冷静半妖少女と賑やかな妖怪達 時々怪奇

Ray

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出会い編

壱 口裂け女の場合

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    街灯で照らされる暗い人気ひとけのない細い道。
    その道の真ん中に白いワンピースを着て顔半分をマスクで隠した女性がたっている。
まるで、ホラー映画のワンシーンみたいだ。

「私、綺麗?」

    と、目の前にいる一人の少女に聞いた。
    聞かれた少女は、どこか驚いた顔をするものの、

「そうですね……1口に綺麗と言っても、エジプト時代のスレンダーでなで肩、高い腰という体型の細く長い首で目が全てだと言われるほどの目で左右対称の顔のような綺麗さなのか、平安時代のきめが細かく色白な美肌でふくよか所謂下膨れで柔らかそうな頬、長くあでやかな黒髪、切れ目な目、眉が黒くて濃い上品な雰囲気も持つ感じの綺麗さなのか、それとも、最近の流行りの子のような面長な卵形な形で鼻は高く鼻筋が真っ直ぐと通ってて、唇は薄めな目鼻立ちがはっきりとしているかんじの綺麗さなのか、はたまた、外国の韓国の人の細い体型で顔で白い肌、大きな二重な目鼻筋が通った小さな鼻、Vラインの顎なのか、インドの人のような女性らしいくびれのある体型でロングの艶々なダークヘヤーで白い肌、濃い眉毛、アーモンド型の目なのか、アメリカの人のような全体的にスラッとした体型で大きな胸とお尻が特徴的な、細くくびれのある体型で大きくて厚い唇で日焼け肌なやや濃い化粧をした綺麗さなのか…………

   『綺麗』と、いう定義が広すぎるので私にはよく分かりませんが、私から見たら、落ち着いた雰囲気の綺麗な女性だと思いますよ」

    怖がりもせず自分の感想を述べた。

    質問をした女性は少女が見た目と言っていることが一致していないと思い、思わず

「……ねぇ、貴方、本当に小学生?」

    と、聞いた。

「はい。炎     黒炎 (12) 身長      133.6cm    体重        23.8kg      小学校6年生    趣味は本の暗記です」

「…最近の小学生ってすg……ちょ、ちょっと待って!!
    6年生って言った!?3年生じゃなくて?」

    女性はそう思わず聞き返した。
    3年も下に見られるとは人的にはかなり悲しいが、彼女──炎     黒炎の姿を見れば納得できるだろう。
    小学6年生にしては、かなり低い身長。大体身長も体重も小学生3年生の平均と対して変わらないからだ。
    女性がそう思ったのも頷ける見た目だ。

「はい。何故か私、他の人と比べて成長が幾らか遅れているんですよ」

    さも、不思議そうに黒炎は答えた。

「……日本人なの?」

    そう聞いた女性はの言葉の意味は、黒炎の見たら見れば分かるだろう。
    黒炎は、身長などだけでなく見た目も少し変わっていた。白い制服に白いランドセル。そして、その白色だからこそ目立つ腰まであるだろう夜の闇のような長いまっすぐな漆黒の髪。
   ここまでなら特に変わっていないであろう。しかし、暗い道でも微かに輝く黒炎の瞳の色は黒でも茶色でもましては青でもない








──金色だった。

「はい。お母様はそうです。お父様は・・・聞いたことありませんね」

    シトリン黄水晶のような瞳を静かに閉じ、考えながらそう答えた。
    この話を読んでいる人も当然分かっていると思うが日本人の瞳の色は黒に近いけれどもどちらかと言えば茶色である。
    明らかに日本人の瞳の色ではない。

「…趣味の本の暗記っていうのは?」

「そのまんまです。一度読んだ本は一字一句忘れずに暗記することができます。
    それが何か?問題でも?」

    キョトンと女性の言っていることのほうが理解できないと言うように聞き返した。

「いやいや、普通小学生がそんなことできないわよ!?」

    女性は思わずそう突っ込んだ。

「……そうなんですか。
    初めて知りました」

    黒炎は、本当に初めて知ったとばかりにそう言った。

「初めて知ったって貴方のまわりの人どんな人なのよ!?」

    確かに女性の言いたいことは分かる。
    普通はそんなことはできない。

「あの…すみません。さっきからお話ししていますが、どちら様でしょう?
    私の知り合いに貴方のような方は居なかった覚えがあるんですが……」

    黒炎はその質問に答えず眉を少し下げ、さもすまなそうにそう聞いた。

「口裂け女よ!!
    みてわかるでしょう!」

    マスクを顔から取り、耳近くまで裂けた口を見せ、悲鳴に近いくらいの声でそう言った。

「…本当に口裂け女って居たんですね。
    てっきり空想上の人物だと思いました」

    普通の人ならば叫びながら逃げるであろうことを見せられても、なおも冷静に言う黒炎はそうとう肝が据わっているだろう。

「現にさっきからいて、貴方と話しているじゃない!」

    もはや女性──口裂け女のほうがずっと常識に近いだろう。

「…それで?貴方のまわりの人達はどんな人なの?」

    一度知ってしまったら思わず最後まで知りたいと思ってしまうのは人間の興味からだろう。いや、口裂け女は人間ではなく妖怪だ。妖怪の興味のほうが正しいだろうか。

「えーーと、ですね………すみません。
    後、3分で門限なのでまた明日お会いしましょう」

    しかし、その答えは黒炎の用事により答えを聞くことはできなかった。

「えっ、貴方の家、門限あるの!?
    ってか、足早っ!!」

    フッと黒炎のいたところを見てもおらず、変わりに「また、会いに行きますね」と、声が聞こえた。ずっと奥の道を見れば、豆粒くらいの大きさに見える黒炎がいた。
    百メートルを六秒、十二秒で走ることができる口裂け女も吃驚びっくりというか驚いているとは一体どれだけの速さなんだか……。
    多分、日本中で一番速いだろう。

    今にも消えそうな街灯に照らされながら、口裂け女は、

「本当、何だったのよ、あの子……」

    と、ポツリと呟いた。



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