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24話 模擬戦2
しおりを挟む翌日朝、第3訓練場にグレンとともに入る。
この、第3訓練場は魔術保護がかけられており、受けるダメージは痛覚以外は残らない。
今回は、完全な貸切にしてもらったため、観客席にも誰もいない。
「まずは、お互いのスタイルで戦ってみようか」
そうして、しばらくは模擬戦を行う。
俺は、ソニックブーストと転移を駆使して回避と遠距離からの魔法攻撃を繰り返し、グレンは雷の乱射で行動を制限してライトニングフォースで距離を詰めて接近戦に持ち込もうとしてくる。
グレンはSランク冒険者の中でも頭ひとつ抜けた実力者だ。
魔力以外の全てのステータスで大幅に劣る俺が勝つには、魔法をうまく使ってグレンに攻撃の隙を与えないことくらいしか方法はない。
取り敢えず、接近されている今は攻撃に転じることができないから、強引にでも距離を取りにいこう。
「アイスニードル!」
「くっ!やるな」
グレンの攻撃のタイミングに合わせて氷の棘で攻撃する。
タイミングは完璧だったが、グレンの反応はそれ以上で避けられてしまう。
だが、これで距離を取ることはできた。
「アイスショット、ウィンドクロー、ロックブラスト‥‥‥」
重複詠唱のスキルも使って絶え間なく魔法を撃ち続ける。
反撃を許さないためにも威力はある程度保った上で連射しているため、魔力の消費がかなり激しい。
だが、その甲斐あってグレンも回避に専念するしかないようだ。
俺が勝つには、優位な距離感を保てているうちに押し切るしかない。
魔法の連射を続けたまま、大魔法の詠唱をする。
「アイストルネード!!」
氷と風の複合魔法アイストルネードは、氷の竜巻に相手を閉じ込める魔法だ。
竜巻の中は吹き荒れる暴風が壁のような役割を果たしていて、簡単には抜け出せない。
だが、
「サンダーブレイク!」
雷を纏ったグレンの拳が竜巻に大きな風穴をあけた。
ライトニングフォースの力を拳に集中させただけあってアイストルネードすら破られてしまう。
「くらえ!!!」
グレンはアイストルネードを打ち破った勢いをそのままに突撃してくる。
凄まじい速さで雷を纏った拳が振るわれるのに反応すらできない。
「なに!?」
グレンの拳が俺を捉えるかという瞬間、グレンの目の前にいたはずの俺の姿が消え、グレンの拳は空を切った。
そしてーー
「氷刃!」
残りわずかな魔力を振り絞って氷の短刀を生み出し、グレンの背後から襲いかかる。
先ほどグレンが攻撃したのは、俺が魔法で作った身代わりだ。
グレンがアイストルネードを打ち破るのは分かっていた。
それも全てはこの一撃のための布石。
「おらあぁぁぁ!!」
だが、俺の剣が届く寸前、驚異的な動きでグレンが回避行動をとる。
完全に不意をついた攻撃が避けられると思っていなかったこともあり、大きな隙を見せてしまった。
「サンダーブレイク!!」
今度こそグレンの拳をまともに受けて、俺はそのまま意識を失った。
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