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第四十七章 なんとなくハッピーエンド
第200話 終章を迎えて
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『きっとランちゃんが先頭に立てば機械帝国から独立できるよ!またきっと!会おうね!ランちゃん。それと誠二お兄ちゃんも頑張ってね!この世界の次はランちゃんの世界を救うんだから……そしてランちゃんの世界を救ったら必ず帰ってきてね!』
小夏は明るい声で希望とともにそう叫んだ。その隣ではカウラが寂しそうな微笑みを浮かべていた。
『ああ、ぜってー会いに来るからな!』
ランは満面の笑みを浮かべてそう言って小夏に笑いかけた。
『カウラさん……必ず僕は帰ってくる。それまで待っていてくれるかい?』
誠では自分でできる限りのさわやかな笑顔を浮かべてカウラを見つめた。カウラはそれに静かに頷き、軽く手を振って誠に応えた。
画面の中の白い魔法少女と赤い魔法少女の姿が大写しになった。ランがそう叫びながら次元を超えるゲートと思われる魔法陣の中に消えていった。
『それじゃあカウラさん!行って来るよ!』
誠の姿も同じように魔法陣の中に消えた。
小夏の肩にサラは力を込めるようにして手を乗せた。まったくらしくないように誠には見えるのだが、二人の別れと再会を誓う姿に感動してかなめは一人涙をぬぐった。そしてFINの文字が躍った。
「なんだか……ラストのシーンは確かにあんな感じに演じましたけど、特殊効果とかアメリアさんが言ってたのと全然内容違うじゃないですか!まあ、アメリアさんのはラストまで全員で言い争うと言ううちの内情を暴露しているような展開でしたからそれに比べれば納得のエンディングなんですけど」
市民会場の大ホールに明かりが入る中、全身タイツのマジックプリンスの格好で誠はラストのシーンを呆然と見つめた。
「そうねえ、まあプロのことだからこうなるんじゃないのかなあって思ってたんだけど……まあ、あの案が通らなかったのは今考えてみれば良かったのかもしれないわね。アレだと収拾がつかなくなるから」
伊達眼鏡で先生風のアメリアは自分に言い聞かせるようにそう言った。そして今頃はタナゴ釣りに興じていてこの映画の事など忘れているのだろう『釣り部』の新藤の事を思い出した。
「良いんじゃねえの?受けてるみたいだしさ。まあ、子供の顔が引きつってるのが若干気になるところではあるんだが……まあアメリアのやることだから仕方ねーか」
魔法少女と呼ぶにはごてごてしたコスチュームのランは感動で涙に打ち震えていた。それ以前に少女と呼べない姿のかなめが明るくなった観客席で伸びをしているアメリアの知り合い達を眺めていた。
「そうだな、あの『特殊な部隊』の内輪ネタと言うエンディングとはとても思えない終わり方でアメリアの友達が切れたら大変だからな」
そう言うカウラだが隣に立っているサラは微妙な表情をしていた。途中で帰る客をさばいていたパーラも引きつった笑みを浮かべていた。
「それにしてもなんでこんなに空席が?始まった時はもっと埋まっていたような……」
かえでの言葉に入り口で監視をしていたサラとパーラが青ざめた。二人はかえでがリンと絡み合う姿の際に教育的事情から親子連れが次々と席を立つ姿を目撃していた事実をかえでに告げる勇気は無かった。
「かえでちゃん……人にはそれぞれ趣味や嗜好があって……それに親御さんの意向と言うか……教育方針と言うか……同性愛的要素は好き嫌いと言うものが有るから」
パーラはいつもこういう時の後始末をさせられるので、今回も論理的思考の欠如しているサラに代わってそう言い訳した。
「そんなものなのか……僕はお姉さまから子供のころから西園寺家の食客だったSM作家からエロスの何たるかを教わって来たからそれほど不自然には感じなかったが……僕には教育的に問題が有るとはとても思えない。もっとリンとの愛を画面いっぱいに展開させて愛を知らない遼州人達に愛を教えるような映画にすればよかったのに」
かえでは画面通りの際どい衣装のままそう言って今一つ彼女自体この作品に対して納得がいっていない気持ちを吐露した。誠はその言葉でアメリアのこめかみがひくつき始めたのを見逃さなかった。
「よう!良く仕上がったろ?新藤になんとか掛け合って出来るだけうちの恥をさらさないように編集し直したんだ。それにしても……かなり変わっちゃったな。撮ったシーンの半分以上は合成でごまかしてストーリーを展開するとは……プロはやっぱり違うよね」
映写室から出てきた嵯峨が満面の笑みでアメリアを見下ろした。明らかにアメリアと新藤が昨日見た状態と違っていたのは間違いない。誠は二人の一触即発の雰囲気に逃げ出したい気分になった。
「そうね、さすがは新藤さんですね……そしてそう指示した隊長の判断も見事としか言えませんね……私の原作は完全に無視されているようにしか見えませんでしたけど」
アメリアの言葉が怒りで震えていた。そこに突然女の子が入ってきてアメリアの髪を引っ張った。
「小夏!ちょっと!」
アメリアは慌ててまとわりついてきた小夏を振りほどいた。
「もっとかっこよくならなかったのかなー!私の活躍シーンが減ってるような気がするんだけど。撮影している間も逆にもっと増やしてほしいと思ってたのに」
小夏はそう言って先ほどまでスクリーンに映っていた格好で杖をアメリアに構えた。
「それは新藤さんと隊長に言ってよ。私は知らないわよ!私だって原作改変された被害者なのよ!これは私の作品とは認めないわ!これは隊長の作品です。空席が多いのも全部隊長の責任です!」
なんとか嵯峨にひどい出来になった映画の全責任を覆いかぶせて逃げ出そうとするアメリアだが、楽屋の入り口には赤い魔法少女ランの姿があった。
「クラウゼ……テメー!あれじゃあアタシはまんま餓鬼じゃねーか……それに最後はあまりにもお決まり過ぎねーか?アメリアはアメリアだろ。もっと意表を突いたエンディングとかできなかったのかな……餓鬼と餓鬼がさようならしてお終いなんて馬鹿でも考え付くエンディングだぞ」
アメリアは嵯峨にも見限られて完全に追い詰められた。
小夏は明るい声で希望とともにそう叫んだ。その隣ではカウラが寂しそうな微笑みを浮かべていた。
『ああ、ぜってー会いに来るからな!』
ランは満面の笑みを浮かべてそう言って小夏に笑いかけた。
『カウラさん……必ず僕は帰ってくる。それまで待っていてくれるかい?』
誠では自分でできる限りのさわやかな笑顔を浮かべてカウラを見つめた。カウラはそれに静かに頷き、軽く手を振って誠に応えた。
画面の中の白い魔法少女と赤い魔法少女の姿が大写しになった。ランがそう叫びながら次元を超えるゲートと思われる魔法陣の中に消えていった。
『それじゃあカウラさん!行って来るよ!』
誠の姿も同じように魔法陣の中に消えた。
小夏の肩にサラは力を込めるようにして手を乗せた。まったくらしくないように誠には見えるのだが、二人の別れと再会を誓う姿に感動してかなめは一人涙をぬぐった。そしてFINの文字が躍った。
「なんだか……ラストのシーンは確かにあんな感じに演じましたけど、特殊効果とかアメリアさんが言ってたのと全然内容違うじゃないですか!まあ、アメリアさんのはラストまで全員で言い争うと言ううちの内情を暴露しているような展開でしたからそれに比べれば納得のエンディングなんですけど」
市民会場の大ホールに明かりが入る中、全身タイツのマジックプリンスの格好で誠はラストのシーンを呆然と見つめた。
「そうねえ、まあプロのことだからこうなるんじゃないのかなあって思ってたんだけど……まあ、あの案が通らなかったのは今考えてみれば良かったのかもしれないわね。アレだと収拾がつかなくなるから」
伊達眼鏡で先生風のアメリアは自分に言い聞かせるようにそう言った。そして今頃はタナゴ釣りに興じていてこの映画の事など忘れているのだろう『釣り部』の新藤の事を思い出した。
「良いんじゃねえの?受けてるみたいだしさ。まあ、子供の顔が引きつってるのが若干気になるところではあるんだが……まあアメリアのやることだから仕方ねーか」
魔法少女と呼ぶにはごてごてしたコスチュームのランは感動で涙に打ち震えていた。それ以前に少女と呼べない姿のかなめが明るくなった観客席で伸びをしているアメリアの知り合い達を眺めていた。
「そうだな、あの『特殊な部隊』の内輪ネタと言うエンディングとはとても思えない終わり方でアメリアの友達が切れたら大変だからな」
そう言うカウラだが隣に立っているサラは微妙な表情をしていた。途中で帰る客をさばいていたパーラも引きつった笑みを浮かべていた。
「それにしてもなんでこんなに空席が?始まった時はもっと埋まっていたような……」
かえでの言葉に入り口で監視をしていたサラとパーラが青ざめた。二人はかえでがリンと絡み合う姿の際に教育的事情から親子連れが次々と席を立つ姿を目撃していた事実をかえでに告げる勇気は無かった。
「かえでちゃん……人にはそれぞれ趣味や嗜好があって……それに親御さんの意向と言うか……教育方針と言うか……同性愛的要素は好き嫌いと言うものが有るから」
パーラはいつもこういう時の後始末をさせられるので、今回も論理的思考の欠如しているサラに代わってそう言い訳した。
「そんなものなのか……僕はお姉さまから子供のころから西園寺家の食客だったSM作家からエロスの何たるかを教わって来たからそれほど不自然には感じなかったが……僕には教育的に問題が有るとはとても思えない。もっとリンとの愛を画面いっぱいに展開させて愛を知らない遼州人達に愛を教えるような映画にすればよかったのに」
かえでは画面通りの際どい衣装のままそう言って今一つ彼女自体この作品に対して納得がいっていない気持ちを吐露した。誠はその言葉でアメリアのこめかみがひくつき始めたのを見逃さなかった。
「よう!良く仕上がったろ?新藤になんとか掛け合って出来るだけうちの恥をさらさないように編集し直したんだ。それにしても……かなり変わっちゃったな。撮ったシーンの半分以上は合成でごまかしてストーリーを展開するとは……プロはやっぱり違うよね」
映写室から出てきた嵯峨が満面の笑みでアメリアを見下ろした。明らかにアメリアと新藤が昨日見た状態と違っていたのは間違いない。誠は二人の一触即発の雰囲気に逃げ出したい気分になった。
「そうね、さすがは新藤さんですね……そしてそう指示した隊長の判断も見事としか言えませんね……私の原作は完全に無視されているようにしか見えませんでしたけど」
アメリアの言葉が怒りで震えていた。そこに突然女の子が入ってきてアメリアの髪を引っ張った。
「小夏!ちょっと!」
アメリアは慌ててまとわりついてきた小夏を振りほどいた。
「もっとかっこよくならなかったのかなー!私の活躍シーンが減ってるような気がするんだけど。撮影している間も逆にもっと増やしてほしいと思ってたのに」
小夏はそう言って先ほどまでスクリーンに映っていた格好で杖をアメリアに構えた。
「それは新藤さんと隊長に言ってよ。私は知らないわよ!私だって原作改変された被害者なのよ!これは私の作品とは認めないわ!これは隊長の作品です。空席が多いのも全部隊長の責任です!」
なんとか嵯峨にひどい出来になった映画の全責任を覆いかぶせて逃げ出そうとするアメリアだが、楽屋の入り口には赤い魔法少女ランの姿があった。
「クラウゼ……テメー!あれじゃあアタシはまんま餓鬼じゃねーか……それに最後はあまりにもお決まり過ぎねーか?アメリアはアメリアだろ。もっと意表を突いたエンディングとかできなかったのかな……餓鬼と餓鬼がさようならしてお終いなんて馬鹿でも考え付くエンディングだぞ」
アメリアは嵯峨にも見限られて完全に追い詰められた。
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