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第一章 家族編
2話 奇病戦闘医
「こんにちわ、君は確か一ノ瀬トーリくんだったかな」
「え…」
姉の部屋から出てくると目の前にレッダーと思われる男性が立っていた。その人は僕より10センチほど身長が高く茶髪のいかにも陽キャって感じだった。
「あ、急にごめんね。僕は伊角陽良。梓ちゃんを担当しているレッダーだよー」
「あ、そうなんですか!いつも姉が世話になっています!」
「堅苦しいのはいいって!あ、梓ちゃんから聞いたんだけど、トーリ君ってレッダー目指してるの?」
「はい。僕なんかがレッダーになろうだなんて笑いものかもしれませんが、両親も奇病で亡くし、姉も今奇病に身体を蝕まれています。だから…」
「そうなの…知ってる?レッダーになるにはちゃんとした試験を受けなければならない。しかもその前にうちの教育機関で3年ほど訓練しなければならないんだ。」
「え…試験だけじゃ」
「当たり前だよ~。レッダーはただの医師じゃない。戦闘医なんだから」
「奇病戦闘医…」
そりゃそうだ。奇病は世界の理を無視している。人を殺してしまう奇病だって存在するのだ。三年、そう三年も訓練を要する。つまり姉をこの手で救える可能性はほぼない。別にレッダーを信頼していないわけではない。でも今の技術ではまだ姉を救えない。
「姉さん…」
ボソっと呟くと伊角さんに肩を叩かれる。励ましのつもりなのだろうかと思っていた僕には思いがけない言葉が返って来た。
「でも例外がある。よく聞いて。これはとても大事なことだよ~」
「?例外…?」
「そう!その名も推薦入隊!僕はこう見えて結構偉いんだよね~。だから僕が推薦すれば今年以内に入隊できる可能性は大!!!」
「!それって…」
顔を上げると人懐っこい犬のようにニコッと笑って
「君のこと推薦してあげるよ!!」
と言った。
「いいんですか…?」
「うん!!」
「でもなんで俺なんかが…」
「僕の勘だよ?トーリ君は将来絶対に必要な存在になるな~っていう」
「勘…」
「大丈夫。僕の勘は正し過ぎるんだからっ」
「あ、りがとございます」
その顔が少し自虐的に見えたのは何故だろうか。
「え…」
姉の部屋から出てくると目の前にレッダーと思われる男性が立っていた。その人は僕より10センチほど身長が高く茶髪のいかにも陽キャって感じだった。
「あ、急にごめんね。僕は伊角陽良。梓ちゃんを担当しているレッダーだよー」
「あ、そうなんですか!いつも姉が世話になっています!」
「堅苦しいのはいいって!あ、梓ちゃんから聞いたんだけど、トーリ君ってレッダー目指してるの?」
「はい。僕なんかがレッダーになろうだなんて笑いものかもしれませんが、両親も奇病で亡くし、姉も今奇病に身体を蝕まれています。だから…」
「そうなの…知ってる?レッダーになるにはちゃんとした試験を受けなければならない。しかもその前にうちの教育機関で3年ほど訓練しなければならないんだ。」
「え…試験だけじゃ」
「当たり前だよ~。レッダーはただの医師じゃない。戦闘医なんだから」
「奇病戦闘医…」
そりゃそうだ。奇病は世界の理を無視している。人を殺してしまう奇病だって存在するのだ。三年、そう三年も訓練を要する。つまり姉をこの手で救える可能性はほぼない。別にレッダーを信頼していないわけではない。でも今の技術ではまだ姉を救えない。
「姉さん…」
ボソっと呟くと伊角さんに肩を叩かれる。励ましのつもりなのだろうかと思っていた僕には思いがけない言葉が返って来た。
「でも例外がある。よく聞いて。これはとても大事なことだよ~」
「?例外…?」
「そう!その名も推薦入隊!僕はこう見えて結構偉いんだよね~。だから僕が推薦すれば今年以内に入隊できる可能性は大!!!」
「!それって…」
顔を上げると人懐っこい犬のようにニコッと笑って
「君のこと推薦してあげるよ!!」
と言った。
「いいんですか…?」
「うん!!」
「でもなんで俺なんかが…」
「僕の勘だよ?トーリ君は将来絶対に必要な存在になるな~っていう」
「勘…」
「大丈夫。僕の勘は正し過ぎるんだからっ」
「あ、りがとございます」
その顔が少し自虐的に見えたのは何故だろうか。
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