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第2章:性的虐待の連鎖は僕で終わりです。【オーナー:聖史】
05-僕の精液を飲むようになって、一時的に安寧を手にした父は、
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悪夢に魘される時間が減ったのがよかったのか、父は母がいた頃のように、また詩を詠むようになりました。食欲も増え、笑顔も戻り、悪夢の回数もみるみる減りました。
それでも、僕のあとをついてまわるのは相変わらずで、そのうち悪夢を見ない日でも、一緒のベッドで眠りにつくのが習慣になりました。
ともに目覚め、笑みを交わして食事をし、簡単な家事を一緒にこなして、互いの温もりを感じながら眠りにつく……ときどき父が悪夢に魘される夜以外は、まるで普通の家族のような暮らしでした。
ふいに呼ばれる名前は母のものでしたが、この頃の安息の日々は、いま思えば僕の人生の中で一番幸せな時間だったのかもせれません。
ああ……一度だけでしたが……。
もしかしたら、父には僕が母に見えているのではなく、僕として見えているのかもしれないと思えるようなこともありました。
その頃の父は、詩を詠むことに熱中することが増え、ときに長い時間、古い万年筆とメモ帳を持ったままぼんやりとしていたり、古いパソコンの前から動かなくなったりすることがありました。
そんなときは、声をかけても反応がなく、寝食も疎かになります。そのせいで睡眠サイクルは崩れ、昼間でも突然ぱたりと寝てしまったり、夜中にこっそり起き出して詩の世界にダイブしていたりしました。
そんな時期のある夜、僕は、僕の髪を撫でる優しい手に目を覚ましました。父と僕との二人暮らしなんだから、当然、僕の髪を撫でていたのは父なんですが……。
そのとき僕は目を閉じていたし、僕が覚えている限り、父は母から頭を撫でられることはあっても、父が母の頭を撫でることは一度もありませんでした。
夢の住人である父のことです。一緒に眠る自分そっくりの少年を、よく似た瞳の色というフィルターがなくとも母として認識することが可能だったのかもしれません。しかし、百歩譲って瞳を覗くことなく僕を母だと思い込んでいたとしても、普段しない仕草をそのときだけしていたのは不自然に思えました。
もし、そのときの父が……僕を母としてではなく、僕として認識し、髪を撫でてくれたのだとしたら……僕は……。
……ああ、いえ。そんなこと、いまさら考えても仕方のないことでした。
話を続けましょう。
僕は、十分ではありませんでしたが、貧しい暮らしの中でもそれなりに成長することができていました。十二歳くらいのころには、床で寝入った細身の父をベッドに運べるくらいには力もついてきていたんです。
そうして大きくなるにつれて、困ったことがひとつ……。
その頃も、父が悪夢に魘された夜には、当然のように僕は性器をしゃぶられ、自己嫌悪のなかで気持ちよくなり、父を落ち着かせるためという大義名分に縋りながら父に精液を飲まれていたわけですが……静かな夜にも、僕は性欲を持て余すようになっていました。
隣に眠る父の穏やかな寝息を聞きながら、父にしゃぶられ昂ぶったときのことを思い出し、ときには悶々と朝を迎え、ときにはひとりトイレで処理をして過ごしました。そんな夜には、悪夢の夜以上に自己嫌悪に陥ります。
父が僕の性器をしゃぶり精液を飲むのは、父が好きでしていることじゃありません。父はいつも絶叫しながら悪夢から飛び起き、泣きじゃくりながら僕を求めるんです。
なのに、そんな父の手や唇を思い描きながらこっそりと自慰に耽るなんて……まるで父に悪夢が訪れるのを待ち望んでいるかのような自分が、本当に許せませんでした。
また、そんなどうしようもない時期によく見た夢も、最悪なものでした。
その夢に出てくる父は、怯えもしなければ泣きもしません。ただ微笑んで、僕を抱き締め、性器にやさしく触れてくるんです。まるで、恋人のように……。
僕は、そんな夢から目覚めるたびに、自分に暗示をかけなくてはなりませんでした。
彼は父です。僕とは十五歳しか離れていませんが……若くて美しくても、無邪気であどけなくても、僕の父親なんです。実際にしていることやその暮らしぶりがたとえ恋人のようでも、父を恋人のように想うことは僕には許されません。
なぜなら、父が必要としているのは、年若い同性の恋人ではないからです。彼が必要としているのは、母がかつて僕に言って聞かせた『かわいそうな人を支えてくれる家族』です。
僕がその立場を忘れない限り、僕たちの危ういバランスは崩れることはなく、愛しく幸せなこの時間は続き、彼の笑顔を守ることができる。そう心から信じていました。
十四歳になった年の、あの日までは……。
それでも、僕のあとをついてまわるのは相変わらずで、そのうち悪夢を見ない日でも、一緒のベッドで眠りにつくのが習慣になりました。
ともに目覚め、笑みを交わして食事をし、簡単な家事を一緒にこなして、互いの温もりを感じながら眠りにつく……ときどき父が悪夢に魘される夜以外は、まるで普通の家族のような暮らしでした。
ふいに呼ばれる名前は母のものでしたが、この頃の安息の日々は、いま思えば僕の人生の中で一番幸せな時間だったのかもせれません。
ああ……一度だけでしたが……。
もしかしたら、父には僕が母に見えているのではなく、僕として見えているのかもしれないと思えるようなこともありました。
その頃の父は、詩を詠むことに熱中することが増え、ときに長い時間、古い万年筆とメモ帳を持ったままぼんやりとしていたり、古いパソコンの前から動かなくなったりすることがありました。
そんなときは、声をかけても反応がなく、寝食も疎かになります。そのせいで睡眠サイクルは崩れ、昼間でも突然ぱたりと寝てしまったり、夜中にこっそり起き出して詩の世界にダイブしていたりしました。
そんな時期のある夜、僕は、僕の髪を撫でる優しい手に目を覚ましました。父と僕との二人暮らしなんだから、当然、僕の髪を撫でていたのは父なんですが……。
そのとき僕は目を閉じていたし、僕が覚えている限り、父は母から頭を撫でられることはあっても、父が母の頭を撫でることは一度もありませんでした。
夢の住人である父のことです。一緒に眠る自分そっくりの少年を、よく似た瞳の色というフィルターがなくとも母として認識することが可能だったのかもしれません。しかし、百歩譲って瞳を覗くことなく僕を母だと思い込んでいたとしても、普段しない仕草をそのときだけしていたのは不自然に思えました。
もし、そのときの父が……僕を母としてではなく、僕として認識し、髪を撫でてくれたのだとしたら……僕は……。
……ああ、いえ。そんなこと、いまさら考えても仕方のないことでした。
話を続けましょう。
僕は、十分ではありませんでしたが、貧しい暮らしの中でもそれなりに成長することができていました。十二歳くらいのころには、床で寝入った細身の父をベッドに運べるくらいには力もついてきていたんです。
そうして大きくなるにつれて、困ったことがひとつ……。
その頃も、父が悪夢に魘された夜には、当然のように僕は性器をしゃぶられ、自己嫌悪のなかで気持ちよくなり、父を落ち着かせるためという大義名分に縋りながら父に精液を飲まれていたわけですが……静かな夜にも、僕は性欲を持て余すようになっていました。
隣に眠る父の穏やかな寝息を聞きながら、父にしゃぶられ昂ぶったときのことを思い出し、ときには悶々と朝を迎え、ときにはひとりトイレで処理をして過ごしました。そんな夜には、悪夢の夜以上に自己嫌悪に陥ります。
父が僕の性器をしゃぶり精液を飲むのは、父が好きでしていることじゃありません。父はいつも絶叫しながら悪夢から飛び起き、泣きじゃくりながら僕を求めるんです。
なのに、そんな父の手や唇を思い描きながらこっそりと自慰に耽るなんて……まるで父に悪夢が訪れるのを待ち望んでいるかのような自分が、本当に許せませんでした。
また、そんなどうしようもない時期によく見た夢も、最悪なものでした。
その夢に出てくる父は、怯えもしなければ泣きもしません。ただ微笑んで、僕を抱き締め、性器にやさしく触れてくるんです。まるで、恋人のように……。
僕は、そんな夢から目覚めるたびに、自分に暗示をかけなくてはなりませんでした。
彼は父です。僕とは十五歳しか離れていませんが……若くて美しくても、無邪気であどけなくても、僕の父親なんです。実際にしていることやその暮らしぶりがたとえ恋人のようでも、父を恋人のように想うことは僕には許されません。
なぜなら、父が必要としているのは、年若い同性の恋人ではないからです。彼が必要としているのは、母がかつて僕に言って聞かせた『かわいそうな人を支えてくれる家族』です。
僕がその立場を忘れない限り、僕たちの危ういバランスは崩れることはなく、愛しく幸せなこの時間は続き、彼の笑顔を守ることができる。そう心から信じていました。
十四歳になった年の、あの日までは……。
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