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34話 グレンVSフリージア
しおりを挟む俺のすべきことは少しでも時間を稼ぐことだ。
ただでさえ、フリージアのステータスは俺以上だった。それがヴァンパイアの能力で強化されているのだ。
ギルドで冒険者の準備が整うのは早くても1時間はかかる。
情報源が俺じゃなかったらもっとかかっただろう。
一番悪いのは俺まで眷属にされることだ。
俺がどちらかでも倒せればいいのだが、はっきり言って不可能だ。
なので、俺が取るべき行動はひたすら防御に回ること。
「聖結界」
フリージアは武器を持っていない。
なので、この聖結界が効く。
「聖雷」
フリージアが攻撃を躊躇った隙に攻撃を仕掛ける。
これは牽制であり、本気で攻撃するつもりは全くない。
ただ、攻撃するという意思を見せるだけだ。
そして、ヴァンパイアの警戒も怠らない。
聖結界を全方位に展開しているので、不意打ちも効かないのだ。
「聖結界を破り全力で叩き潰すのだ!」
ヴァンパイアの下した命令でフリージアが動く。
本能的に聖結界を恐れて攻撃を躊躇っていたのだが、命令を下されると強引に攻めてきた。
時間を稼ぎたいこちらとしては、強引に攻めてこられるのは困る。
相手にダメージは与えられるかもしれないが、フリージアの防御力からすれば大したことはないだろう。
そこからは一方的だった。
聖結界を破られては慌てて回避をし、また聖結界を張り直す。
こちらから攻撃を仕掛ける余裕なんてなく、攻撃を凌ぐだけで精一杯だ。
未だに俺が殺されていない理由は、ヴァンパイアが俺を眷属にしようとしているからだろう。
そうじゃなければとっくに殺されている。
そして遂に—
「ッ!?しまっ‥‥」
魔力切れで聖結界が解けてしまったのだ。
聖結界は、維持するだけなら大して魔力を使わないから油断していた。
何度も張り直すのに魔力を使いすぎたようだ。
フリージアがグレンを押さえ込み、ヴァンパイアがこちらに迫ってくる。
「ここまでか‥‥すまない、クレア、フリージア‥‥」
そして、諦めかけた時だった。
「グレン、あとは任せてくれ」
隣から声が聞こえ、ヴァンパイアが殴られて吹き飛ばされたのだ。
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