【1部完・2部準備中】人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ

文字の大きさ
22 / 98

第22話 まさかの訪問客、襲来!

しおりを挟む
「やあ、もう始めているかね?」

威厳とお茶目のミックス、みたいな渋い声が聞こえてきた。

「ふぇ……?」
だだだ、誰? いや、この声、聞いたことが――

……あるけど、まさかね。

え? まさか、違うよね!?

そんな、だってーー

「父上!?」
「あれ~、父様きたんだ~。もしかしてヒマなの~?」
「これ、ハロルド。父に対して暇はないだろう。暇は」

「おおお、王様!?」

突然、パーティの場に現れたのは、そもそものパーティのきっかけのこのお菓子たちを贈ってくれた、国王陛下!?

「やあ、サファ。元気そうだな」
「え……はい。あの――」

なぜここに。え、通りかかり? じゃないよね。ここはぼくのお部屋の前の中庭だし……。

「私の分の席もあるかな」
「あ……はい」

ちょうど予備の席が用意されていたけども。
……ん? ということは――

「え! へいかもお菓子パーティきてくださったっ、ですか?」
……あ、ビックリでちょっとかんじゃった。

「うむ。そなた手紙をくれたであろう? 『いつか一緒にお菓子を食べたい』と書いてあったからな」
あっ、お礼状のやつ!

「父様ったら、それは社交辞令っていうやつなんじゃないの~?」
「そんなわけなかろう。サファはまだこんな小さな子供だぞ。なあ、サファよ」
「は、はい!」
「えーそうかなぁ。どう考えても社交辞令でしょ~」

まあ……正直に言うと、ね? うん。
だって、ぼくの立場で国王陛下をお茶に誘うなんて、身の程知らずすぎるもん。
でも、一緒にお菓子食べたい気持ちだよ。って伝えるのは無礼じゃないって思ってぇ……。

え、でも来てくれたの?

「わぁぁぁ……わぁぁぁぁ」

いよいよ陛下がぼくのお菓子パーティに来てくれたらしいことが確定して、思わずしゅたっと立ち上がっちゃう。

「へいか、本当に? 本当にぼくのお菓子パーティにきてくださったんですか?」
「うむ。私も参加して構わぬなら、ぜひ混ぜてもらおうと思ってな」
「わーー。すごい! ありがとうございますっ!」
「ああ、はは、よかった。では邪魔するとしよう」
「ここ、ここお席あります。どうぞ!」
「うむ」

「わぁぁ、すごい!」
全員を見渡して、おもわず声が漏れる。4人のパーティは、もう立派なパーティじゃない? すごい!

「ではっ! はじめましょうっ!」
ぼくの声が、ウキウキの気持ちのまま空の下に響いた。


***

「うむ……いい茶葉だな。すっきりして喉越しがいい」
「父様ったら、それお酒飲んだときの感想みたい~」
「ハロルド、いちいち父上を茶化すな」
「おおお……」
お……王様親子が3人集まってしまった……なぜ。

「どうした、サファ。目をパチパチさせて」
「王さまと王子様たちがお話ししてる!と思って!」
「はは、そういえばそうだな。父上がこられたのは驚いただろう?」
「あ……はい。ビックリしました!」
ファランさまの、ちょっと「大丈夫ぅ?」みたいな顔に、お返事。

「でも、うれしいビックリは、もっともっと楽しくなるので好きですっ!」
「ははは、そうかそうか。サファは肝が座っているな」

いいええ、常にビビり散らかしてますぅ。でも、これも将来の悪夢を回避するチャンスと思えば!ぜんぜんぜんぜん。悪いことじゃなきゃ、なんでも大歓迎です。

「そうか。サファがうれしいのなら、よかった」
ファランさま、ずっとぼくのこと気にしてくれるの。王子様すぎない?
まぁ、本当に王子様なんだけど。

「あ……!」
へいかとでんかたちを見渡していると、ふとテーブルの中央のピカピカの箱が目に入った。

「もうひとつ、うれしいびっくりがあるのかなぁ? ねえ、アン?」
箱は後のお楽しみですよ、って言ってた侍女さんを見上げる。
え……多分、アンだよね。今日は珍しく3人髪型が違うから、見分け可能。

「はい、サファさま。皆様お揃いですので、お披露目しましょう」
アンは、待ってました、というように近くで控えていた別の侍女さんに合図をした。

「それでは――こちらです」
侍女さんの掛け声で箱がすぽんと取られる。

「う……わぁぁぁぁぁあああ!」
びっくりした。一秒だけ息止まった。

「本日のテーブルの主役、王宮菓子職人謹製、フワラーデコレーションケーキでございます!」

「わわ、ハート! ハートの形! お花! 花束なのね? のってる!」

箱の中から現れたのは大きな白いケーキ。ハートの形で、周りには細かいレースのようにクリームが絞られてぷるんとしてる。
そして、上には淡いピンクや赤や紫の大きいのと小さいのの花束みたいなのが乗っている。

「わわ、すごく小さいお花もある! はっぱも! すごい! かわいぃぃぃきれぇぇぇぇ!」

へいかたちのまえで大声で騒いじゃダメ!のセーブがぎりぎり聞いて、小声で叫ぶ、という謎の技を披露してしまう。

「これ! これ、どうしてっ!」
今日は王様にいただいたお菓子でパーティだったのに。ケーキははじめに食べてしまったからないのに。なんで、あたらしいこんなすごーいケーキがっ?

「ケーキ職人の方々が、パーティのお話を聞いて是非に、と作ってくださったんですわ」
「サプライズプレゼントだそうです」
「わぁぁぁ! すごいっ! すごいね! うれしぃぃぃ」
わざわざパーティのために!? えぇぇぇ、ほんとに? そんなことしてくれるのぉぉ?」

「父様が王宮の職人たちに、ちびちゃんには好きなときにお菓子を作ってあげるように、言ってたんだって~?」
「ええっ、そうなんですかっ!? へいか」
「はは、そうだ。余が贈った菓子を、そなたが喜んでおったからな」
「わぁぁぁ、すごい! へいか、ありがとうございますっ! すごい!」
「はは、よいよい。職人たちも作り甲斐があるようで、喜んでおったしな。そなたはまだ伝えておらんかったが、なにか欲しければ頼むといい」
「わぁぁぁ……ありがとございますっ!」
すごい。これはさすがに嫌われてないっ! なんかの罠とかじゃなければ、さすがに。

「いやぁ、しかしこれはまた――」
へいかは、そう言いかけて、またまじまじとテーブルの中央にどーんと置かれたケーキをながめた。
「……随分と可愛らしいケーキを作ったな」
「本当ですね。久しぶりにこんな凝ったケーキを見ました」
みんな、目をまんまるにして花束ケーキを見つめている。

「なんか僕の生誕祭よりも、凝ってる気がする」
ハロルド殿下はちょっと、むむっとしている。
え、怒ってる? ちょっと怒ってるの? 大丈夫?

「それはお前が、派手なケーキは子どもっぽくて好みじゃない、とか変な注文つけだしたからだろう」
「そしたらさ、やたらつるーんとしたケーキがでてきて」
「ははは。職人たちも加減がわからなかったんだろう」
「だが、あれはあれで美味だったろう」
「まぁね」
「つるーん、のケーキ……」
どんなケーキなんだろぉぉ? それはそれで食べてみたいぃぃ。
「サファも今度、作ってもらうといい。味は格別だぞ」
「はいっ!」

「それでは皆様方、ケーキをお切りしてよろしいでしょうか?」
侍女さんが、会話の切れ目にするっと入ってきた。でも――

「あぁぁ……切っちゃうのぉ……?」
こんなにきれいなのにぃぃ、もったいないーー!

「うむ。サファが気に入ったようだから、もう少し鑑賞してからにするか」
「はい、承知いたしました」

「ぼく、ちかくでみてもいいですかっ?」
ソワソワしてたぼくは、席を立ちそうになるのを我慢しながらとうとう口にした。
「ああ、もちろんだ。近くで見るといい」
「はいっ!」
すっと、できるだけお行儀よく席から降りて、近づく。

「わぁぁぁ。かわいぃぃぃぃ」
これはもはや芸術作品なのでは? え、ほんとに食べ物? 食べるの? これをぼくが?

「職人たち、えらく気合を入れたもんだな」
へいかも、ケーキを見てしみじみ。

「なんか、前のときに直接お礼と感想を言いにきて手紙までくれたのが、よほど嬉しかったみたいだよ~」
「お前、菓子職人たちとそんな話までしてるのか?」
「職人さんたちだけじゃないよ。王宮のいろーんな人といろーんな話をしてる~」
「いろんなって……」
「僕は兄様と違って親しみやすいからさ、いろいろ話してくれるんだよ~」
「私とは違う、とはどういう意味だ?」
「兄さまはほら、な~んか硬いじゃん? ちょ~っとだけ話しにくいんだよね」
「硬い……私が?」
ファランさまの額にピキン、と音を立ててシワが寄った。……気がした。

「え? まさか自覚ないの? その年でそんなカチカチなの兄様くらいだよ」
「カチカチとはなんだ。それをいうならお前が緩すぎるのだろう」

「おお、兄弟喧嘩か? 久しぶりに見れるのか。いいぞ、思いきいりやれ」
はわわわ、へいか止める気ぜんぜんない?っていうかむしろ楽しそう!?

「でも、え、あのっ……」
「はは。サファ、心配いらないぞ。2人の小競り合いは遊びみたいなものだからな」
えーーほんとにぃ? でも、でも、喧嘩だよー? これで気まずくなったりしたら困るよぉ。

「まったく、なにがカチカチだ。」
「お、カチカチ対ヤワヤワの対決か? ん?」
もう、へいか! あおらないでください!

「カチカチよりはヤワヤワのほうがいいでしょ~」
やだーー、どんどんファランさまのおでこがピキピキになっていくー。ハロルドさまはなんでニヤニヤしてるのー。

「お前――」
えーん、どーしよう。今日はせっかくみんなでおいしいお菓子を食べるパーティなのに!

はっ、そうだ!

「ファランさま、ハロルドでんか」
「ん、どうした?」
「なあに~?」
ふたりがちょっとピキピキとニヤニヤをおさめてこっちを見てくれる。
やった、チャンス。うまくやれー、ぼく。

「ぼくは、カチカチもヤワヤワもいいと思いますー」
「ん……?」

マズい。言い方がお馬鹿すぎてぜんぜん伝わってない。

「だ、だってほら……カチカチのチョコレートとかクッキーはおいしいし、ヤワヤワのムースケーキやマカロンもおいしいです」
アホの子っぽくてもいい。なんとなく雰囲気がよくなれば。

「だからカチカチでもヤワヤワも、ぼくどっちもとってもいいなーって思いますっ!」
「サファ……」
ファランさまの表情から、ふぅっと力が抜けてニコッとなった。
おおお、ちょ、ちょっとは効果あり!?

「はは、そうだな。サファの言うとおりだ」
「おちびちゃんってば上手いこと言うね~」
ハロルド殿下も、ニヤニヤじゃなくていつものニコニコになった。はぁぁ、よかった。

「ま、たしかに、どっちがいいとかじゃないよね。個性ってやつ~」
ハロルド殿下がサラッと言って、ファランさまはんん?っていう顔になる。

「ハロルド……お前、私を馬鹿にしているのではなかったのか」
「そんなわけないじゃん。ちょっと反応が面白いから、言ってみたかっただけ」
「……まったく、お前は。兄をからかうものではない」
「ふふふ~。ごめんってば~。ほらほら、そんな眉間にシワよせないでさ~。えいえい」
「こ、こら! グリグリするな!」
おおおー、思ったよりいい感じ? もしかしてこれは、ぼくの心配しすぎだったやつ?

「あはは~、ほら、お菓子食べよ~? カチカチのクッキーにする? ヤワヤワのマカロン?」
「そうだな……」
「どっちも? どっちも食べますか、ファランさま!」
あ。お菓子に迷っているファランさま、という図が珍しくて、つい話に入っちゃった。

「ふっ……ああ、そうしようか。ありがとう、サファ」
おお、ニコニコのニッコニコになった。よかったぁぁ。

「えへへ~。これとぉ……あと、これぇ」
ぼくはルンルンでテーブルを周って、一番ファランさまにピッタリな王冠を付けたうさぎさんのクッキーと、お星さまが散りばめられた青色のマカロンを選ぶ。
「はぁい、どうぞぉ」
透明なラッピングに包まれたそれを、丁寧にお皿に乗せて任務完了!

「ふっ……私のために選んでくれたのか。ありがとう、いただくよ」
「はああい!」
ああ、ウキウキしすぎて元気に手を上げてしまった……。こ、これはマナー違反……?

「はは、サファは元気でいいな」
「えー、僕にも選んで~」

おー、みんなニコニコだから怒られない! ラッキー。

「はぁい。じゃあ、ハロルドさまとへいかのも、ぼくが選んでいいですかっ?」
「ああ、頼んだぞ」
「うん、楽しみ~」

はわわわ、楽しみにされてるっ。
むむ、頑張って選ばねば。

「うーん、じゃああへいかのクッキーはぁ――」
ちょっと予想外で、ちょっと責任重大で、とっても楽しいお菓子パーティ。

「サファさま、お選びになったら、そろそろケーキをお切りしましょうか?」
横から聞こえたヒソヒソに、あっ!となる。
もうちょっと見てたい気もするけどぉぉ……でも、お腹いっぱいになっちゃったら大変。

「うん、じゃあおねがいっ!」

ううう、あの激かわかわなケーキ、どんな味なのかなぁぁ? 楽しみっ!

まだ、本番はこれからだっ!


しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

過労死して転生したので絶対に働かないと決めたのに、何をしても才能がバレる件

やんやんつけバー
ファンタジー
過労死して異世界転生。今度こそ絶対に働かないと決めたのに、何をやっても才能がバレてしまう——。農村で静かに暮らすはずが、魔力、農業、医療……気づけば誰も放っておかない。チートで穏やか系の異世界スローライフ。

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

最安もふもふ三匹に名前をつける変な冒険者ですが、この子たちの力を引き出せるのは私だけです ~精霊偏愛録~

Lihito
ファンタジー
精霊に名前をつける冒険者は、たぶん私だけだ。 うさぎのノル、狐のルゥ、モモンガのピノ。三匹とも最安の契約で、手のひらに乗るサイズ。周りからは「手乗り精霊で何ができる」と笑われている。 でも、この子たちへの聞き方を変えるだけで、返ってくる答えはまるで違う。三匹の情報を重ねれば、上位の精霊一体では見えないものが見える。 上位パーティが三度失敗した大型討伐。私は戦わない。ノルに地中を、ピノに上空を、ルゥに地上を調べさせて、答えを組み上げる。 ——この世界の精霊の使い方、みんな間違ってませんか?

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~

咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」 卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。 しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。 ​「これで好きな料理が作れる!」 ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。 冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!? ​レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。 「君の料理なしでは生きられない」 「一生そばにいてくれ」 と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……? ​一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです! ​美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

追放先で気づいた。この世界の精霊使いは全員、聞き方を間違えている~最安もふもふ白狐と始めた、問いかけの冒険~

Lihito
ファンタジー
精霊と暮らす世界で、ノエルはギルドを追い出された。処理ミスは誰より少ない。でも「やりづらい」の一言で、理由には足りた。 手元に残ったのは、最安で契約した手のひらサイズの白い子狐だけ。言葉はたどたどしいし、力もない。誰が見ても「使えない」と笑う精霊だ。 たどり着いた町では疫病が広がっていた。高額な精霊が三度探して見つからない薬草。ノエルは最弱の白狐と半日で見つけ出す。 力で勝ったんじゃない。聞く範囲を絞り、段階を分け、小さな鼻に合った問いを重ねただけ。 ——なぜこの世界では、誰も精霊への「聞き方」を知らないのか。 その違和感が、ノエルの旅を動かしていく。

処理中です...