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第76話 うさたんパワーアップ!
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「サファさま。よろしいですか?」
「……? いいよぉ。ちょっとまってねぇ」
ふわふわギュッとしていたうさたんを、一度しっかり枕元にもどして。
「うさたん、ベッドよし」
確認して、
「はぁい、なぁにぃ?」
侍女さんたちに向き直る。
うさたん定位置戻しと確認は、ぼくの新ルール。
3日前、うさたん行方不明事件があってから、ちゃんと欠かさず守ってる……んだけど。
「……」
「…………」
「………………」
「ふぇ……?」
なぜか、これをやると侍女さんたちが気まずい顔になって、そろーっと視線がどっかいっちゃう。
「あのぉ……」
侍女さんたちの後ろからでてきたのは……
「……こんにちは?」
はじめてみる、お部屋の人じゃない、たぶんどこかのお仕事の人。
「サファさま。こちらは、お洋服や小物などを作ってる方なんです」
「裁縫師のミシーヌと申します」
「わぁ、お洋服作れるのぉ? すごぉい」
思わず手を伸ばして、まじまじと自分の服を見てしまう。こんな複雑な形のものを、どうやって自力で作るんだろぉぉ。
「それでこの、ミシーヌに頼んで、こちらを――」
「どうぞ、サファさま」
差し出されたのは、レースみたいな布にくるんとされたカゴ。
「ふえ? なにぃ、これ?」
「どうぞ、受け取ってくださいませ」
「……? ふぇ、ぷえぜんとぉ? ええっ?」
目をパチパチしちゃうけど、とにかく受け取ってみる。
「よろしければ、開けて見られますか」
侍女さんが、横でお手伝い待機に入る。
「こぇ……ぼく? あけて、いぃのぉ?」
「はい。もちろんですわ」
「ぜひ」
「わぁぁ、なんだろぉぉぉ?」
カゴを膝の上にちょん、と置いて、つやつやのリボンをほどいて、きれいなレースの布をとくと――
「ふぇ!? なにぃこれぇぇ、ちいさい、かわいいぃぃぃ!!」
カゴの中には、小さな上着に小さなドレス、小さなリボンに小さな帽子。どれもこれも小さいのに、まるで本物!
「すっごぃぃぃ、ボタン! このお洋服、ボタンついてる! 小さいボタン!」
「はい。そのボタンは外したりはめたりできる作りですよ。ほら、このように――」
「えっ! わああ! すっごいぃぃぃぃ!!」
「飾りのリボンはたくさんご用意しました。形も少しずつ違います。こちらはレース付き、こちらは2枚重ね、こちらはお花飾り。色もいろいろと」
「へっ……わ、わぁぁぁ! かわ、かわいぃぃぃ。すごおおおい!」
「あとは、ドレスと、マントと、帽子を――」
「きゃぁぁ! これ! このドレス! ひらひらでふわふわでかわいぃぃぃ!」
「よかったです。そちらはいちばんの自信作です」
服も小物も、すべて人間が着るやつの上等のみたいに丁寧できれい! こんな小さいのにぃ、ほんとに細かい
「ふわぁぁぁ! これ、これ、ぜんぶ、ミシンさんが作ったのぉぉ?」
「ミシン……? は、はい。私がお作りしました」
「きゃぁぁぁl! すごい! 魔法みたい! え、ミシンさん魔法なの? 魔法使い?」
「い、いえ。私はただの裁縫師です。魔法でも裁縫はできますが、細かい作業はかえって難しいので手作業のほうが――」
「ふぁっ!? すごぉい! 魔法よりすごい手……」
思わず、ミシンさんの手をまじまじと見てします。
「さ、よろしかったらさっそく、うさぎさんにお洋服を着せてみられませんか?」
「え?」
あーーー!!
「そっか! これ、うさたんの服!」
「ああ……あ、申し上げていませんでした。失礼しました」
「そっかそっかぁ。え、すごおい……」
え、ぼく、あまりにもおマヌケでは? 服がすっごく小さくて細かくて丁寧だったからぁ、何の服?とか、ぜぇんぜん考えてなかった。ぼく、シンプルにおばかさん。
「えへへ……ちいさくてぇ、ていねいでぇ、かわぃぃなぁしか、おもってなかったぁ……」
ちょっと、おばかさんだなって思われるぅ? やだぁぁ、ちょ……はずかしぃかも。
「まぁ、良かったですわね。ミシーヌさん。サファさまに、あんなに褒めていただいて」
「は、はい。本当に……」
「えへへ、うさたん。うさたんの服かぁ……え、うさたんの服!?」
思わず、ガバ、と定位置にちまっと座ったうさたんを振り返る。
「これ、うさたん、着れるの!?」
「はい。寸法もピッタリです。なにしろしっかり採寸して――」
「さいすん……?」
そこで、ほわほわうふふっとなってた侍女さんとミシンさんが、急にさーーっと熱が引くみたいに静かになった。
「……あの」
「……?」
ぼくが、なぁにぃ?と首をかくんしてる眼の前で、侍女さんたちとミシンさん、4人がすっと、ピシッと、まっすぐに並ぶ。
「え? 急にどぉしたのぉ?」
「あの……」
「その……」
「ほんとうに……」
「……?」
えぇぇ、急に真面目な顔?ちょっとしょんとしてる? なにいぃぃぃ?
「……? いいよぉ。ちょっとまってねぇ」
ふわふわギュッとしていたうさたんを、一度しっかり枕元にもどして。
「うさたん、ベッドよし」
確認して、
「はぁい、なぁにぃ?」
侍女さんたちに向き直る。
うさたん定位置戻しと確認は、ぼくの新ルール。
3日前、うさたん行方不明事件があってから、ちゃんと欠かさず守ってる……んだけど。
「……」
「…………」
「………………」
「ふぇ……?」
なぜか、これをやると侍女さんたちが気まずい顔になって、そろーっと視線がどっかいっちゃう。
「あのぉ……」
侍女さんたちの後ろからでてきたのは……
「……こんにちは?」
はじめてみる、お部屋の人じゃない、たぶんどこかのお仕事の人。
「サファさま。こちらは、お洋服や小物などを作ってる方なんです」
「裁縫師のミシーヌと申します」
「わぁ、お洋服作れるのぉ? すごぉい」
思わず手を伸ばして、まじまじと自分の服を見てしまう。こんな複雑な形のものを、どうやって自力で作るんだろぉぉ。
「それでこの、ミシーヌに頼んで、こちらを――」
「どうぞ、サファさま」
差し出されたのは、レースみたいな布にくるんとされたカゴ。
「ふえ? なにぃ、これ?」
「どうぞ、受け取ってくださいませ」
「……? ふぇ、ぷえぜんとぉ? ええっ?」
目をパチパチしちゃうけど、とにかく受け取ってみる。
「よろしければ、開けて見られますか」
侍女さんが、横でお手伝い待機に入る。
「こぇ……ぼく? あけて、いぃのぉ?」
「はい。もちろんですわ」
「ぜひ」
「わぁぁ、なんだろぉぉぉ?」
カゴを膝の上にちょん、と置いて、つやつやのリボンをほどいて、きれいなレースの布をとくと――
「ふぇ!? なにぃこれぇぇ、ちいさい、かわいいぃぃぃ!!」
カゴの中には、小さな上着に小さなドレス、小さなリボンに小さな帽子。どれもこれも小さいのに、まるで本物!
「すっごぃぃぃ、ボタン! このお洋服、ボタンついてる! 小さいボタン!」
「はい。そのボタンは外したりはめたりできる作りですよ。ほら、このように――」
「えっ! わああ! すっごいぃぃぃぃ!!」
「飾りのリボンはたくさんご用意しました。形も少しずつ違います。こちらはレース付き、こちらは2枚重ね、こちらはお花飾り。色もいろいろと」
「へっ……わ、わぁぁぁ! かわ、かわいぃぃぃ。すごおおおい!」
「あとは、ドレスと、マントと、帽子を――」
「きゃぁぁ! これ! このドレス! ひらひらでふわふわでかわいぃぃぃ!」
「よかったです。そちらはいちばんの自信作です」
服も小物も、すべて人間が着るやつの上等のみたいに丁寧できれい! こんな小さいのにぃ、ほんとに細かい
「ふわぁぁぁ! これ、これ、ぜんぶ、ミシンさんが作ったのぉぉ?」
「ミシン……? は、はい。私がお作りしました」
「きゃぁぁぁl! すごい! 魔法みたい! え、ミシンさん魔法なの? 魔法使い?」
「い、いえ。私はただの裁縫師です。魔法でも裁縫はできますが、細かい作業はかえって難しいので手作業のほうが――」
「ふぁっ!? すごぉい! 魔法よりすごい手……」
思わず、ミシンさんの手をまじまじと見てします。
「さ、よろしかったらさっそく、うさぎさんにお洋服を着せてみられませんか?」
「え?」
あーーー!!
「そっか! これ、うさたんの服!」
「ああ……あ、申し上げていませんでした。失礼しました」
「そっかそっかぁ。え、すごおい……」
え、ぼく、あまりにもおマヌケでは? 服がすっごく小さくて細かくて丁寧だったからぁ、何の服?とか、ぜぇんぜん考えてなかった。ぼく、シンプルにおばかさん。
「えへへ……ちいさくてぇ、ていねいでぇ、かわぃぃなぁしか、おもってなかったぁ……」
ちょっと、おばかさんだなって思われるぅ? やだぁぁ、ちょ……はずかしぃかも。
「まぁ、良かったですわね。ミシーヌさん。サファさまに、あんなに褒めていただいて」
「は、はい。本当に……」
「えへへ、うさたん。うさたんの服かぁ……え、うさたんの服!?」
思わず、ガバ、と定位置にちまっと座ったうさたんを振り返る。
「これ、うさたん、着れるの!?」
「はい。寸法もピッタリです。なにしろしっかり採寸して――」
「さいすん……?」
そこで、ほわほわうふふっとなってた侍女さんとミシンさんが、急にさーーっと熱が引くみたいに静かになった。
「……あの」
「……?」
ぼくが、なぁにぃ?と首をかくんしてる眼の前で、侍女さんたちとミシンさん、4人がすっと、ピシッと、まっすぐに並ぶ。
「え? 急にどぉしたのぉ?」
「あの……」
「その……」
「ほんとうに……」
「……?」
えぇぇ、急に真面目な顔?ちょっとしょんとしてる? なにいぃぃぃ?
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