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『クラスに転入してきた少年は天使だった(冬原interval09)』
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『クラスに転入してきた少年は天使だった(冬原interval09)』
「実は……私は姉活をしている。昨日はお前にそんなものをするなと説教していて、どの口がと思われるだろうがな」
と。そして私が姉活をしている事と、それが妊娠を目的としたものである事も付け加える。
前日には姉活をするなんてダメだと言っておきながら、どの口で言うのかと蔑まれても仕方のない事だったが宮城は平然と適齢期の方が相手を探すのは当然と言い放った。
確かにその通りだと思うが、この年代の子にそんな理解があった事に驚きつつも感謝した。
軽蔑されても仕方ないとまで思っていたのだから。
そして私の年齢が二十六であり姉活で相手を探すのも難しい年でもあるというと、ことさらに驚いていた。
その年で相手が見つからないはずがない、と。
要するにまだ若いと言ってくれているのだろう。
それがお世辞ではないのは、こうして今、私と二人でいる事が証拠だ。
もちろん私だって、棒にも箸にも、というわけじゃない。
そこそこ見られる顔というのは自認しているし、平均より高めの身長はともかく、この真っ平なスタイルだけは自慢できる。
けれどそれまでいい奮起になった男でも、私が妊活、ニンモクとわかるやいなや、即座にブロックされてしまい音信不通になる。
そこまで説明しても宮城は、色々と納得していないというか、理解に困るという顔をしていた。
だがようやく私にもその条件で在ってもらえる男性と約束をとりつけた。
相手は三十代半ば。
一ヶ月以内に五回のアレを約束でお気持ち十万という約束だ。
「たかっ!」
それを聞いた宮城は内容をしっかりと把握した上でその金額に驚いていた。
宮城が相場なんてものを知るはずがないが、これはなかなか割安だ。
「高くはないぞ。相手男性が若いほど高い。二十歳そこそこだと一回で十万くらいが相場だ。三十歳くらいでも一回三万から五万くらいだし、今回のお相手でも相場的には一回あたり三万くらいだ」
宮城を見ながら説明しつつも、ふと考える。
現役高校生でしかもこんな美少年が相手であれば、いくらになるか想像もつかんよ。
「そんなに!?」
宮城はやはり相場に驚いていたが、だからと言って私にお気持ちを請求しようという気もやはりなさそうだ。
しかし姉活と明かした以上、タダというわけにもいかない。少なくとも食事代だけで、などと道理が通らん。
いくら包むべきかというのは中々な難しいが、それは後で考えよう。
「それでな、ここからが本題なんだが……宮城はどうしたいんだ?」
驚いた顔のままの宮城へ、私は本題を投げかける。
「どう、とは?」
「人によって姉活の目的は色々だが……私の場合は妊活だ。無論、姉活で知り合った相手に結婚などを迫るつもりはないし、認知も求めない」
宮城が真剣な顔になった。
すでに大方の内容は予想できるだろうが、最後まで話をきいてくれるようだ。
「そしてようやく捕まえた今回の年上男性が最後のチャンスだと思って賭けてもいるんだが」
「はい」
例のオジさんですね、という顔。
私は一つ深呼吸して切り出す。
「……もし宮城が本当に私を悪く思っていないのなら、恥をしのんで私からお願いしたい」
そう言った。
ここまで言えば私が何を求めているかわかるだろう。
宮城の答えは――。
「結婚ですか?」
……ん?
けっ。
こん?
けっこん。
結婚か。
いいなー。
結婚なぁ。
したいよなぁ。
ずっと自分を愛してくれる男の人と一緒なんて素敵だよなぁ。
ま、私には縁のない話だ。
だからこそ男を抱いて、私が抱いた男の面影を残した子が欲しい、思い出があれば生きていける、そういう話なんだから。
男を求めて妊活をしている女は大半はそうだ。
そんな理由でもなければ、精子バンクを利用した方がはるかに確実で高額な報酬も必要ない。
ん?
はて?
……結婚だと!?
「先生?」
固まった私に対して、宮城が眼鏡ごしのあの瞳で覗き込んでくる。
私は手をわちゃわちゃさせて否定した。
「け、結婚だなんて考えてもいないぞ、大丈夫だ、そこまで私は求めていない!」
いくら私でもそこまで考えていないし、考えもつかなかった。
だというのに、宮城は。
「はぁ。では、なんでしょう?」
などとすっとぼけた顔でたずね返してきた。
私はもっとわかりやすく言い直す。
「実は……私は姉活をしている。昨日はお前にそんなものをするなと説教していて、どの口がと思われるだろうがな」
と。そして私が姉活をしている事と、それが妊娠を目的としたものである事も付け加える。
前日には姉活をするなんてダメだと言っておきながら、どの口で言うのかと蔑まれても仕方のない事だったが宮城は平然と適齢期の方が相手を探すのは当然と言い放った。
確かにその通りだと思うが、この年代の子にそんな理解があった事に驚きつつも感謝した。
軽蔑されても仕方ないとまで思っていたのだから。
そして私の年齢が二十六であり姉活で相手を探すのも難しい年でもあるというと、ことさらに驚いていた。
その年で相手が見つからないはずがない、と。
要するにまだ若いと言ってくれているのだろう。
それがお世辞ではないのは、こうして今、私と二人でいる事が証拠だ。
もちろん私だって、棒にも箸にも、というわけじゃない。
そこそこ見られる顔というのは自認しているし、平均より高めの身長はともかく、この真っ平なスタイルだけは自慢できる。
けれどそれまでいい奮起になった男でも、私が妊活、ニンモクとわかるやいなや、即座にブロックされてしまい音信不通になる。
そこまで説明しても宮城は、色々と納得していないというか、理解に困るという顔をしていた。
だがようやく私にもその条件で在ってもらえる男性と約束をとりつけた。
相手は三十代半ば。
一ヶ月以内に五回のアレを約束でお気持ち十万という約束だ。
「たかっ!」
それを聞いた宮城は内容をしっかりと把握した上でその金額に驚いていた。
宮城が相場なんてものを知るはずがないが、これはなかなか割安だ。
「高くはないぞ。相手男性が若いほど高い。二十歳そこそこだと一回で十万くらいが相場だ。三十歳くらいでも一回三万から五万くらいだし、今回のお相手でも相場的には一回あたり三万くらいだ」
宮城を見ながら説明しつつも、ふと考える。
現役高校生でしかもこんな美少年が相手であれば、いくらになるか想像もつかんよ。
「そんなに!?」
宮城はやはり相場に驚いていたが、だからと言って私にお気持ちを請求しようという気もやはりなさそうだ。
しかし姉活と明かした以上、タダというわけにもいかない。少なくとも食事代だけで、などと道理が通らん。
いくら包むべきかというのは中々な難しいが、それは後で考えよう。
「それでな、ここからが本題なんだが……宮城はどうしたいんだ?」
驚いた顔のままの宮城へ、私は本題を投げかける。
「どう、とは?」
「人によって姉活の目的は色々だが……私の場合は妊活だ。無論、姉活で知り合った相手に結婚などを迫るつもりはないし、認知も求めない」
宮城が真剣な顔になった。
すでに大方の内容は予想できるだろうが、最後まで話をきいてくれるようだ。
「そしてようやく捕まえた今回の年上男性が最後のチャンスだと思って賭けてもいるんだが」
「はい」
例のオジさんですね、という顔。
私は一つ深呼吸して切り出す。
「……もし宮城が本当に私を悪く思っていないのなら、恥をしのんで私からお願いしたい」
そう言った。
ここまで言えば私が何を求めているかわかるだろう。
宮城の答えは――。
「結婚ですか?」
……ん?
けっ。
こん?
けっこん。
結婚か。
いいなー。
結婚なぁ。
したいよなぁ。
ずっと自分を愛してくれる男の人と一緒なんて素敵だよなぁ。
ま、私には縁のない話だ。
だからこそ男を抱いて、私が抱いた男の面影を残した子が欲しい、思い出があれば生きていける、そういう話なんだから。
男を求めて妊活をしている女は大半はそうだ。
そんな理由でもなければ、精子バンクを利用した方がはるかに確実で高額な報酬も必要ない。
ん?
はて?
……結婚だと!?
「先生?」
固まった私に対して、宮城が眼鏡ごしのあの瞳で覗き込んでくる。
私は手をわちゃわちゃさせて否定した。
「け、結婚だなんて考えてもいないぞ、大丈夫だ、そこまで私は求めていない!」
いくら私でもそこまで考えていないし、考えもつかなかった。
だというのに、宮城は。
「はぁ。では、なんでしょう?」
などとすっとぼけた顔でたずね返してきた。
私はもっとわかりやすく言い直す。
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