27 / 74
応接間での団欒。21
しおりを挟むヴィヴィアンとシェーン公爵は、家族用応接間に並んで座り執事セバスチャンが、淹れてくれた紅茶を飲みながら、今回の事件が悲劇的な結末に成らず、ほっと、していた。
「ご無事で良かったですね、私1度会ってみたいです」
「ダン・ドリンク侯爵が3年半ぶりに帰ってきたと家族で喜んでいるそうだよ今度ダン・ドリンク侯爵の屋敷に遊びに行ってみるか?」
「良いのですか?」
「会いに行ってみよう」
「楽しみです」
「奥様が旦那様の手紙を読みながら泣いたそうだよ、女性が媚薬を盛って1度、閨を共にした話も書いていたらしいんだ!」
ヴィヴィアンの顔色が雲った。
「そうなんですか・・・・・・その部分は書かなくて良かったと思いますよ」
「えっ、1度ならそれに媚薬を盛られたのだし問題は無いと思うが?」
「ウ~ン、もしも、奥様が盛られたならどうですか?殿方は納得できますか?
今は良いですよ、何年かたって奥様より若く綺麗な女性の方が媚薬を盛ってまで閨を共にした。
その話しを奥様が思い出して、その事実だけ想像するのですよ!
旦那様は、興味は無かったと言っても信じられず、きっとネチネチと・・・・・・」
何て恐ろしい話だ。己の事で無いから聞けるが一生言われ続くのか?
「そうだね黙ってた方が良いのかもしれないな、でもね彼は懺悔して楽になって屋敷に戻りたかった。案外それで奥さんが許さなくてもスッキリできて、やり直す事も出来る、そう考えて告白したのかな?」
ヴィヴィアンは、人様の事だが納得できるかしら?
「成る程ね!」
「俺は、盛られないように気をつけるよ、女性は怖い何時までも覚えているようだね、肝に銘じるよ」
「女性は絶対忘れませんよ、旦那様!」
ヴィヴィアンはニッコリ微笑んでいたが、シェーンには、ちょっぴり怖かった!
「しつこいと、男は新しく自分の好みの女性が現れると、そちらに靡いてしまうから気をつけないと!僕は違うがね」
「上手くいってるのに、浮気する人もいますから関係無い気もしますわ!」
シェーンは黙る、ことにした。昔話がヴィヴィアンから語り始めたら、きっと我が身が危ない!
そうだ!話しで彼女には勝てない。
その日の夜ダン侯爵と妻は共に寝室のベッドに入るなり抱き合い2人は3年半ぶりに頑張った。
2人共、体力があり余っていた。
朝まで寝ずに頑張り、もしかしたら子供ができる?かもしれない!
年の割に2人とも外見が若く、ダン侯爵は朝晩鍛練しておるし、妻は庭の草むしりや畑なども使用人達と毎日しており、身体は20代後半のようなスタイルだ。
40
あなたにおすすめの小説
いつも隣にいる
はなおくら
恋愛
心の感情を出すのが苦手なリチアには、婚約者がいた。婚約者には幼馴染がおり常にリチアの婚約者の後を追う幼馴染の姿を見ても羨ましいとは思えなかった。しかし次第に婚約者の気持ちを聞くうちに変わる自分がいたのだった。
私は彼に選ばれなかった令嬢。なら、自分の思う通りに生きますわ
みゅー
恋愛
私の名前はアレクサンドラ・デュカス。
婚約者の座は得たのに、愛されたのは別の令嬢。社交界の噂に翻弄され、命の危険にさらされ絶望の淵で私は前世の記憶を思い出した。
これは、誰かに決められた物語。ならば私は、自分の手で運命を変える。
愛も権力も裏切りも、すべて巻き込み、私は私の道を生きてみせる。
毎日20時30分に投稿
何年も相手にしてくれなかったのに…今更迫られても困ります
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢のアンジュは、子供の頃から大好きだった幼馴染のデイビッドに5度目の婚約を申し込むものの、断られてしまう。さすがに5度目という事もあり、父親からも諦める様言われてしまった。
自分でも分かっている、もう潮時なのだと。そんな中父親から、留学の話を持ち掛けられた。環境を変えれば、気持ちも落ち着くのではないかと。
彼のいない場所に行けば、彼を忘れられるかもしれない。でも、王都から出た事のない自分が、誰も知らない異国でうまくやっていけるのか…そんな不安から、返事をする事が出来なかった。
そんな中、侯爵令嬢のラミネスから、自分とデイビッドは愛し合っている。彼が騎士団長になる事が決まった暁には、自分と婚約をする事が決まっていると聞かされたのだ。
大きなショックを受けたアンジュは、ついに留学をする事を決意。専属メイドのカリアを連れ、1人留学の先のミラージュ王国に向かったのだが…
離婚した彼女は死ぬことにした
はるかわ 美穂
恋愛
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
王子殿下の慕う人
夕香里
恋愛
【本編完結・番外編不定期更新】
エレーナ・ルイスは小さい頃から兄のように慕っていた王子殿下が好きだった。
しかし、ある噂と事実を聞いたことで恋心を捨てることにしたエレーナは、断ってきていた他の人との縁談を受けることにするのだが──?
「どうして!? 殿下には好きな人がいるはずなのに!!」
好きな人がいるはずの殿下が距離を縮めてくることに戸惑う彼女と、我慢をやめた王子のお話。
※小説家になろうでも投稿してます
幼馴染の王女様の方が大切な婚約者は要らない。愛してる? もう興味ありません。
藍川みいな
恋愛
婚約者のカイン様は、婚約者の私よりも幼馴染みのクリスティ王女殿下ばかりを優先する。
何度も約束を破られ、彼と過ごせる時間は全くなかった。約束を破る理由はいつだって、「クリスティが……」だ。
同じ学園に通っているのに、私はまるで他人のよう。毎日毎日、二人の仲のいい姿を見せられ、苦しんでいることさえ彼は気付かない。
もうやめる。
カイン様との婚約は解消する。
でもなぜか、別れを告げたのに彼が付きまとってくる。
愛してる? 私はもう、あなたに興味はありません!
一度完結したのですが、続編を書くことにしました。読んでいただけると嬉しいです。
いつもありがとうございます。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
沢山の感想ありがとうございます。返信出来ず、申し訳ありません。
さようなら、私の愛したあなた。
希猫 ゆうみ
恋愛
オースルンド伯爵家の令嬢カタリーナは、幼馴染であるロヴネル伯爵家の令息ステファンを心から愛していた。いつか結婚するものと信じて生きてきた。
ところが、ステファンは爵位継承と同時にカールシュテイン侯爵家の令嬢ロヴィーサとの婚約を発表。
「君の恋心には気づいていた。だが、私は違うんだ。さようなら、カタリーナ」
ステファンとの未来を失い茫然自失のカタリーナに接近してきたのは、社交界で知り合ったドグラス。
ドグラスは王族に連なるノルディーン公爵の末子でありマルムフォーシュ伯爵でもある超上流貴族だったが、不埒な噂の絶えない人物だった。
「あなたと遊ぶほど落ちぶれてはいません」
凛とした態度を崩さないカタリーナに、ドグラスがある秘密を打ち明ける。
なんとドグラスは王家の密偵であり、偽装として遊び人のように振舞っているのだという。
「俺に協力してくれたら、ロヴィーサ嬢の真実を教えてあげよう」
こうして密偵助手となったカタリーナは、幾つかの真実に触れながら本当の愛に辿り着く。
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる