」
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