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『おしべとめしべ』
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『おしべとめしべ』
なかなか刺激的なタイトルではあるし、興味も引かれる。
「ここで全て読み合わせていくと大変だからな。持ち帰って最後まで読みたまえ。君の人生にもかかわることだからね」
「あ、はい」
「この場でワシから話すことは学生生活の中での性的な話だ。具体的に言えば性交渉に関して」
「性交渉……」
もってまわった言い方をするのは授業という形だからか。
「性交渉っていうのは、つまりセックスの事ですか?」
オレの直接的な言いように冬原先生が一瞬、目を開く。
おじいちゃん先生も少し驚いたような顔になる。
「君は中々、あけすけな子のようだの」
「すみません。難しい言葉だと自分の中で誤解が生まれそうなので」
「ふむ。もっともな話だ。その通り、セックスに関してだ」
まさかここでセックスの仕方を教える、とかいう話ではないだろうな?
この世界、性知識や教育に関しては前世と少し違っているようだし、ありえない話でもないのが怖い。
だがもしそう仮定したとして、女性の冬原先生が同席するか? いや、担任という事なら仕方ないという判断か?
オレはおそるおそるたずねる。
「ええと……おしべとめしべがどうこうっていうお話ですか?」
オレの迂遠な言いように冬原先生が一瞬考えたような顔になり、すぐにクスリと笑った。
「冬原先生。繊細なお話ですぞ」
「失礼しました。宮城、笑ってすまなかった」
それまでは柔和な雰囲気だったのに、急にキツい表情になったおじいちゃん先生に怒られる冬原先生。
え? なんか厳しくない、この保健のおじいちゃん。
「性に関する話というのは若い男の子にとって気恥ずかしいものでもあるし、先生は担任とはいえ女性です。異性からそのように軽んじて笑われるということは心に強い負荷をかける原因になります」
「はい。申し訳ありませんでした」
軽くたしなめられたと思ったら、おじいちゃんのガチめな説教が続く。
「山崎先生。別にボクは気にしていないので、お話の続きを」
「……うむ」
まだ何か言いたげだったおじいちゃん先生にストップをかけて、話の続きをうながす。
「君であれば……うむ、そうだな。率直に言おう。学生間での性交渉は好ましくないが、それでも至る場合は避妊具を使いなさい、という話だよ」
「……」
予想以上にストレートにぶっこんできたな。
オレが言葉をなくしていると、冬原先生がさらにぶっこんでくる。
「未成年では子の認知は法的に無理だからな。子ができる事は喜ばしい事だが、現実的には互いが不幸な事になる。無論、成人後に改めて認知という事もあるが……その、時間があいてしまうと、どうしても男性側は、な」
なんだかよくわからない事を立て続けに説明されて、少し混乱してきた。
だが一つだけ確認したい。
とても大事な事だ。
「あの。ちょっと聞きにくい事なんですけど……」
「うむ。なんでも聞きなさい。その為にこの場をもうけたのだから」
おじいちゃん先生が答え、冬原先生が無言でうなずく。
「学生同士で性交渉とか……そういう事をするのはちょっと早いんじゃないかなって」
すでに夏木さんと楽しく性交渉しているオレがどの口で言うかという話だが、この世界では学生同士でワヤワヤチュッチッュするのがフツーの話なんだろうか?
だが、おじいちゃん先生が首を横に振る。
「無論。学生の本文は勉学である。だが恋沙汰というのは若いころほど火が付きやすい。ことさらに言葉で駄目だと言ってどうこうなるものではあるまい。であれば事に至って、後々、生徒たちが若い悩みに苦しまぬようにという話だよ」
ああ、納得した。
つまりこの二人は教師としての立場と、保護者としての立場からの、清濁併せたお話をしてくれているのだ。
なかなか刺激的なタイトルではあるし、興味も引かれる。
「ここで全て読み合わせていくと大変だからな。持ち帰って最後まで読みたまえ。君の人生にもかかわることだからね」
「あ、はい」
「この場でワシから話すことは学生生活の中での性的な話だ。具体的に言えば性交渉に関して」
「性交渉……」
もってまわった言い方をするのは授業という形だからか。
「性交渉っていうのは、つまりセックスの事ですか?」
オレの直接的な言いように冬原先生が一瞬、目を開く。
おじいちゃん先生も少し驚いたような顔になる。
「君は中々、あけすけな子のようだの」
「すみません。難しい言葉だと自分の中で誤解が生まれそうなので」
「ふむ。もっともな話だ。その通り、セックスに関してだ」
まさかここでセックスの仕方を教える、とかいう話ではないだろうな?
この世界、性知識や教育に関しては前世と少し違っているようだし、ありえない話でもないのが怖い。
だがもしそう仮定したとして、女性の冬原先生が同席するか? いや、担任という事なら仕方ないという判断か?
オレはおそるおそるたずねる。
「ええと……おしべとめしべがどうこうっていうお話ですか?」
オレの迂遠な言いように冬原先生が一瞬考えたような顔になり、すぐにクスリと笑った。
「冬原先生。繊細なお話ですぞ」
「失礼しました。宮城、笑ってすまなかった」
それまでは柔和な雰囲気だったのに、急にキツい表情になったおじいちゃん先生に怒られる冬原先生。
え? なんか厳しくない、この保健のおじいちゃん。
「性に関する話というのは若い男の子にとって気恥ずかしいものでもあるし、先生は担任とはいえ女性です。異性からそのように軽んじて笑われるということは心に強い負荷をかける原因になります」
「はい。申し訳ありませんでした」
軽くたしなめられたと思ったら、おじいちゃんのガチめな説教が続く。
「山崎先生。別にボクは気にしていないので、お話の続きを」
「……うむ」
まだ何か言いたげだったおじいちゃん先生にストップをかけて、話の続きをうながす。
「君であれば……うむ、そうだな。率直に言おう。学生間での性交渉は好ましくないが、それでも至る場合は避妊具を使いなさい、という話だよ」
「……」
予想以上にストレートにぶっこんできたな。
オレが言葉をなくしていると、冬原先生がさらにぶっこんでくる。
「未成年では子の認知は法的に無理だからな。子ができる事は喜ばしい事だが、現実的には互いが不幸な事になる。無論、成人後に改めて認知という事もあるが……その、時間があいてしまうと、どうしても男性側は、な」
なんだかよくわからない事を立て続けに説明されて、少し混乱してきた。
だが一つだけ確認したい。
とても大事な事だ。
「あの。ちょっと聞きにくい事なんですけど……」
「うむ。なんでも聞きなさい。その為にこの場をもうけたのだから」
おじいちゃん先生が答え、冬原先生が無言でうなずく。
「学生同士で性交渉とか……そういう事をするのはちょっと早いんじゃないかなって」
すでに夏木さんと楽しく性交渉しているオレがどの口で言うかという話だが、この世界では学生同士でワヤワヤチュッチッュするのがフツーの話なんだろうか?
だが、おじいちゃん先生が首を横に振る。
「無論。学生の本文は勉学である。だが恋沙汰というのは若いころほど火が付きやすい。ことさらに言葉で駄目だと言ってどうこうなるものではあるまい。であれば事に至って、後々、生徒たちが若い悩みに苦しまぬようにという話だよ」
ああ、納得した。
つまりこの二人は教師としての立場と、保護者としての立場からの、清濁併せたお話をしてくれているのだ。
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