37 / 38
集い
20××年11月10日20:39
しおりを挟む
クラスが沈黙に包まれている中でドアが開いた。お互い名前を呼び合い、野上くんは彼女に近づいた。
「…京香を…京香を助けられたのは私しかいなかったのに…。私があの時話を聞いていれば…私がもっと京香のこと考えていれば…ちゃんと気づいてきたら…助けられたのに…」
「一華は何も悪くない。…悪いのは俺だ。あの二人から嫌がらせされるようになって、でもクラスも部活も同じだから一緒にいるしかなくて…でもそんなの言い訳だった。ただ、怖かったんだ。一人になるのが。それで一華を犠牲にした。そして、茅野を自殺に追い込むことになった。本当にごめん。」
「2人は悪くない。」
「2人は悪くない。気づけなかったのは私が悪い。父親で言いづらいとはいえ、異変に気づくことはできたはずだ。そして、自殺に追い込んだのも須藤と片岡だ。2人は悪くない。自分を責めることはない」
こうして、ホームルームは幕を閉じた。
誰も救われない結末のまま。
結局、あの2人も逮捕され、退学になった。
「…京香を…京香を助けられたのは私しかいなかったのに…。私があの時話を聞いていれば…私がもっと京香のこと考えていれば…ちゃんと気づいてきたら…助けられたのに…」
「一華は何も悪くない。…悪いのは俺だ。あの二人から嫌がらせされるようになって、でもクラスも部活も同じだから一緒にいるしかなくて…でもそんなの言い訳だった。ただ、怖かったんだ。一人になるのが。それで一華を犠牲にした。そして、茅野を自殺に追い込むことになった。本当にごめん。」
「2人は悪くない。」
「2人は悪くない。気づけなかったのは私が悪い。父親で言いづらいとはいえ、異変に気づくことはできたはずだ。そして、自殺に追い込んだのも須藤と片岡だ。2人は悪くない。自分を責めることはない」
こうして、ホームルームは幕を閉じた。
誰も救われない結末のまま。
結局、あの2人も逮捕され、退学になった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる