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第4章 戦線
軍閥首領の馬車馬
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嵯峨は自分の肩を何度か揉みながらクリスを引き連れて食堂を出た。
走り回る内勤隊員から邪険にされているのを気にするような嵯峨に連れられてクリスはそのまま駐屯地の広場に出た。出撃は続いており、偵察部隊と思われるバイクの集団が銃の点検を受けているところだった。
「俺の馬車馬ですが……結構狭いですけど大丈夫ですか? 」
格納庫の前の扉で嵯峨が振り返る。それを合図にバイクに乗った隊員達が一斉にゲートのある南側に向けてアクセルを吹かして進む。
「まあ無理は覚悟の話ですから 」
そう言うと嵯峨についていくクリス。さらにバイクの部隊のあとは掃討部隊と思われる四輪駆動車に重機関銃を載せた車列が出撃しようとしていた。
「かなり大規模な作戦になるようですね……ほぼ全部隊ですか? 」
答えなど期待せずに嵯峨の表情を読もうとするクリス。
「そうですかねえ 」
嵯峨ははぐらかすようにそう言うとハンガーの中に入った。すでに二式は全機出動が終わっていて奥の嵯峨の四式の周りに整備班員がたむろしているだけだった。
「間に合いましたね? 」
その中に白い髪をなびかせるキーラがコックピットの中で作業をしている部下に指示を出している姿がクリスにも見えた。キーラはわざとクリスと目が合わないようにして嵯峨に声をかけてきた。
「誰に言ってるんだよ? キーラ。補助席の様子はどう? 」
「ばっちりですよ! 元々コックピット内部の重力制御ユニットを搭載する予定の機体ですからスペースは結構ありましたから 」
四式のコックピットから顔を出す少年技官から書類を受け取るとキーラが叫んだ。
「ほんじゃあよろしく 」
そう言うと嵯峨は雪駄を履いたまま自分の愛機まで歩いていく。クリスは注意するべきなのか迷いながら彼に続いて階段を上った。
「予備部品どうしたんだ? 」
「こんなポンコツにそんなもの無いですよ。二式の部品を加工して充ててるんですから、注意して乗ってくださいね 」
キーラはそう言うとコックピットの前の場所を嵯峨とクリスに譲った。中を覗きこむと全面のモニターがハンガーの中の光景を映し出しているのが見える。
「全周囲型モニターですか。こんなものは四式には…… 」
「ああ、これは二式の予備パーツを改造して作ったんですよ。まあ明華は良い仕事してくれてますから 」
嵯峨はそう言うとコックピットの前にある計器類を押し下げた。
「どうぞ、奥に 」
嵯峨の好意に甘えて完全にとってつけたと判る席に体を押し込むクリス。嵯峨も遼州人としては大柄なので体を折り曲げるようにしてパイロットシートに身を沈める。
「御武運を! 」
キーラの言葉を受けた嵯峨は手で軽く挨拶をした後、ハッチを下げ、装甲板を下ろした。モニターの輝きがはっきりとして周囲の景色が鮮やかに映し出される。そんな状況を楽しむかのように鼻歌を交えながら嵯峨はそのままシートベルトをつけた。
クリスも頼りないシートベルトでほとんどスプリングもきいていない硬いシートに体を固定した。
「ほんじゃあ明華によろしく! 」
嵯峨はスピーカーを通して叫んだ。キーラ達がハンガーで手を振るのに見送られて黒い四式はゆっくりと格納庫を出た。
走り回る内勤隊員から邪険にされているのを気にするような嵯峨に連れられてクリスはそのまま駐屯地の広場に出た。出撃は続いており、偵察部隊と思われるバイクの集団が銃の点検を受けているところだった。
「俺の馬車馬ですが……結構狭いですけど大丈夫ですか? 」
格納庫の前の扉で嵯峨が振り返る。それを合図にバイクに乗った隊員達が一斉にゲートのある南側に向けてアクセルを吹かして進む。
「まあ無理は覚悟の話ですから 」
そう言うと嵯峨についていくクリス。さらにバイクの部隊のあとは掃討部隊と思われる四輪駆動車に重機関銃を載せた車列が出撃しようとしていた。
「かなり大規模な作戦になるようですね……ほぼ全部隊ですか? 」
答えなど期待せずに嵯峨の表情を読もうとするクリス。
「そうですかねえ 」
嵯峨ははぐらかすようにそう言うとハンガーの中に入った。すでに二式は全機出動が終わっていて奥の嵯峨の四式の周りに整備班員がたむろしているだけだった。
「間に合いましたね? 」
その中に白い髪をなびかせるキーラがコックピットの中で作業をしている部下に指示を出している姿がクリスにも見えた。キーラはわざとクリスと目が合わないようにして嵯峨に声をかけてきた。
「誰に言ってるんだよ? キーラ。補助席の様子はどう? 」
「ばっちりですよ! 元々コックピット内部の重力制御ユニットを搭載する予定の機体ですからスペースは結構ありましたから 」
四式のコックピットから顔を出す少年技官から書類を受け取るとキーラが叫んだ。
「ほんじゃあよろしく 」
そう言うと嵯峨は雪駄を履いたまま自分の愛機まで歩いていく。クリスは注意するべきなのか迷いながら彼に続いて階段を上った。
「予備部品どうしたんだ? 」
「こんなポンコツにそんなもの無いですよ。二式の部品を加工して充ててるんですから、注意して乗ってくださいね 」
キーラはそう言うとコックピットの前の場所を嵯峨とクリスに譲った。中を覗きこむと全面のモニターがハンガーの中の光景を映し出しているのが見える。
「全周囲型モニターですか。こんなものは四式には…… 」
「ああ、これは二式の予備パーツを改造して作ったんですよ。まあ明華は良い仕事してくれてますから 」
嵯峨はそう言うとコックピットの前にある計器類を押し下げた。
「どうぞ、奥に 」
嵯峨の好意に甘えて完全にとってつけたと判る席に体を押し込むクリス。嵯峨も遼州人としては大柄なので体を折り曲げるようにしてパイロットシートに身を沈める。
「御武運を! 」
キーラの言葉を受けた嵯峨は手で軽く挨拶をした後、ハッチを下げ、装甲板を下ろした。モニターの輝きがはっきりとして周囲の景色が鮮やかに映し出される。そんな状況を楽しむかのように鼻歌を交えながら嵯峨はそのままシートベルトをつけた。
クリスも頼りないシートベルトでほとんどスプリングもきいていない硬いシートに体を固定した。
「ほんじゃあ明華によろしく! 」
嵯峨はスピーカーを通して叫んだ。キーラ達がハンガーで手を振るのに見送られて黒い四式はゆっくりと格納庫を出た。
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