12 / 15
待雪草/帰省中
しおりを挟む
先月高校の同窓会で、クラスメイトの一人を色男が迎えに来たらしいと女は後で聞いた。何せその時はしたたかに酔っていたのでほとんど記憶が残っていない。そのクラスメイトは留学先のそのまま就職した上に、特に仲良くもなかったので連絡先は知らなかった。それから数日後、休日にショッピングモールで元クラスメイトを見かけた。その隣には見慣れぬ男が連れ添っている。確かに聞いた通りの色男だった。
寝取りに性的興奮を覚える女はクラスメイトが男と離れた隙を狙ってモーションをかけた。だが男は応じるどころか一瞥もしようとせず、足も止めない。大股かつ早足で進む男を女はとうとう見失ってしまった。女は諦めきれず男を探してうろついているとアートフラワーショップで品を見繕っている男を見つけた。
声をかけようと近づくと、ちょうど会計を済ませた男が振り返る。一輪の花を押し付けられた。可愛らしい白い花だった。男は雑踏からクラスメイトを見つけたらしく、そのまま足早に去っていった。何だ、向こうも満更でもないんじゃないとうっとり悦に入る女の視界に、引き攣った店員の顔は入らなかった。
「オスカー様、お待たせしてすみません」
「俺が勝手に着いてきただけだ。カヲル殿、これを」
「まあ、ありがとうございます、綺麗ですね」
カヲルは嬉し気にペチュニアを受け取った。
スノードロップの花言葉は『貴方の死を望みます』。
ペチュニアの花言葉は『貴方と一緒なら心が和らぐ』。
寝取りに性的興奮を覚える女はクラスメイトが男と離れた隙を狙ってモーションをかけた。だが男は応じるどころか一瞥もしようとせず、足も止めない。大股かつ早足で進む男を女はとうとう見失ってしまった。女は諦めきれず男を探してうろついているとアートフラワーショップで品を見繕っている男を見つけた。
声をかけようと近づくと、ちょうど会計を済ませた男が振り返る。一輪の花を押し付けられた。可愛らしい白い花だった。男は雑踏からクラスメイトを見つけたらしく、そのまま足早に去っていった。何だ、向こうも満更でもないんじゃないとうっとり悦に入る女の視界に、引き攣った店員の顔は入らなかった。
「オスカー様、お待たせしてすみません」
「俺が勝手に着いてきただけだ。カヲル殿、これを」
「まあ、ありがとうございます、綺麗ですね」
カヲルは嬉し気にペチュニアを受け取った。
スノードロップの花言葉は『貴方の死を望みます』。
ペチュニアの花言葉は『貴方と一緒なら心が和らぐ』。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる