85 / 104
85・王家の秘薬 下
しおりを挟む
「へえ、これがモルフォリア?」
急いだおかげで夕食に間に合った私達は、ルカ様に分けてもらったモルフォリアを広げてみた。
「本当にでかいな。これで一枚の葉なのか」
やや肉厚の葉は、干して水分が抜けても、人の掌くらいの厚さと弾力がある。表面の皮をはぎ、中の半透明な部分を使うらしい。
それにしても毒々しいほどの色彩だった。根元のほうが濃い紫、そこから赤、朱、黄、ときて先端は緑。おまけに黒い斑点が散っている。
「確かにこれじゃ、薬に使えるとは思えないよな」
全員が頷いたところで、私はモルフォリアを封の術を施した箱にしまった。
翌日から、私は秘薬の作成にとりかかった。
まだ陛下にお願いした月光草が手に入っていないので、正確には他の材料の下ごしらえだ。あとは手持ちの材料の中で、成長や乾燥に魔力が使われたものは使えないので、いくつかは新しく摘んで、自然に乾燥させた。
材料ひとつひとつを刻んだり、磨り潰したりしているうちは問題ない。けれど、準備された材料が並んでくるのをみると、急に寒気を感じて、襟元を掻き合わせたくなることもある。
時々どうにも我慢できなくなると、作業部屋を出てカイン達に手を握ってもらったり、抱きしめてもらったりして、何とか気持ちを立て直した。このままだと、本当に精製するときには常に横にいてもらいたい状態になってしまいそうで、それはそれで不安だったりする。
「嬢ちゃん、陛下がお呼びだぜ。例のがついに届いたらしい」
ウェインがそう言って私を呼びに来たのは、作業を始めて5日経った日の午後だった。その日はちょうどカインが館にいたので、そのまま3人で陛下のところへ伺った。
陛下のサロンには長官様もいて、小さな台の上には厳重に包まれた木箱がおかれてあった。
陛下に言われて、カインが箱の封を切る。
箱の中には、さらに薄絹に包まれた紙包みが入っていた。そっと包みを剥いでいくと、出てきたのは掌に乗るほどの、わずかに黄みがかった白い草。同じ色の、細い花弁の花もついている。
「これが月光草……」
「最も薬効が高いと言われる、満月のもとで開花したばかりの株だということだ」
「摘み取った後も、一切日の光には当てず、月光の下で干すのだそうですよ」
そっと手を伸ばして、花に触れてみる。魔力のような、不思議な力のようなものを指先に感じた。希少な月光草には、さまざまな薬効に加え、魔力を増幅させる力がある。ルカ様ではないけれど、ぜひ研究してみたくなる不思議な植物だ。
でも、その前にまず秘薬を完成させなくてはならない。
陛下にお礼を言って下がろうとした私に、侍従が静かに近づいて、そっと小さな箱を差し出した。
「これは……?」
「妃からだ」
私がこの秘薬を作ることになったとお聞きになった王妃様が、ことづけてくださったものだとか。陛下に促されて開けてみると、小さな真珠と水晶をあしらった銀の腕輪だった。護りと労りの意味であることは、見ただけで分かる。私は涙をこらえながら、どうにか感謝の言葉をのべて退出した。
翌朝、早速いただいた腕輪を身につけた。王妃様には昨夜お礼状をお送りしたけれど、今回のことが終わったら、改めてお礼をさせていただこうと思う。
「よし、じゃあ行くか」
今日向かうのは、いつかエリスと行って特殊魔法の気配を感じた、タソワの森。前回は行かなかったけれど、タソワの森はけっこう深くて、奥のほうには道もない、鬱蒼とした世界が広がっている。
もちろん探すのは最後の材料、吸血カズラ。その名の通り、絡みつく蔦がヒルのように吸い付いて、樹液や生き物の血を吸いとるという、あまり近寄りたくない植物だ。
そういえば、陛下や長官様に確認したところ、王妃とはいえ、魔導師だったソフィアには秘薬の存在は知らされていないだろう、と言われた。おそらく当時の王太子や側近たちからみれば、ソフィアが王妃の立場と桁違いの魔力で権力を握ることは一番避けたかった筈で、万一ソフィアが暴走した時のためにも、秘薬の存在は隠し通したに違いない。
それでも、慎重にしておいて損はない。ソフィア対策として、吸血カズラの名前は口にしないことになっている。カイン達には、昨日魔法で育てた吸血カズラを見てもらい、一緒に探してもらえることになった。
同じくソフィアの目をごまかすためと、私の気を紛らわすため、他の植物も採集しながら進む。
いよいよ道がつきて、グリフが藪を切り拓き始めた。いつもなら私も魔法で手伝うのだけど、今回は吸血カズラに当ててはいけないので、すべてグリフにお任せした。
この辺りまで来ると、小物ながら魔物も出る。これも同じ理由で、カイン達にすべてお任せだ。
グリフが何度目かに剣を振るったとき、
「お、これだろ!」
茂みの奥で、古木に絡みつく吸血カズラを見つけた。動物の血を吸ったものは血の匂いがしてしまうため、植物についているものが欲しかったので、私はほっとした。打ち合わせ通り手袋をつけて、絡み付いた枝から剥がして切り取ってもらう。そしてモルフォリアと同じように、封の術を施した袋に入れた。
「よし、これですべて揃ったな」
カインの声に、私の顔が強ばるのがわかる。そう、ついに揃ってしまった。明日からは、いよいよ秘薬を精製しなくてはならない。
「大丈夫か、ミア」
正直言って、あまり大丈夫とは言いたくない。でも、やらなくては……。
タソワの森を出る、私の足取りは重かった。
急いだおかげで夕食に間に合った私達は、ルカ様に分けてもらったモルフォリアを広げてみた。
「本当にでかいな。これで一枚の葉なのか」
やや肉厚の葉は、干して水分が抜けても、人の掌くらいの厚さと弾力がある。表面の皮をはぎ、中の半透明な部分を使うらしい。
それにしても毒々しいほどの色彩だった。根元のほうが濃い紫、そこから赤、朱、黄、ときて先端は緑。おまけに黒い斑点が散っている。
「確かにこれじゃ、薬に使えるとは思えないよな」
全員が頷いたところで、私はモルフォリアを封の術を施した箱にしまった。
翌日から、私は秘薬の作成にとりかかった。
まだ陛下にお願いした月光草が手に入っていないので、正確には他の材料の下ごしらえだ。あとは手持ちの材料の中で、成長や乾燥に魔力が使われたものは使えないので、いくつかは新しく摘んで、自然に乾燥させた。
材料ひとつひとつを刻んだり、磨り潰したりしているうちは問題ない。けれど、準備された材料が並んでくるのをみると、急に寒気を感じて、襟元を掻き合わせたくなることもある。
時々どうにも我慢できなくなると、作業部屋を出てカイン達に手を握ってもらったり、抱きしめてもらったりして、何とか気持ちを立て直した。このままだと、本当に精製するときには常に横にいてもらいたい状態になってしまいそうで、それはそれで不安だったりする。
「嬢ちゃん、陛下がお呼びだぜ。例のがついに届いたらしい」
ウェインがそう言って私を呼びに来たのは、作業を始めて5日経った日の午後だった。その日はちょうどカインが館にいたので、そのまま3人で陛下のところへ伺った。
陛下のサロンには長官様もいて、小さな台の上には厳重に包まれた木箱がおかれてあった。
陛下に言われて、カインが箱の封を切る。
箱の中には、さらに薄絹に包まれた紙包みが入っていた。そっと包みを剥いでいくと、出てきたのは掌に乗るほどの、わずかに黄みがかった白い草。同じ色の、細い花弁の花もついている。
「これが月光草……」
「最も薬効が高いと言われる、満月のもとで開花したばかりの株だということだ」
「摘み取った後も、一切日の光には当てず、月光の下で干すのだそうですよ」
そっと手を伸ばして、花に触れてみる。魔力のような、不思議な力のようなものを指先に感じた。希少な月光草には、さまざまな薬効に加え、魔力を増幅させる力がある。ルカ様ではないけれど、ぜひ研究してみたくなる不思議な植物だ。
でも、その前にまず秘薬を完成させなくてはならない。
陛下にお礼を言って下がろうとした私に、侍従が静かに近づいて、そっと小さな箱を差し出した。
「これは……?」
「妃からだ」
私がこの秘薬を作ることになったとお聞きになった王妃様が、ことづけてくださったものだとか。陛下に促されて開けてみると、小さな真珠と水晶をあしらった銀の腕輪だった。護りと労りの意味であることは、見ただけで分かる。私は涙をこらえながら、どうにか感謝の言葉をのべて退出した。
翌朝、早速いただいた腕輪を身につけた。王妃様には昨夜お礼状をお送りしたけれど、今回のことが終わったら、改めてお礼をさせていただこうと思う。
「よし、じゃあ行くか」
今日向かうのは、いつかエリスと行って特殊魔法の気配を感じた、タソワの森。前回は行かなかったけれど、タソワの森はけっこう深くて、奥のほうには道もない、鬱蒼とした世界が広がっている。
もちろん探すのは最後の材料、吸血カズラ。その名の通り、絡みつく蔦がヒルのように吸い付いて、樹液や生き物の血を吸いとるという、あまり近寄りたくない植物だ。
そういえば、陛下や長官様に確認したところ、王妃とはいえ、魔導師だったソフィアには秘薬の存在は知らされていないだろう、と言われた。おそらく当時の王太子や側近たちからみれば、ソフィアが王妃の立場と桁違いの魔力で権力を握ることは一番避けたかった筈で、万一ソフィアが暴走した時のためにも、秘薬の存在は隠し通したに違いない。
それでも、慎重にしておいて損はない。ソフィア対策として、吸血カズラの名前は口にしないことになっている。カイン達には、昨日魔法で育てた吸血カズラを見てもらい、一緒に探してもらえることになった。
同じくソフィアの目をごまかすためと、私の気を紛らわすため、他の植物も採集しながら進む。
いよいよ道がつきて、グリフが藪を切り拓き始めた。いつもなら私も魔法で手伝うのだけど、今回は吸血カズラに当ててはいけないので、すべてグリフにお任せした。
この辺りまで来ると、小物ながら魔物も出る。これも同じ理由で、カイン達にすべてお任せだ。
グリフが何度目かに剣を振るったとき、
「お、これだろ!」
茂みの奥で、古木に絡みつく吸血カズラを見つけた。動物の血を吸ったものは血の匂いがしてしまうため、植物についているものが欲しかったので、私はほっとした。打ち合わせ通り手袋をつけて、絡み付いた枝から剥がして切り取ってもらう。そしてモルフォリアと同じように、封の術を施した袋に入れた。
「よし、これですべて揃ったな」
カインの声に、私の顔が強ばるのがわかる。そう、ついに揃ってしまった。明日からは、いよいよ秘薬を精製しなくてはならない。
「大丈夫か、ミア」
正直言って、あまり大丈夫とは言いたくない。でも、やらなくては……。
タソワの森を出る、私の足取りは重かった。
0
あなたにおすすめの小説
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された皇后を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる