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一
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その村の丘にある一本杉はとても大きく、天狗の棲家と言われている。誰も天辺まで登ったことはない。
久治は今日こそと幼なじみたちと木の周りに集まった。杉はよく手入れされており、かなり高くまで登らなければ、手足をかける枝がない。久治は縄に石をつけ、一番低い、それでもゆうに大人の背丈を超える位置にある枝に投げ上げた。
「よし、かかった」
「お前も諦めが悪いのう」
「だって登ってみたいじゃないか。この木に登ればどんなに遠くまで見えるか」
「天狗の木というぞ。さらわれるなよ」
縄に身を預けて木に登って行く。やっと枝に手がかかった。久治はにやりと笑い、ちくちくしてよい香りのする杉の葉の中に潜り込んだ。
「天辺の枝を取ってきてやるよ」
一度枝に手足がかかれば、意外なほどに登りやすかった。瞬く間に幼なじみたちが小さな点になる。下を見ないようにする。落ちれば死ぬかもしれない。
息を切らしながらひたすら登ると、枝が細くなり、周りが見えるようになってきた。天辺に近い。久治は幹に抱きつくようにしてあたりを見回した。高い。
久治たちの村は山あいにあり、谷川が集まった大きくて深い湖から水を引いている。普段は山側からしか村を見下ろすことはない。
こっちから見ると湖側がよく見えらあ……
湖のほとりには水神と雷神を祀る神社があり、毎年祭りをする。来年は何年かに一度の大きな祭りだと言う。久治が生まれてからは二度目らしいが、前の大祭のことは幼くて覚えていない。
ふと、神社の奥にも小さな屋根があることに気がついた。ここからでなければ見えなかったに違いない。神社の奥は禁足地になっていて、神様の森があると言われていた。祠か何かがあるのだろうか? それにしては簡素だし大きい感じがする。今度神社の神主に聞いてみようか?
久治はそろそろ枝が細くなり心許なくなった中でも、手を伸ばし杉の天辺に触れた。登った。誰も登ったことがないと言われている木を。ここまで来るとさすがにゆらゆらと幹がしなる。天辺近くの枝を手折ると、慎重に降り始めた。
「すげえ! 久治! 登ったのか」
幼なじみたちが戻ってきた久治の周りを囲む。久治が杉の枝を取り出すと、皆が歓声を上げた。
「天狗はいなかったぞ。なあ、神社の向こうの禁足地にも何かあるが、わかるか?」
「禁足地の向こうのことなんかわからんよ。近づいただけでぶん殴られるもんな」
「そろそろ帰らねば! 日が暮れるぞ」
蜘蛛の子を散らすように子どもたちはそれぞれ家に帰っていく。このあたりは水も良く、気候も穏やかで皆それなりに豊かに暮らしている。少なくとも、食うに困る奴はいない。
それは神様との約束でそうなっているのだと、この村のものなら昔から知っている。だから禁足地にわざわざ押し入って、神様の機嫌を損ねようというやつもいなかった。
しかし久治は生来、気になったらやってみなければわからぬという性分である。自分しか知り得ないことを知ったからにはなおさらのこと、あの建物が気になった。
翌日、農作業の手伝いを終えてから久治は早速神社まで行ってみた。神社にはいつも色白で小太りの神主がいる。いつも通り鳥居の下を掃き清めていたその男に声を掛ける。
「神主さん、禁足地に何があるんだ?」
「これ、久治、恐れ多いことを。禁足地は神様のものだから、何があっても話すわけにはいかぬよ」
「だって建物があるぞ。あれは人間の作ったもんだろ?」
神主は明らかに動揺した。髪の薄い額からぶわっと汗が湧いてきたのを、確かに見た。
「お前、何を言っているのかわからぬが、あまりそんなことを言って回るものではないよ。神様がお怒りになれば大変なことだ。おやめなさい。もうお帰り」
久治はそれじゃあと神社を後にしたが、あの神主の慌てた感じを見て、余計に興味をそそられた。禁足地は神社の裏手からとなっているが、一続きの山の一部なのだから、山側から潜り込めば入れるに違いない。神社の境内が見えなくなるくらいまで離れてから、山の中に分け入った。よく見れば獣道が縦横無尽に走っている。歩ける。日暮れにはまだ間がある。太陽の位置を見ながら進む。迷うわけにはいかない。
だいたい禁足地の真横に来ただろうと思うくらいで、久治はあたりを見渡した。静かだ。森の匂いが充満している。神社の方へ足を向ける。きっとここから神社に抜けようとすれば、禁足地を必ず通るはずだ。なんとなく物音を立てぬように進むと、小さな川が流れており、池のようになっているところがあった。水は澄んでいる。池なのではなく、ここから湧いて出ているのかも知れない。屈んで手のひらに水を取る。冷たい。口に含む。甘い。
「……だれ?」
はっと振り向くと、小柄な、少女とも少年ともつかない人が立っていた。
……森の精か? なにかのあやかしだろうか?
久治は吸い込まれるようにその人物を眺めた。切り整えられた黒髪は背の半ばまでさらさらと落ち、白い肌に影を作る。大きな瞳は不思議なことに片方ずつ色が違い、左目が虹色に輝いている。薄い唇は淡い紅色である。清潔そうな麻の着物。模様も色味もない。
「お前こそ誰だ? 人間なのか?」
「われは炎」
「ホノオ?」
「お前は?」
「俺は久治という」
「きゅうじ」
「お前はどうしてここにいるんだ?」
「われは神に仕えるためにずっとここにいる」
「神に仕える? 巫子か?」
「巫子。そう。あそこの庵に住んでいる」
炎が指差した方を見ると、確かに木々に紛れて小さな庵が見えた。おそらく、杉の木から見えたのはあれだろう。こんな子が住んでいたのか……でもどうして?
「ひとりで?」
「そう。朝、神主が来るだけだ。われは祈りを捧げなければならぬ……そんなことより、おまえのことを話せ。人がこんなところから来たのは初めてだ」
「お、俺? 俺は村に住んでるだけだ。親が小作人だから、畑をやってて、俺もそれを手伝ってる」
「小作人とは?」
「えーと、庄屋さん……畑をたくさん持ってる人から、畑を借りてる人のことさ」
「はたけを借りてなんとするのだ」
「借りた畑で作物を作るのさ。大根やら、米やら、粟やら。作ったものは小作人のものになるけど、庄屋さんにも納めて、貸してもらってるお礼をする」
「なるほど」
こいつ本当に人間か? 綺麗すぎる。精霊か神の使いだと言われた方が納得がいく。男か女かわからない。声だけきけば少年かと思うが。
「なぜここへ来た? ここには神主と宮司以外は来られない」
「建物があるのが見えたからさ。何があるのかと思って」
「ふうん……」
「俺もお前のことを知りたい。いいか?」
久治と炎は森の中で束の間、話した。炎はとても小さな頃、ここに連れてこられてそれからずっと巫子として祭事を学んでいるという。神様に唱える祝詞や、作法などを神主や年に二度ほど訪れる宮司から習う。他のことはしないし、禁足地からも出られない。
なるほど、そうやって次の宮司を育てているのか? でもどうして禁足地でなのだろう。神主さえ神社の境内に家を持って住んでいるのに。まるでこの子のことを隠しているようだ。「お前が初めて会う外の人だ」と炎は言った。
日が暮れ始めていた。神社から出るわけにはいかないから、久治はまた森を通らなくてはならない。
「そろそろ行くよ」
「また来てくれるか?」
炎の大きな綺麗な瞳が久治を捉えた。
「われのことは人に話してはならぬ。ここに来たことは秘密にせよ。われもお前のことは必ず秘密にする。また来てくれるか?」
「うん」
久治は獣道を急いで家に帰った。息が弾む。それ以上に胸が高鳴っていた。なんとか神社の下の道にたどり着くと、人の形がやっとわかるような夕闇に包まれていた。きつねに化かされたのかと思うような出会いだった。家に帰り着き、帰りが遅いと父母に叱られたが、まったく頭に入らなかった。
──俺は森の精と出会った。
久治は今日こそと幼なじみたちと木の周りに集まった。杉はよく手入れされており、かなり高くまで登らなければ、手足をかける枝がない。久治は縄に石をつけ、一番低い、それでもゆうに大人の背丈を超える位置にある枝に投げ上げた。
「よし、かかった」
「お前も諦めが悪いのう」
「だって登ってみたいじゃないか。この木に登ればどんなに遠くまで見えるか」
「天狗の木というぞ。さらわれるなよ」
縄に身を預けて木に登って行く。やっと枝に手がかかった。久治はにやりと笑い、ちくちくしてよい香りのする杉の葉の中に潜り込んだ。
「天辺の枝を取ってきてやるよ」
一度枝に手足がかかれば、意外なほどに登りやすかった。瞬く間に幼なじみたちが小さな点になる。下を見ないようにする。落ちれば死ぬかもしれない。
息を切らしながらひたすら登ると、枝が細くなり、周りが見えるようになってきた。天辺に近い。久治は幹に抱きつくようにしてあたりを見回した。高い。
久治たちの村は山あいにあり、谷川が集まった大きくて深い湖から水を引いている。普段は山側からしか村を見下ろすことはない。
こっちから見ると湖側がよく見えらあ……
湖のほとりには水神と雷神を祀る神社があり、毎年祭りをする。来年は何年かに一度の大きな祭りだと言う。久治が生まれてからは二度目らしいが、前の大祭のことは幼くて覚えていない。
ふと、神社の奥にも小さな屋根があることに気がついた。ここからでなければ見えなかったに違いない。神社の奥は禁足地になっていて、神様の森があると言われていた。祠か何かがあるのだろうか? それにしては簡素だし大きい感じがする。今度神社の神主に聞いてみようか?
久治はそろそろ枝が細くなり心許なくなった中でも、手を伸ばし杉の天辺に触れた。登った。誰も登ったことがないと言われている木を。ここまで来るとさすがにゆらゆらと幹がしなる。天辺近くの枝を手折ると、慎重に降り始めた。
「すげえ! 久治! 登ったのか」
幼なじみたちが戻ってきた久治の周りを囲む。久治が杉の枝を取り出すと、皆が歓声を上げた。
「天狗はいなかったぞ。なあ、神社の向こうの禁足地にも何かあるが、わかるか?」
「禁足地の向こうのことなんかわからんよ。近づいただけでぶん殴られるもんな」
「そろそろ帰らねば! 日が暮れるぞ」
蜘蛛の子を散らすように子どもたちはそれぞれ家に帰っていく。このあたりは水も良く、気候も穏やかで皆それなりに豊かに暮らしている。少なくとも、食うに困る奴はいない。
それは神様との約束でそうなっているのだと、この村のものなら昔から知っている。だから禁足地にわざわざ押し入って、神様の機嫌を損ねようというやつもいなかった。
しかし久治は生来、気になったらやってみなければわからぬという性分である。自分しか知り得ないことを知ったからにはなおさらのこと、あの建物が気になった。
翌日、農作業の手伝いを終えてから久治は早速神社まで行ってみた。神社にはいつも色白で小太りの神主がいる。いつも通り鳥居の下を掃き清めていたその男に声を掛ける。
「神主さん、禁足地に何があるんだ?」
「これ、久治、恐れ多いことを。禁足地は神様のものだから、何があっても話すわけにはいかぬよ」
「だって建物があるぞ。あれは人間の作ったもんだろ?」
神主は明らかに動揺した。髪の薄い額からぶわっと汗が湧いてきたのを、確かに見た。
「お前、何を言っているのかわからぬが、あまりそんなことを言って回るものではないよ。神様がお怒りになれば大変なことだ。おやめなさい。もうお帰り」
久治はそれじゃあと神社を後にしたが、あの神主の慌てた感じを見て、余計に興味をそそられた。禁足地は神社の裏手からとなっているが、一続きの山の一部なのだから、山側から潜り込めば入れるに違いない。神社の境内が見えなくなるくらいまで離れてから、山の中に分け入った。よく見れば獣道が縦横無尽に走っている。歩ける。日暮れにはまだ間がある。太陽の位置を見ながら進む。迷うわけにはいかない。
だいたい禁足地の真横に来ただろうと思うくらいで、久治はあたりを見渡した。静かだ。森の匂いが充満している。神社の方へ足を向ける。きっとここから神社に抜けようとすれば、禁足地を必ず通るはずだ。なんとなく物音を立てぬように進むと、小さな川が流れており、池のようになっているところがあった。水は澄んでいる。池なのではなく、ここから湧いて出ているのかも知れない。屈んで手のひらに水を取る。冷たい。口に含む。甘い。
「……だれ?」
はっと振り向くと、小柄な、少女とも少年ともつかない人が立っていた。
……森の精か? なにかのあやかしだろうか?
久治は吸い込まれるようにその人物を眺めた。切り整えられた黒髪は背の半ばまでさらさらと落ち、白い肌に影を作る。大きな瞳は不思議なことに片方ずつ色が違い、左目が虹色に輝いている。薄い唇は淡い紅色である。清潔そうな麻の着物。模様も色味もない。
「お前こそ誰だ? 人間なのか?」
「われは炎」
「ホノオ?」
「お前は?」
「俺は久治という」
「きゅうじ」
「お前はどうしてここにいるんだ?」
「われは神に仕えるためにずっとここにいる」
「神に仕える? 巫子か?」
「巫子。そう。あそこの庵に住んでいる」
炎が指差した方を見ると、確かに木々に紛れて小さな庵が見えた。おそらく、杉の木から見えたのはあれだろう。こんな子が住んでいたのか……でもどうして?
「ひとりで?」
「そう。朝、神主が来るだけだ。われは祈りを捧げなければならぬ……そんなことより、おまえのことを話せ。人がこんなところから来たのは初めてだ」
「お、俺? 俺は村に住んでるだけだ。親が小作人だから、畑をやってて、俺もそれを手伝ってる」
「小作人とは?」
「えーと、庄屋さん……畑をたくさん持ってる人から、畑を借りてる人のことさ」
「はたけを借りてなんとするのだ」
「借りた畑で作物を作るのさ。大根やら、米やら、粟やら。作ったものは小作人のものになるけど、庄屋さんにも納めて、貸してもらってるお礼をする」
「なるほど」
こいつ本当に人間か? 綺麗すぎる。精霊か神の使いだと言われた方が納得がいく。男か女かわからない。声だけきけば少年かと思うが。
「なぜここへ来た? ここには神主と宮司以外は来られない」
「建物があるのが見えたからさ。何があるのかと思って」
「ふうん……」
「俺もお前のことを知りたい。いいか?」
久治と炎は森の中で束の間、話した。炎はとても小さな頃、ここに連れてこられてそれからずっと巫子として祭事を学んでいるという。神様に唱える祝詞や、作法などを神主や年に二度ほど訪れる宮司から習う。他のことはしないし、禁足地からも出られない。
なるほど、そうやって次の宮司を育てているのか? でもどうして禁足地でなのだろう。神主さえ神社の境内に家を持って住んでいるのに。まるでこの子のことを隠しているようだ。「お前が初めて会う外の人だ」と炎は言った。
日が暮れ始めていた。神社から出るわけにはいかないから、久治はまた森を通らなくてはならない。
「そろそろ行くよ」
「また来てくれるか?」
炎の大きな綺麗な瞳が久治を捉えた。
「われのことは人に話してはならぬ。ここに来たことは秘密にせよ。われもお前のことは必ず秘密にする。また来てくれるか?」
「うん」
久治は獣道を急いで家に帰った。息が弾む。それ以上に胸が高鳴っていた。なんとか神社の下の道にたどり着くと、人の形がやっとわかるような夕闇に包まれていた。きつねに化かされたのかと思うような出会いだった。家に帰り着き、帰りが遅いと父母に叱られたが、まったく頭に入らなかった。
──俺は森の精と出会った。
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