23 / 38
溝端悟
20××年9月16日8:20
しおりを挟む教室のドアを開けるとクラスメイトがみんなこっちを見た。写真が貼ってあった。不登校になった、2人も俺と同じように茅野さんのお父さんに呼ばれていたことから、いつかは俺も貼られるとは思っていた。教室に入る気分にもなれず、そのまま帰ることにした。このまま、俺も不登校になるのか。
「あの…溝端くん」
教室のドアから出てきた人に突然呼び止められた。振り返るとそこには古川さんがいた。
「古川さん。なに?」
「ごめんなさい…私なの…写真撮ったの。」
「そうだったんだ…」
「私、大塚のことが好きで…彼女いるから諦めようと思ってたんだけど…あの時のこと見ちゃって…。本当にごめんなさい」
「溝端悟」
後ろから名前を呼ばれた。茅野さんのお父さんだ。
「なんですか?」
「関係ないとは思うが、最後に一つだけ聞く、お前が京香を自殺に追い込んだのか」
「俺は何も知らない」
「だよな」
そのまま立ち去った。俺も教室に入らずに家に帰った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる