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第2章 魔法と領地巡りの儀式
『49、発見された隠し通路』
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「ああ、これも数値がおかしいね。全く・・・証拠書類が多すぎだよ」
俺は部屋の隅に置かれたソファーに座りながら書類を1つ1つ確認していた。
決算報告書の書き方は既に教え終わり、テミッドはセテンバ―に提出しに行っている。
帰ってくるのを待っている間は暇なので書類を流し読みしているのだ。
結果、2枚に1枚は不正の証拠書類だった。
よくもまあ、隠しもしないで大胆に積み上げているなと感心してしまう。
俺がここに来ないと思っていたんだとしたら考えが甘いな。
「リレン王子、書類は完璧ですって。本当にありがとうございました!」
「「ありがとうございました!」」
テミッドと部下2名が、帰ってくるなり深々と頭を下げてきた。
教えたのは初歩中の初歩だから、別にお礼を言われるほどの事でもない。
「別に大丈夫だよ。それより、ここの書類の管理は誰がしているの?」
「スニア様です。窓際の大きな机がスニア様の席ですね」
大きな机というのは模様がたくさん彫られた高級感漂う机のことだ。
財務部長の机だと思ってたら腹黒執事のものだったのか。
あんなの買う金があったら領民のために道の1つでも整備してあげなよ・・・。
スニアの贅沢っぷりに呆れていると、アリィがノックとともに部屋に入ってきた。
「リレン王子、隠し通路が領主の執務室より発見されました」
「やっぱりそこにあったんだ。領主は真っ先に逃げなきゃいけない人だからね」
隠し通路の目的は秘密裏に逃げること。
領地を纏める領主こそが優先して逃げるべきであり、そのための隠し通路だ。
むしろ領主の執務室に繋がっていない隠し通路などさっさと破壊すべき。
あったところで全く意味が無い。
「ここを片付けるからちょっと待ってて」
そう言ってアリィを退出させると、今まで読んでいた不正の証拠をポケットに忍ばせる。
この機を逃すと、潜伏しているであろうスニアに隠滅されてしまう可能性があった。
インクや羽ペンをサッと片付けると、テミッドを残して領主の執務室へ向かう。
無駄に豪華な机も使っていいんじゃないかと進言しておいた。
のこのこ帰ってきたとき、スニアの席は無いだろう。
途中で、騎士団の手伝いをしていたフローリーを見つけて合流した。
「入口の前でマイセス姉さんとカルスさんも待っているから、早く行きましょう」
「待たせちゃったんだ。何か申し訳ないな」
一抹の罪悪感を抱えながら執務室に入ると、本棚の脇に謎の扉があった。
恐らく本棚の後ろに隠されていたのだろう。
「来た来た。ここが隠し通路の入り口よ。中はほら、真っ暗」
マイセスが勢いよく扉を開けると、奥に真っ暗な空間が広がっているのが見えた。
潮や土の香りもしないし、繋がっている場所の手掛かりは全く無い。
ほら穴か何かだと思っていたが、しっかりとした建物のようだ。
「とりあえず罠の有無を調べなきゃ。光球」
光の球を出して扉の奥に飛ばすと、そこには大きな絵画が並んでいた。
「何だこれ?絵がたくさん並んでいるけど・・・」
「盗賊を足止めするためよ。これだけあれば目も眩むし、鑑定には時間がかかるでしょ?」
ボーランの疑問にマイセスが答える。何でも、教国の隠し通路にもある仕掛けらしい。
騎士団の皆さんがササッと中に入って調べ、アリィがOKサインを出す。
どうやら罠などは無かったらしいので俺たちも隠し通路に足を踏み入れた。
一番大きい絵画の裏に階段が見えており、絵画を取り除かないと進めない仕掛けのようだ。
動かすのに騎士10人がかりでも苦戦しているため、よっぽど重く作られているらしい。
「大人数だと警備を抜けるのも難しくなるけど、それだけいなければ追えないのね」
「随分、理にかなった仕掛けだね。よく考えられている」
面白い仕掛けだけど、誰が用意したんだろう。
騎士たちのおかげで階段が復活し、進もうとしたところで階段を上ってくる足音が聞こえた。
「階段を囲むように配置につけ。スニアだったら絶対に逃すなよ」
アリィの指示のもと、厳戒態勢を敷く騎士たちの前に現れたのはボロボロの女性。
見た限りは猫の獣人のようだが、耳は千切れかけており体も傷だらけ。
服は薄汚れており、とてもこの綺麗な隠し通路から出て来たとは思えなかった。
猫獣人は回復魔法を先天的に使えるはずなのに使っていない。
つまり魔力も切れかけているということになる。
いや・・・それ以前に、どうして地下から出て来たんだ?
「お前は誰だ?なぜ隠し通路の中から?」
「私は猫獣人のリッシュです。黒い服の男に連れ去られて閉じ込められてしまったんです」
今にも消えてしまいそうなほど儚い声で言う。この人がスニアの奴隷のうちの1人?
腕を見ると、奴隷の紋が炙り魔法で描かれていた。
やっぱりなと思う。森に捨てられていたベネットと同じ紋章だ。
毛が焦げている様に顔を顰めていると、後ろに控えていたフローリーが前に進み出た。
「私は半分、聖女です。回復魔法だけならマイセス姉さんを超えられる。でも聖属性が弱かったから聖女・・・もとい巫女姫にはなれなかった」
そこで言葉を切ってリッシュを見やる。
「でも私は回復担当として人々を救いたい。同時回復」
フローリーの手から緑色の光がリッシュに注がれていく。
その様を見たマイセスは驚愕の表情を浮かべた。
「これ・・・教国では“失われた伝説の魔法”として研究対象になっているものじゃない」
「そうなの?魔法の効果は傷の修復、部位欠損の回復、魔力の回復だっけ」
凄く万能な魔法じゃないか。命を失わない限り、完治するんじゃない?
直してもらったリッシュも驚きの表情を浮かべていた。
ホッとしたようなフローリーの肩に手を置き、微笑んだマイセスがリッシュに向き直る。
「フローリーの夢、私は応援するわ。解呪」
今度は白い光が部屋の中を弾け飛び、終わった時にはリッシュの目に涙が浮かぶ。
腕に彫られていた紋章は綺麗さっぱり無くなっていた。
「本当にありがとうございます・・・。これで辛く苦しい生活も終わりですか・・・」
「奴隷となる苦しさは分かっています。辛かったでしょう」
ボーランが嗚咽を漏らすリッシュの背中を優しく撫でる。
目に溜まった涙を拭き、立ち上がったところを見計らって俺は声を掛けた。
「悪いんだけど案内を頼めない?きっと同じ境遇の人たちが下にいるんでしょ?」
階段を指し示しながら言うと、彼女はコクッと頷いた。
「分かりました。どうか仲間たちを助けてあげて下さい。とにかく魔力がピンチです」
「玄関のシャンデリアを点けっぱなしにしてるからか」
あの紋章には従属させる他にもう1つの役割がある。
それは“玄関のシャンデリアに常時、魔力を送らせる効果”だ。
紋章がある限り、どうあがいても魔力を消費し続ける。奴隷の負担は計り知れない。
「この近くに洞窟があって、そこから魔物が時々湧いてくるんですよ。食い殺された仲間や部位を欠損した仲間も寝床にはたくさんいます」
歩きながら語るリッシュの声はビックリするほど暗い。
「その仲間はどうなるの・・・?」
「別にどうもされませんよ。猫獣人がなけなしの魔力を使って回復しなければ死ぬ」
質問したマイセスを初めとしたメンバーたちが瞠目する。
そんなの・・・無いよね。
もともと許すつもりも無かったが、さらにその気持ちが強くなった。
スニアだけは絶対に許さない。罪を1つ残らず白日の下に晒してやる。
やがてリッシュは古ぼけた扉の前で止まった。
「ここが私たち奴隷の寝床です。驚かれると思いますよ」
ギギッという音とともに目に入ってきた光景に俺たちは固まる。
そこは、寝床とはとても呼べない劣悪な環境だった。
俺は部屋の隅に置かれたソファーに座りながら書類を1つ1つ確認していた。
決算報告書の書き方は既に教え終わり、テミッドはセテンバ―に提出しに行っている。
帰ってくるのを待っている間は暇なので書類を流し読みしているのだ。
結果、2枚に1枚は不正の証拠書類だった。
よくもまあ、隠しもしないで大胆に積み上げているなと感心してしまう。
俺がここに来ないと思っていたんだとしたら考えが甘いな。
「リレン王子、書類は完璧ですって。本当にありがとうございました!」
「「ありがとうございました!」」
テミッドと部下2名が、帰ってくるなり深々と頭を下げてきた。
教えたのは初歩中の初歩だから、別にお礼を言われるほどの事でもない。
「別に大丈夫だよ。それより、ここの書類の管理は誰がしているの?」
「スニア様です。窓際の大きな机がスニア様の席ですね」
大きな机というのは模様がたくさん彫られた高級感漂う机のことだ。
財務部長の机だと思ってたら腹黒執事のものだったのか。
あんなの買う金があったら領民のために道の1つでも整備してあげなよ・・・。
スニアの贅沢っぷりに呆れていると、アリィがノックとともに部屋に入ってきた。
「リレン王子、隠し通路が領主の執務室より発見されました」
「やっぱりそこにあったんだ。領主は真っ先に逃げなきゃいけない人だからね」
隠し通路の目的は秘密裏に逃げること。
領地を纏める領主こそが優先して逃げるべきであり、そのための隠し通路だ。
むしろ領主の執務室に繋がっていない隠し通路などさっさと破壊すべき。
あったところで全く意味が無い。
「ここを片付けるからちょっと待ってて」
そう言ってアリィを退出させると、今まで読んでいた不正の証拠をポケットに忍ばせる。
この機を逃すと、潜伏しているであろうスニアに隠滅されてしまう可能性があった。
インクや羽ペンをサッと片付けると、テミッドを残して領主の執務室へ向かう。
無駄に豪華な机も使っていいんじゃないかと進言しておいた。
のこのこ帰ってきたとき、スニアの席は無いだろう。
途中で、騎士団の手伝いをしていたフローリーを見つけて合流した。
「入口の前でマイセス姉さんとカルスさんも待っているから、早く行きましょう」
「待たせちゃったんだ。何か申し訳ないな」
一抹の罪悪感を抱えながら執務室に入ると、本棚の脇に謎の扉があった。
恐らく本棚の後ろに隠されていたのだろう。
「来た来た。ここが隠し通路の入り口よ。中はほら、真っ暗」
マイセスが勢いよく扉を開けると、奥に真っ暗な空間が広がっているのが見えた。
潮や土の香りもしないし、繋がっている場所の手掛かりは全く無い。
ほら穴か何かだと思っていたが、しっかりとした建物のようだ。
「とりあえず罠の有無を調べなきゃ。光球」
光の球を出して扉の奥に飛ばすと、そこには大きな絵画が並んでいた。
「何だこれ?絵がたくさん並んでいるけど・・・」
「盗賊を足止めするためよ。これだけあれば目も眩むし、鑑定には時間がかかるでしょ?」
ボーランの疑問にマイセスが答える。何でも、教国の隠し通路にもある仕掛けらしい。
騎士団の皆さんがササッと中に入って調べ、アリィがOKサインを出す。
どうやら罠などは無かったらしいので俺たちも隠し通路に足を踏み入れた。
一番大きい絵画の裏に階段が見えており、絵画を取り除かないと進めない仕掛けのようだ。
動かすのに騎士10人がかりでも苦戦しているため、よっぽど重く作られているらしい。
「大人数だと警備を抜けるのも難しくなるけど、それだけいなければ追えないのね」
「随分、理にかなった仕掛けだね。よく考えられている」
面白い仕掛けだけど、誰が用意したんだろう。
騎士たちのおかげで階段が復活し、進もうとしたところで階段を上ってくる足音が聞こえた。
「階段を囲むように配置につけ。スニアだったら絶対に逃すなよ」
アリィの指示のもと、厳戒態勢を敷く騎士たちの前に現れたのはボロボロの女性。
見た限りは猫の獣人のようだが、耳は千切れかけており体も傷だらけ。
服は薄汚れており、とてもこの綺麗な隠し通路から出て来たとは思えなかった。
猫獣人は回復魔法を先天的に使えるはずなのに使っていない。
つまり魔力も切れかけているということになる。
いや・・・それ以前に、どうして地下から出て来たんだ?
「お前は誰だ?なぜ隠し通路の中から?」
「私は猫獣人のリッシュです。黒い服の男に連れ去られて閉じ込められてしまったんです」
今にも消えてしまいそうなほど儚い声で言う。この人がスニアの奴隷のうちの1人?
腕を見ると、奴隷の紋が炙り魔法で描かれていた。
やっぱりなと思う。森に捨てられていたベネットと同じ紋章だ。
毛が焦げている様に顔を顰めていると、後ろに控えていたフローリーが前に進み出た。
「私は半分、聖女です。回復魔法だけならマイセス姉さんを超えられる。でも聖属性が弱かったから聖女・・・もとい巫女姫にはなれなかった」
そこで言葉を切ってリッシュを見やる。
「でも私は回復担当として人々を救いたい。同時回復」
フローリーの手から緑色の光がリッシュに注がれていく。
その様を見たマイセスは驚愕の表情を浮かべた。
「これ・・・教国では“失われた伝説の魔法”として研究対象になっているものじゃない」
「そうなの?魔法の効果は傷の修復、部位欠損の回復、魔力の回復だっけ」
凄く万能な魔法じゃないか。命を失わない限り、完治するんじゃない?
直してもらったリッシュも驚きの表情を浮かべていた。
ホッとしたようなフローリーの肩に手を置き、微笑んだマイセスがリッシュに向き直る。
「フローリーの夢、私は応援するわ。解呪」
今度は白い光が部屋の中を弾け飛び、終わった時にはリッシュの目に涙が浮かぶ。
腕に彫られていた紋章は綺麗さっぱり無くなっていた。
「本当にありがとうございます・・・。これで辛く苦しい生活も終わりですか・・・」
「奴隷となる苦しさは分かっています。辛かったでしょう」
ボーランが嗚咽を漏らすリッシュの背中を優しく撫でる。
目に溜まった涙を拭き、立ち上がったところを見計らって俺は声を掛けた。
「悪いんだけど案内を頼めない?きっと同じ境遇の人たちが下にいるんでしょ?」
階段を指し示しながら言うと、彼女はコクッと頷いた。
「分かりました。どうか仲間たちを助けてあげて下さい。とにかく魔力がピンチです」
「玄関のシャンデリアを点けっぱなしにしてるからか」
あの紋章には従属させる他にもう1つの役割がある。
それは“玄関のシャンデリアに常時、魔力を送らせる効果”だ。
紋章がある限り、どうあがいても魔力を消費し続ける。奴隷の負担は計り知れない。
「この近くに洞窟があって、そこから魔物が時々湧いてくるんですよ。食い殺された仲間や部位を欠損した仲間も寝床にはたくさんいます」
歩きながら語るリッシュの声はビックリするほど暗い。
「その仲間はどうなるの・・・?」
「別にどうもされませんよ。猫獣人がなけなしの魔力を使って回復しなければ死ぬ」
質問したマイセスを初めとしたメンバーたちが瞠目する。
そんなの・・・無いよね。
もともと許すつもりも無かったが、さらにその気持ちが強くなった。
スニアだけは絶対に許さない。罪を1つ残らず白日の下に晒してやる。
やがてリッシュは古ぼけた扉の前で止まった。
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