底辺男のミセカタ 〜ゴミスキルのせいで蔑まれていた俺はスキル『反射』を手に入れて憎い奴らに魅せつける〜

筋肉重太郎

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屋敷での戦い

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「あのガキを捕えろ!!」

「そっちに行ったぞ!!!」

「馬鹿! こっちだ!!」

「ばっ、爆発が……たすけっ……」

 突入から数分。俺はいまだに廊下を駆け巡り、左手のひらから反射する血を撒き散らしていた。

 後ろからは怒号や絶叫。爆発に巻き込まれたのか、悲鳴も聞こえてきた。

 ヤクザ達も馬鹿ではない。数分も経てば準備も整い、俺を捕まえようと躍起になっている。

 俺にとってはここからが本番。ヤクザ達に対応しながらこの屋敷を破壊し尽くさなければならない。

「死ねぇ!」

「……っ!」

 前のふすまから急に人影が現れる。先回りしていたのだろう。光り輝く刀を持ち、俺に斬りかからんと振りかぶってきた。

 ……しかし、そんな単純な攻撃、今の俺には胚芽たかった様なものだ。

「邪魔」

 俺は斬りかかってきた刀を持っている両手首を持ち、反射を発動。両手首を消し飛ばした。

「あがあああああああああ!!!!」

「俺の邪魔をするからだ……ん?」

 ヤクザの手首を消し飛ばした時、何か感じた違和感。

「…………」

 違和感の正体はわからないが、今はそんなことどうでもいい。まずは目の前のことに集中せねば。

「お前ら! ひっ捕らえろ!!!」

 どこかから響いた声を合図に、前に4人ほどヤクザの構成員らしき人間が現れる。

(男しかいねえな……つまんね)

 ほんとヤクザってのは男しかいないのか。ヤクザ業界の女不足は深刻なようだ。

 1人は体から針を出し。

 1人は手に炎を纏わせ。

 1人は目からビームを出し。

 1人はどこからかクナイを取り出す。

(おかわりか?)

 俺は、ビームとクナイを回避しながら考える。

 多人数を相手取る時は、一人一人丁寧に、迅速に、まるで高級食材を扱う時のようにさばいていくのが絶対。そうしないとどこかでミスって死ぬ。

 まずは見るからに近接型の2人から。

 体中から針を生やした男は、そのまま愚直にタックルしてくる。何の手も使わずこのように攻めてくると言う事は、自分のスキルに対する自信の表れだ。

 この一撃で、ありとあらゆる人間を串刺しにしてきたのだろう。

 だが、無意味だ。

「俺の前ではな」

 俺は足を止めることなく、左手からいまだに滴る血を使い、タックルしてくる男に対して血を飛ばす。

 それは見事に男の肩や腕に付着し……

「反射」

 男の腕と肩を針ごと砕き、血があたりにまき散らされる。

「ぐお……」

(ここだ)

 俺は右腕を振りかぶり、いまだにタックルの体制を崩さない男に向かって、拳を繰り出した。
 それは見事に男に直撃し、男は後ろに吹っ飛ばされる。

 男はもう動かない。どうやら戦闘不能のようだ。

 ここで1つ、これを見ているのなら、誰しもが疑問に思った事があるだろう。

 俺の右腕の安否だ。

 男は体中から針を生やしていたのだ。そんな男を殴ってしまえば、右腕はただでは済まない。右腕が針で穴ぼこだらけになってしまうはずだ。

 しかし、現に俺は1つの針で刺されてはいない。それはどういうことなのか。

 簡単な話だ。針を生やした男は、俺の血の反射により、自分の身を"針"ごと反射されたのだ。俺の反射はコンクリートおも破壊する。金属が破壊できない道理はない。

 針を破壊すれば、血まみれになった身が露呈する。俺はそこをちょうどピンポイントで殴りつけたのだ。そうすれば相手にダメージを与えつつ、こちらはノーダメージ。理想的な動きが可能となった。

「……っ! なるほど、どうやら本物のようだな…」

 ヤクザの1人が少し反応を見せるが、そこまで戸惑った様子を見せない。さすがは今を生きる現代のヤクザだ。東京にいた頃のクソ雑魚ボディーガードとは訳が違う。

 だが、怯まなかったと言って、止まる俺ではない。

 次は炎を拳に纏う男だ。面倒なので炎男と言うことにしよう。
 炎男は倒れた仲間に見向きもせず、俺に向かって炎の拳を振り上げる。この男もスキルに相当の自信があるらしく、何か絡め手を用意している様には見えない。
 しかも、振り上げる腕もかなりの大振りだ。スキだらけ。直撃するまで時間もかかるし、反撃も考慮していない。

(こんなに時間をもらえるんなら……)

 俺は左手に念を入れ、黒剣を無から取り出す。
 だが、完全に黒剣を取り出したときには、既に炎男の拳は直撃寸前。

 炎男も拳の直撃を確信したのか、ニヤリと口角を上げていた。

 ダメージは逃れられない……



(と思ったんだろうなぁ!?)




 俺はすかさず、体に反射を発動。直撃する部位に反射を発動し、触れた瞬間に反射する。無論、炎だって反射できる。

「……何っ!?」

「2人目も終わりだ」

 後ははらわたを切り裂くだけ。肉を刃物で切り裂くことなどわけはない。コンパクトに、それでいて必殺の一撃になる。
 
 ……が、ここは戦場。生きるか死ぬかの戦いの場だ。

 どんな時でも予想外と言うものは現れる。

「……っ!!」

 炎男の開けた脇から光る2本の線。それは正確に俺を撃ち抜かんと向かってきた。

(まずい!!!)

は俺はすぐさま体中に闘力操作を使い、身体能力を急激に上げる。急激に上がった身体の力で左手を動かし、黒剣の刀身でガードした。

「チッ……」

「助かった……」

「っぶね……」

 危ないところだった。もうすぐで俺の体にビームが直撃し、ダメージが入っていた。

(いかんいかん、忘れては駄目だ……もっと広く、長い目で物事を見なくては……)



 俺も相手も体制を立て直し、第二ラウンドが始まった。
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