トキメキは突然に

氷室龍

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恋人編~蒼虎の狩り~

ゲス男、動く

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のっけから致してます。(^^;

後半、香港のあの人が登場します

********************************************
ゲス男、動く

常務室に入った私を雅之さんが抱き寄せる。
そして、貪るようなキスを仕掛けてきた。
私はそれに応戦して口を開き彼の下を導き入れ絡めとる。
ピチャピチャと隠微な音が室内に響く。
雅之さんは腰を抱いていた手を這わせスカートをたくし上げる。
そしてショーツの上から秘裂をなぞる。
彼は私がガーターベルトをしているのを知っているから、何の躊躇もなくショーツの紐をほどき、直に触れてくる。

「んふっ。」

私はその感覚に耐え切れず、両手で彼の肩を押し唇を無理やり離す。

「余裕なさすぎ…。」
「煽ったのは佳織だ。」
「まぁ、そうだけど。」
「なら、いいだろう?」
「でもその前に『ご奉仕』させて。」
「いいのか?」
「そのつもりでここに来たのよ。」

私はニヤリと笑って、彼の前に跪く。
ベルトを外し、スラックスをボクサーパンツごと引き下ろす。
すると、すでに臨戦態勢の逸物が顔を出す。
私は躊躇ためらうことなく口に含む。
まずは先だけを含み、亀頭を強く吸い上げ、尿道口に舌を這わせる。
その後、裏筋に舌を這わせなめ上げる。
雅之さんの腰が跳ね上がる。
相当感じてくれているようだ。
私は気をよくして今度は一気に竿を飲み込むように咥える。
そして喉の奥で亀頭を締め上げた。

「クッ。」

雅之さんは小さく呻くと私の頭を両手で抑え、そのまま口の中に白濁を吐き出した。
口の中に何とも言えない苦い味がねっとりと口の中いっぱいに広がるが私はそれを溢すまいと飲み込む。
やがて、脱力したように手を放した雅之さんは呆けている。
それを確認したうえで咥えた逸物を強く吸い上げる。
尿道口に残った残滓をすべて吸い取り、キレイにした。
すると、静まりかけていたソレが再び力を持ち始める。
雅之さんが私の頭を優しくなでる。
それが何の合図かわかっている私は口を離す。

「佳織…。」

私の名を呼び、そのままソファへと押し倒す。
そのまま体を繋げると、あとはもう流されるだけ。
彼は激しく私の中を穿ち、私はそれに答えて嬌声を上げる。
室内には隠微な水音が響き渡り、愛液が太ももを伝いソファを汚していく。
だが、私たちにはそんなことは関係ない。
ただただ、快楽を貪り合う。
やがて、絶頂を迎えた私は彼のソレを締め上げるように蠢く。
そして彼も私の中で爆ぜ、じんわりと彼の熱が広がっていった。

「「はぁ、はぁ、はぁ…。」」

二人の荒い息遣いが響く。
やがて息の整った雅之さんが私の中から出ていく。
そして、いつものようにきれいに拭いてくれた。

「まさか、二回もイかされるとはな…。」
「嫌だった?」
「まさか! すごく気持ちよかった。」
「なら、よかった。」
「正直、ここでの行為にハマりそうで怖いくらいだ。」
「そうね。 私もハマりそう…。」
「はは、でも、それで社長たちに迷惑かけたら本末転倒だからやめておこう。」

なんて言ってるけど、きっとまたやってしまう気がする。
その時は終業後のなるべく人のいない時間帯にやろう。
そう思ったのだった。

****************************************************************

あれから2週間が経った8月のある日。
相楽改め山中さんが神妙な顔で私の前に現れた。

「さが…、山中さん? どうしたの?」
「課長…。 幸久さんが…。」
「え?」
「幸久さんが突然海外出張を命じられました。」
「はぁ? 夏季休暇直前のこの時期に?」
「はい…。」

あのゲス男、とうとうやりやがったか…。
私は顎に手をやりどう〆るか算段を始めた。

「課長?」
「あ、ああ。 ごめんなさい。」
「何か、思案顔でしたが…。」
「ああ、ごめん。」
「いえ…。」
「ところで、中川本部長から何か誘われたりとかしてない?」
「今のところは…。」
「でも、そろそろ何かアクションがあるかもね。
 なるべく気を付けて。
 雅紀にはあのゲス男の監視を緩めないように伝えとくから。」
「分かりました。」

といったその日のうちに動きがあったと山中さんからメールが届く。
内容は次の週末のディナーのお誘いがあったとの報告だった。
とりあえず、雅紀にうまく立ち回ってもらうことにしよう。
その間に私は奴の弱みを収集することにする。
それほど難しいものではないだろう。
ラップトップを立ち上げる。
専用ファームから中川博史に関する調査の依頼を掛ける。
その後スマホを手に取り、雅紀に連絡する。
普段はワンコールで出るに今日は10回コールしても出ない。
イライラしてきて切ってやろうかと思ったところで繋がった。

「やっと出た…。」
『開口一番がそれ?』

思わず、拳を握りしめてしまう。
多分、今鏡を見れば額に青筋立ててる自信はある。
ふと、電話の向こうに違和感を感じる。
かすかではあるが何かがきしむ音がしている。

「雅紀、あんた…。」
『あぁぁぁぁん!! 雅紀、イイ、イイのぉ~。』

電話の向こうから聞こえたのは志穂の喘ぎ声だった。

「お楽しみの最中だったみたいね」
『えっと…。』
「終わったら折り返し電話しろ。」

そう言って、私は終了ボタンを押した。
もうため息しか出ない。
まぁ、久々に会ったんだから仕方がないのか?
でも、平日の昼間っからヤってるってどうよ?
と、思ったのだが、つい先日雅之さんの執務室でファラしたばかりか最後までヤっちゃったので非難するのもおかしいと思えた。

それから2時間後に雅紀から連絡が入る。

『えっと…。』
「志穂はいいの?」
『ああ、今シャワー浴びてる。』
「って、さっきまでお楽しみだったんかい!!」
『仕方ないだろ?
 三か月ぶりの帰国だし、この時間でないと子供たちに邪魔されるんだよ。』

そう言えば、雅紀には娘が二人いたか…。
二人ともパパっ子なんだよなぁ。

「そっか、今の時間は保育園?」
『そ、だから今は貴重な時間なんだよ。』
「ベッドで喘がせるのが?」
『そこは夫婦ンスキンシップと言って欲しいが。』
「はいはい、ごちそうさま。」
『佳織だって似たようなものだろ?』
「否定はしないけどね。」
『で、そろそろ本題に入らないか?』
「そうね。」
『ゲスが動いたか?』
「ええ、彼女の旦那に海外出張を言い渡したそうよ。」
『この時期にか?』
「職権乱用でしょう。
 おまけに彼女をディナーに誘ったらしいわ。」
『ゲスが…。』
「まだ、私に気付いてないようだから、そっちはあんたに頼めるかしら?」
『わかった。』

そこで私は通話を終え、スマホをテーブルに置く。
よく見ると置きっぱなしになっていた一枚の名刺があった。
私はそれを手に取る。
それは先月下の階に住む従妹の雫が婚約者として紹介してきた香港人の敖炎ごうえん氏のものだ。

「これ、使えるかも…。」

私は早速彼に連絡を取る。

「敖さん、先日のお話なんですが、本格的に進めたいと思いまして…。」
『構いませんよ。』
「それで、一度じっくりお話をしたいのですがお時間宜しいでしょうか?」
『そうですね。
 雫の予定次第ですが、日程をおっしゃっていただければなるべく合わせます。』
「ありがとうございます。
 では、追って日程のご連絡を差し上げますので・・。」

後日、日時と場所を連絡した。
あのゲス男がディナーに誘ったというホテルのラウンジを指定したのは言うまでもない。
そのことは一応雅紀にも伝えておいた。
その頃にはゲス男の調査報告書も届き、いよいよ奴を完膚なきまでに叩きのめす準備は整った。

そして、迎えた当日。
私はクローゼットの奥から普段開けない衣装ケースを引き出す。
その中から一つの眼鏡ケースを取り出した。
その中には黒縁の伊達メガネが入っている。
それは私が裏の顔を使うときに使う必須アイテム。
これを使ってあのゲス男に引導を渡してやる。
二度と立ち上がれないようにね。
眼鏡ケースをバッグにしまいながら私は薄く笑ったのだった。


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敖炎については『雫と黒曜石』をお読みください。
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