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第九章:最後の魔王
第百二十三話:決着を付けようか
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たまきの作った魔法は、大気の中に漂うレインの陰のマナを集め実体を持たせるというものだった。
レインの体内に宿る余った陰のマナはサニィ自身の陽のマナと混ざり消滅するという予想は外れ、それは大気中を漂っていた。しかし、それはレインの体を構成していたマナの中で極一部、しかも、片方のマナだけ。
つまり、それで生まれる魔物はレインの様でいてレインではない魔物。
たまきはそれをレインとして扱うことで、共に生きる道を選んでいた。
それが、たまきがどうしてもしたかったことだった。
そもそも魔物というものは、陰のマナが実体を持ったものの総称。元から純粋な魔物であるたまきにとって、心とは実体化した時の副産物でしかなく、要するに、レインのマナから構成された魔物はレインと同義だった。
たまきは魔物だ。どうあがいても人間になどなれない。野放しにすれば、例え危害を加えるつもりなど まるで無くとも人類に害を成す存在。
それが、彼女だった。
たまきの誤算は、魔王になる魔物は『強大な魔物』しか選ばれないと勘違いしていたことだ。過去の例から、魔王になった魔物は最弱でもデーモンを遥か凌駕する特殊個体、ゴブリンの王。
聖女サニィが魔王になったことに関しては、その力の特殊性から選ばれただけだと思っていた。
この度生まれることになるレインの様な魔物は、レインの欠片も欠片。その強さはどれだけ強かろうと精々デーモン程度ではないかと予測していた。
しかし実際は、魔王になる為に、魔物の強度は全く関係が無い。初めて生まれた魔王から全てを見てしまっているが故に、それが、たまきの誤算だった。
そして英雄候補達の誤算は、レインの様な魔物が形成される状況を見て、それがレインであると、ナディアが気付いてしまったこと。
ウアカリに於いて、歴史上その力、男を測る力が最も強いナディアは、誰もが見抜けなかったそのマナの集合体をレインのものだと見抜いてしまった。
だから、ナディアは参戦してはいけなかった。せめてそれを見るのが魔王が生まれてからであるならば、レインの様な魔王と戦うだけで済んだのかもしれない。もしかしたら、ナディアさえ気付かないのならば、予言は外れその渦は魔王になど成りはしなかったのかもしれない。アリエルの力がどうしても変わらない結果に対しては作用しないことを考えればきっと、レインのマナが魔王になることは変えられないのだろうけれど……。
しかし、そんな前提は完全に覆ってしまった。
つまり、こういうことだ。
魔法はイメージである。
僅か数時間しか共に居なかったたまきは、どうあってもレインを正確にイメージすることなど出来ず、人型のレインのマナを持った魔物さえ出来ればと考えていた。
そこに誰よりも正確なイメージを、いや、そのマナを見て、レインを正確に見てしまったナディアの意識が、その魔法に介入することになった。
そこに現れたのは、完全なその男の姿をした魔物。強さは、ナディアの目からしてデーモンを下回る程度。
しかし、そんなことは最早、一切の関係が無かった。そこに生まれたその男は、ただ絶望を振りまく為に利用されることになる。
「まずい、撤退だ!! マルス!!!」
「承知した……かはッ」
それが、圧倒的な威圧感を放つと同時、アリエルの瞬時の判断と共にマルスが飛び出すが、一瞬にしてその首が飛ばされる。
動き始めた瞬間に誰しもが理解する。
それは、本物だ。
紛れもなく、マルスの首を飛ばした一連の動きは過去の英雄である鬼神レイン、そのものだ。
魔王が生まれる時期が早過ぎるなどということを、気にする者はそこには一人として居なかった。
「……どうして…………」
まずいことに、それを見て最終兵器が膝を付いている。
「オリ姉! 撤退だよ!!」
「レイン様……」
「オリ姉って!」
エリーが必死に手を引くが、オリヴィアは動かない。エリー自身突然のことに、力の込め方を忘れている様で、その腕はガクガクと震えている。
その間にも魔王は再度復活したマルスを引き千切ると、他の英雄候補達の所へ向かおうとしていて、「サンダル! 回収出来る奴はみんな回収してくれ!」そう叫ぶアリエルの声が悲痛に響く。
そして遂に魔王は、へたり込んでいるオリヴィアに狙いを定める。
「オリ姉! はやっ……ッ!」
そして、オリヴィアに必死で反応出来ないエリーの目の前で、その体を貫こうと腕を突き出した。
「うぐッ。オリヴィア!! 指示を聞け!!」
輝く鎧と、飛び散る鮮血。
気付けば、目の前に大きな背中がある。
その胸から見慣れた手さえ除いていなければ、エリーにとって、レインの次に頼れた背中だ。
「ディエゴさん!」
「エリー、オリヴィアを連れて撤退しろ! 俺はこいつを食い止める!」
「でも!」
「大丈夫だ。まだストックは、ある」
腕が引き抜かれると、その体は、元に戻っている。
「またもう少し、力の使い方を覚えたんだ」
振り向かずにそう言うディエゴの背中はやはり頼もしく、オリヴィアを無理やり引きずってようやく走り出すことが出来た。
「さあレイン、決着を付けようか」
そんな言葉が背後から聞こえたが、その意味が、分からないフリをして、エリーは走り出した。
――。
マルスとディエゴを残して大半の者の撤退が済んだ後、転移を唱えるルークの側で、一人沈痛な顔をしている者が居た。
「君の責任ではない。我々も君のことを考えていなかった」
そう言うサンダルに、ナディアは答えない。
「そうだ、ナディア。指示を出したのは妾だ。責任を取るとすれば、妾だろう」
アリエルもまた、この状況は予測出来ていなかった。
「そういう事だ。だから、ぐっ」
ポンと肩に手を置いたサンダルの手の甲に、ナイフが突き立てられていた。
「私がなんとかしないと、……レインさん」
その時のナディアの感情を、後にエリーは思い出すのも辛いと語る。責任、後悔、愛情、悲哀、そして、死の覚悟。
詠唱完了の寸前、走り出すナディアを結局誰一人止めることが出来ないまま、英雄候補達は三人を残して、転移してしまった。
――。
「あの馬鹿……」
真っ先にそう呟いたのは、ライラだった。
本心では自身も、残りたかった。アリエルさえ居なければ、もしかしたらナディアと同じ様に駆け出してしまったかもしれない。
しかしそれでも、そう言わずには居られなかった。
レインの体内に宿る余った陰のマナはサニィ自身の陽のマナと混ざり消滅するという予想は外れ、それは大気中を漂っていた。しかし、それはレインの体を構成していたマナの中で極一部、しかも、片方のマナだけ。
つまり、それで生まれる魔物はレインの様でいてレインではない魔物。
たまきはそれをレインとして扱うことで、共に生きる道を選んでいた。
それが、たまきがどうしてもしたかったことだった。
そもそも魔物というものは、陰のマナが実体を持ったものの総称。元から純粋な魔物であるたまきにとって、心とは実体化した時の副産物でしかなく、要するに、レインのマナから構成された魔物はレインと同義だった。
たまきは魔物だ。どうあがいても人間になどなれない。野放しにすれば、例え危害を加えるつもりなど まるで無くとも人類に害を成す存在。
それが、彼女だった。
たまきの誤算は、魔王になる魔物は『強大な魔物』しか選ばれないと勘違いしていたことだ。過去の例から、魔王になった魔物は最弱でもデーモンを遥か凌駕する特殊個体、ゴブリンの王。
聖女サニィが魔王になったことに関しては、その力の特殊性から選ばれただけだと思っていた。
この度生まれることになるレインの様な魔物は、レインの欠片も欠片。その強さはどれだけ強かろうと精々デーモン程度ではないかと予測していた。
しかし実際は、魔王になる為に、魔物の強度は全く関係が無い。初めて生まれた魔王から全てを見てしまっているが故に、それが、たまきの誤算だった。
そして英雄候補達の誤算は、レインの様な魔物が形成される状況を見て、それがレインであると、ナディアが気付いてしまったこと。
ウアカリに於いて、歴史上その力、男を測る力が最も強いナディアは、誰もが見抜けなかったそのマナの集合体をレインのものだと見抜いてしまった。
だから、ナディアは参戦してはいけなかった。せめてそれを見るのが魔王が生まれてからであるならば、レインの様な魔王と戦うだけで済んだのかもしれない。もしかしたら、ナディアさえ気付かないのならば、予言は外れその渦は魔王になど成りはしなかったのかもしれない。アリエルの力がどうしても変わらない結果に対しては作用しないことを考えればきっと、レインのマナが魔王になることは変えられないのだろうけれど……。
しかし、そんな前提は完全に覆ってしまった。
つまり、こういうことだ。
魔法はイメージである。
僅か数時間しか共に居なかったたまきは、どうあってもレインを正確にイメージすることなど出来ず、人型のレインのマナを持った魔物さえ出来ればと考えていた。
そこに誰よりも正確なイメージを、いや、そのマナを見て、レインを正確に見てしまったナディアの意識が、その魔法に介入することになった。
そこに現れたのは、完全なその男の姿をした魔物。強さは、ナディアの目からしてデーモンを下回る程度。
しかし、そんなことは最早、一切の関係が無かった。そこに生まれたその男は、ただ絶望を振りまく為に利用されることになる。
「まずい、撤退だ!! マルス!!!」
「承知した……かはッ」
それが、圧倒的な威圧感を放つと同時、アリエルの瞬時の判断と共にマルスが飛び出すが、一瞬にしてその首が飛ばされる。
動き始めた瞬間に誰しもが理解する。
それは、本物だ。
紛れもなく、マルスの首を飛ばした一連の動きは過去の英雄である鬼神レイン、そのものだ。
魔王が生まれる時期が早過ぎるなどということを、気にする者はそこには一人として居なかった。
「……どうして…………」
まずいことに、それを見て最終兵器が膝を付いている。
「オリ姉! 撤退だよ!!」
「レイン様……」
「オリ姉って!」
エリーが必死に手を引くが、オリヴィアは動かない。エリー自身突然のことに、力の込め方を忘れている様で、その腕はガクガクと震えている。
その間にも魔王は再度復活したマルスを引き千切ると、他の英雄候補達の所へ向かおうとしていて、「サンダル! 回収出来る奴はみんな回収してくれ!」そう叫ぶアリエルの声が悲痛に響く。
そして遂に魔王は、へたり込んでいるオリヴィアに狙いを定める。
「オリ姉! はやっ……ッ!」
そして、オリヴィアに必死で反応出来ないエリーの目の前で、その体を貫こうと腕を突き出した。
「うぐッ。オリヴィア!! 指示を聞け!!」
輝く鎧と、飛び散る鮮血。
気付けば、目の前に大きな背中がある。
その胸から見慣れた手さえ除いていなければ、エリーにとって、レインの次に頼れた背中だ。
「ディエゴさん!」
「エリー、オリヴィアを連れて撤退しろ! 俺はこいつを食い止める!」
「でも!」
「大丈夫だ。まだストックは、ある」
腕が引き抜かれると、その体は、元に戻っている。
「またもう少し、力の使い方を覚えたんだ」
振り向かずにそう言うディエゴの背中はやはり頼もしく、オリヴィアを無理やり引きずってようやく走り出すことが出来た。
「さあレイン、決着を付けようか」
そんな言葉が背後から聞こえたが、その意味が、分からないフリをして、エリーは走り出した。
――。
マルスとディエゴを残して大半の者の撤退が済んだ後、転移を唱えるルークの側で、一人沈痛な顔をしている者が居た。
「君の責任ではない。我々も君のことを考えていなかった」
そう言うサンダルに、ナディアは答えない。
「そうだ、ナディア。指示を出したのは妾だ。責任を取るとすれば、妾だろう」
アリエルもまた、この状況は予測出来ていなかった。
「そういう事だ。だから、ぐっ」
ポンと肩に手を置いたサンダルの手の甲に、ナイフが突き立てられていた。
「私がなんとかしないと、……レインさん」
その時のナディアの感情を、後にエリーは思い出すのも辛いと語る。責任、後悔、愛情、悲哀、そして、死の覚悟。
詠唱完了の寸前、走り出すナディアを結局誰一人止めることが出来ないまま、英雄候補達は三人を残して、転移してしまった。
――。
「あの馬鹿……」
真っ先にそう呟いたのは、ライラだった。
本心では自身も、残りたかった。アリエルさえ居なければ、もしかしたらナディアと同じ様に駆け出してしまったかもしれない。
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