キュートな悪魔の甘い蜜

月那

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「ごめん。やっぱ、我慢しきれなかった」
「ダイジョブ。俺、も、何も出る気、しない」
「でも勃ってるよ?」
「そりゃ、気持ちイイから勃つよ」
「じゃ、もっかい挿れていい?」
「ナマも可」
「それやると思う存分動けなくなる」
「じゃ、却下」

 なんだろう、この会話は。
 なんでこんな、エロい状況でエロくない会話にしかならないのか。
 答え。鹿倉がくふくふ笑ってるから。

「かぐちゃん、面白すぎるんだけど?」
「え。なんで?」
「もっとこう……セクシーなピロートークとか?」
「俺、セクシーじゃない?」
 そう言って、目を細めると唇を半開きにして指を咥え、腰を捻ってウィンクをする。
 なんだその、グラビアアイドル的なポーズは。

「違った?」
「あながち、間違っては、ないけど」
「んじゃ、ソソられる?」
「なんか、違う」
 律が否定すると、唇を突き出して不貞腐れた。

「やっぱ、女の子にはかなわねーんだよなー、どうやったって」
「かぐちゃん?」
「律が好きなタイプってどんなコ?」
「はあ?」
「こう、おっぱいが大きくて腰がきゅってくびれてて、髪が長くてー、とか?」

 仰向けになって、空に両手で形どる。
 けど。

「俺の好きなのは、かぐちゃんだけだけど?」
「そーゆーの、いいよ。実際のタイプの話」
「だから。実際、今、現在、リアルなのがかぐちゃんなんだっつの」

 何回言ったらいい? どう言ったら信じてくれる?
 ちょっと、イラついて真剣な目で鹿倉を見た。

「俺。男だけど?」
「だから、何?」
「律、女の子のが好きでしょ?」
「昔はね」
「今でも」
「怒るよ、いい加減にしないと」
 上から覆い被さるようにして。

「俺が、かぐちゃんのこと、愛してるって言うの、なんで信じてくれない?」
「その話、やだ」
「やだ、じゃない。逃げるな」
「逃げてない」
「逃げてる」

 裸で睨み合う、なんて。
 奇妙な状況になってしまって。
 嫌な空気になるのが辛くて、抱きしめた。
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