それでも私は君のそばにいたい

もえ

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不思議な自己紹介

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私はこの物語の主人公「柴崎萌」(しばさきもえ)。
 この春私は、県立の中学校へ入学します!
 これから1年間お世話になる教室のドアを開ける。すると、そこには顔も名前も知らない人達がたくさんいた。私のドキドキワクワクな心は、ビクビクになった。 
 (1年間ほんとにやっていけるのかな?)と不安を抱きながら自分の席に座った。
 しばらくしてまた教室のドアが開いた。
 (……………イケメン!)
 目が綺麗で背は私よりも少し大きいくらいだった。イケメン君の席は私から2つ隣りだった。
 (きっと勉強もスポーツも完璧なんだろうな…)
 そんな事を考えながらつい見とれているとまた教室のドアが開いた。先生だった。
 「このクラスの担任になった阿部です。どうぞよろしく。」
 そう言うと阿部先生は出席確認を始めた。
 「安保。」
 「はい。」
 「加藤。」
 「はい。」
 「北林。」
 「はい。」………………
 「柴崎。」
 「は、はい!」
 (び、びっくりした…)
 「水野。」
 「はい。」
 (この声……………あ!イケメン君!綺麗な苗字だな…下の名前なんて言うんだろう)
 出席確認が終わってから先生は言った。
 「あと20分後に入学式があるので、それまで自由時間です!」
 そう言って先生は職員室に歩いて行った。
 すると、水野君が私に向かって何か合図しているみたいだった。よく見てみるとノートにはこう書いてあった。
 『俺、水野臣(みずのおみ)。よろしく!』
 私は慌ててノートに自分の名前を書いた。
 『私は柴崎萌。よろしく!』
 臣はニコニコしながらノートにこう書いてあった。
 『可愛い名前だね!これから色々とよろしく!』
 いつの間にか私は顔が真っ赤になっていた。
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