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第1部
第87話 ぼく、とうとうお片付け決定!?
ファランさまと一緒は、いつでもちょっと……足がウキウキだ。
なんだかぴょん、としたくなって、石畳がタン、と鳴る。
「こっちは……まだ行ったことがなかったな。行ってみようか?」
「はい!」
「倉庫や仕事の部屋ばかりだからな、面白くはないかもしれないが」
「おお、王宮のお仕事のおへや……ぼく、うるさくないように歩きます!」
ぴょんとしていた足を、ちょっといい子モードに変更だ。しずしず、そーっと。
「ははは、そこまで気にしなくて大丈夫だ。普通にしていればいい」
「はぁい」
ちょっと肩の力を抜いて、普通に、静かーに建物の中へ。
おおお……立派な建物は、中も立派。なんか、むずかしいお仕事してます、ってかんじ。
少し真面目な感じの壁とゆかと、天井と、置物と……とにかく、ちゃんとしてる雰囲気。
ここでぴょんぴょんとんだり、うるさくしたらダメなやつ。シーー。
「こちら、持ってくれる?」
「はいはい。ちょっと待って」
「おーい、これはどうする?」
「ああ、それも一緒に持ってくよ」
ん? あれれ? あっちのほう、なんかちょっと騒がしいような?
「向こうでなにかやってるな? なんだ?」
ファランさまが見たほうをどれどれ~と覗き込むと、
「わ、たくさん人がいますね? あれもぉ、お仕事ですか?」
2人か3人? いや、もっといる。5人か6人? いやいや、もうちょっといるかも。
とにかく人がちょっとたくさん目に部屋から出たり入ったりして、なにか持っていったりしてる。
「ああ、どこかの部署が引っ越ししてるんだな」
「あー、お引越し! なるほどなるほど。お仕事の部屋ってお引越ししてるするんですねぇ」
「そうだな。手狭になったり、要らなくなったりすると、引っ越したり片付けたりするな」
い、いらなくなったら引っ越し……お仕事もいらなくなったりする?
え……ということは、人もいらなくなったりも……?
ち、ちがうよね。ここじゃなくて別のとこにいってください、ってことかな? うん。
「こちらも、そろそろ部屋を変えないといけないだろうな……」
――え? ファランさま、今なんて? 部屋変える? こっち? え、なんのこと?
こっちって、こっち、って……え、それって――
まさか、ぼく!?
えっ、ぼくの部屋、変えちゃうの? なんで?
『要らなくなったりすると、引っ越したり片付けたりするな』
……!? え、え、ぼく……いらない?
人質お役御免? ってことはぼく、国に返される……?
ん? いやいや――
『引っ越したり片付けたりするな』
も、もしかして……この王宮内で、引っ越しでお片付け?
ええっ、ぼく、お片付けされる? え? 荷物みたいに?
……あ! もしかして、もしかしてもしかして――
ど……どこかに要らない子として閉じ込められる、ってこと!?
え? え? ま、まさかそんな……
だだだ、だってなんで、ぼく急にそんな、要らない子になった?
そ、それは確かに、別に何の役にも立ってないし、いるだけだけど……ほら、人質的ないみがあったよね?
それももう、いらない?
ふぇ……え? まさか、人質がいらないってことは、ぼくんちの国と平和的な関係終わりにします、とかそういうこと!?!?
ま、え……う、うそ。
「サファ? どうかしたのか、顔がこわばってるようだが」
「え……あ、いえ。その……ぜんぜん、なんにも……へいき、です」
はわわわわ。どどどど、どうしよぉぉぉぉぉ!?
まままままさか、うちの国とこの国が、けけけ、ケンカとか?
え? ま、まさか、まさかまさかだよね?
ふぇっ? じゃあ、人質なぼくはいらなくなって、どこかにしまわれて。
そんでうちの国と、デヤーッ!ドゥラーーーッて……派手にケンカを……
わぁぁぁぁ! どーーしよーーっっっ!?!?
なんだかぴょん、としたくなって、石畳がタン、と鳴る。
「こっちは……まだ行ったことがなかったな。行ってみようか?」
「はい!」
「倉庫や仕事の部屋ばかりだからな、面白くはないかもしれないが」
「おお、王宮のお仕事のおへや……ぼく、うるさくないように歩きます!」
ぴょんとしていた足を、ちょっといい子モードに変更だ。しずしず、そーっと。
「ははは、そこまで気にしなくて大丈夫だ。普通にしていればいい」
「はぁい」
ちょっと肩の力を抜いて、普通に、静かーに建物の中へ。
おおお……立派な建物は、中も立派。なんか、むずかしいお仕事してます、ってかんじ。
少し真面目な感じの壁とゆかと、天井と、置物と……とにかく、ちゃんとしてる雰囲気。
ここでぴょんぴょんとんだり、うるさくしたらダメなやつ。シーー。
「こちら、持ってくれる?」
「はいはい。ちょっと待って」
「おーい、これはどうする?」
「ああ、それも一緒に持ってくよ」
ん? あれれ? あっちのほう、なんかちょっと騒がしいような?
「向こうでなにかやってるな? なんだ?」
ファランさまが見たほうをどれどれ~と覗き込むと、
「わ、たくさん人がいますね? あれもぉ、お仕事ですか?」
2人か3人? いや、もっといる。5人か6人? いやいや、もうちょっといるかも。
とにかく人がちょっとたくさん目に部屋から出たり入ったりして、なにか持っていったりしてる。
「ああ、どこかの部署が引っ越ししてるんだな」
「あー、お引越し! なるほどなるほど。お仕事の部屋ってお引越ししてるするんですねぇ」
「そうだな。手狭になったり、要らなくなったりすると、引っ越したり片付けたりするな」
い、いらなくなったら引っ越し……お仕事もいらなくなったりする?
え……ということは、人もいらなくなったりも……?
ち、ちがうよね。ここじゃなくて別のとこにいってください、ってことかな? うん。
「こちらも、そろそろ部屋を変えないといけないだろうな……」
――え? ファランさま、今なんて? 部屋変える? こっち? え、なんのこと?
こっちって、こっち、って……え、それって――
まさか、ぼく!?
えっ、ぼくの部屋、変えちゃうの? なんで?
『要らなくなったりすると、引っ越したり片付けたりするな』
……!? え、え、ぼく……いらない?
人質お役御免? ってことはぼく、国に返される……?
ん? いやいや――
『引っ越したり片付けたりするな』
も、もしかして……この王宮内で、引っ越しでお片付け?
ええっ、ぼく、お片付けされる? え? 荷物みたいに?
……あ! もしかして、もしかしてもしかして――
ど……どこかに要らない子として閉じ込められる、ってこと!?
え? え? ま、まさかそんな……
だだだ、だってなんで、ぼく急にそんな、要らない子になった?
そ、それは確かに、別に何の役にも立ってないし、いるだけだけど……ほら、人質的ないみがあったよね?
それももう、いらない?
ふぇ……え? まさか、人質がいらないってことは、ぼくんちの国と平和的な関係終わりにします、とかそういうこと!?!?
ま、え……う、うそ。
「サファ? どうかしたのか、顔がこわばってるようだが」
「え……あ、いえ。その……ぜんぜん、なんにも……へいき、です」
はわわわわ。どどどど、どうしよぉぉぉぉぉ!?
まままままさか、うちの国とこの国が、けけけ、ケンカとか?
え? ま、まさか、まさかまさかだよね?
ふぇっ? じゃあ、人質なぼくはいらなくなって、どこかにしまわれて。
そんでうちの国と、デヤーッ!ドゥラーーーッて……派手にケンカを……
わぁぁぁぁ! どーーしよーーっっっ!?!?
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